第69話 古い依頼
エルフの村への依頼を受ける為に依頼書をボードから剥がすのだが、紙がボードに張り付いていて中々うまく剥がせない。
無理やり剥がすと所々が破れてしまった。
「すいません、この依頼を受けたいのですが受けられますか?」
誰も冒険者の相手をしていない受付嬢さんに依頼書を渡す。
「少々お待ちください。」
眼鏡をかけた真面目そうな女性が依頼書を受け取って詳細を調べ出す。
依頼書を調べていると受付嬢さんの顔色が変わりだす。
「ちょっとお待ちください。」
受付嬢さんは頭を下げると他の受付嬢達と相談を始める。
たぶん受付嬢さんの中でも位の高そうな人が集まる受付嬢達を注意に行く。
その後、お偉いさんも加わって相談が始まる。
10分は待たさせるとお偉いさんがやってくる。
「すみません、お待たせしてしまって‥。」
お偉いさんが頭を下げてくる。
「いえ、大丈夫ですよ。それで、依頼は受けられそうですか?」
嫌な顔をせずに笑顔で応対する。
「はい、受ける事は可能です。ですが‥この依頼は50年前に受理された依頼のようで詳細を知る人間が誰もいなくて‥。しかも子供からの依頼のようで報酬が銀貨1枚のようです。ハッキリ言って、何故この依頼が受理されたのかが不思議な程の金額でして‥。」
お偉いさんが汗を拭きながら困っているようだった。
「金額なら気にしませんよ。一応、ランクが上がるポイントは増えるんですよね?」
暇つぶしなので金額はどうでも良かった。
「はい、かなり古い依頼でして内容もかなり難しいので、もし依頼が成功したらかなりのポイントになると思います。」
ん?今難しいって言ったような‥。
少しだけ嫌な予感がするのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます