第109話 トラウマ
表情が消えたかと思ったら今度は顔を真っ赤にして怒りだす。
「私ですよ!
わたし!!
葵ですよ!!!!」
美少女は葵さんだと主張する。
「いやいや、葵さんはAIだよ。
天使なわけないよ!」
俺は自分の事を葵さんだと名乗る美少女を否定する。
「だったら証明しますよ。」
美少女が興奮気味に近寄ってくる。
俺はその迫力に後ずさる。
「小学2年生の時、食べ残した給食のパンをランドセルの中で腐らせましたよね?
後で、お母さんに見つかって泣かされましたよね?」
ん?
何でその事を知ってるの?
「初体験の相手は高校1年の夏で、相手は3年生でしたよね?
しかも性に対する知識がなくて、全て相手にさせましたよね?」
「おい!
何でそれを知ってる!?
マジで初体験は黒歴史だったのに!!」
思わず美少女の胸ぐらを掴んでしまう。
「その事が今でもトラウマになってますよね?」
私は全て知っていますよ!的な目で見透かされる。
「あ、葵さんだと認めます!!
なのでこれ以上は勘弁して下さい。」
俺は胸ぐらを掴んだ手を離して、深々と頭を下げるのであった。
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