第108話 どなたですか?
目が覚めると医務室の天井が目に入る。
咄嗟に自分の置かれている状況を思い出す。
「あっ、アリアはどうなった?」
身体を起こして室内を確認する。
「斗馬さん、急に起き上がったら危ないですよ。」
ナース服を着た知らない美少女に注意される。
「ほら、横になって下さい。」
美少女にベッドに戻される。
「アリアは?」
シーツを掛けられながら質問する。
「もう他の人の心配ばかりして‥。
そんなところが可愛い。」
美少女がクネクネして悶えている。
「アリアさんは無事に移植も成功して隣の部屋で寝ています。
一晩寝たら元気になりますから、今は自分の心配をして下さい。」
美少女に眠るように急かされる。
「眠れませんか?
仕方がないですね。
では、チューしてあげますから寝て下さいね。」
ん?
この娘は何を言ってるの?
冗談かと思ったらまさかの口にキスをしてくる。
えっ?
この流れはほっぺじゃないの??
キスの間、美少女と目が合う。
「私のファーストキスですよ。」
美少女に至近距離から告白される。
「もう、何か感想はないのですか?」
美少女がプンスカしている。
感想と言われても‥。
俺は真っ先に思いついた事を口にする。
「どなたですか?」
美少女から笑顔が消える。
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