第42話 お風呂
俺は何故かルナ様のお父様と二人っきりでお風呂に入っている。
いろいろとおかしい‥。
結婚の挨拶はすんなり終わったのにまさか国王に呼び出されるとは‥。
しかも何故か宰相のオッサンまで一緒だ。
「国王、ついてましたな。」
宰相が笑顔で国王に話しかけている。
その笑顔は本心からのものだとわかってしまう。きっとこの二人、友人同士なのかもしれないなぁ。
「あぁ、本当についてた。まさか使徒が現れて、ルナと結婚してくれるだけでなく、騎士団全員一緒とは‥。」
国王も本気で喜んでいた。
「本当に俺で良かったのですか?使徒ってだけで、ロクな人間ではないかもしれませんよ?」
俺の言葉を聞いて、二人が笑い出す。
「自分自身をロクな人間ではないってロクでもない人間だったヤツはいないよ。これ、俺の経験談な。」
宰相さんがウインクしながら答える。
「娘が自分で決めた人間なんだから信用するよ。これ、俺の人生経験な。」
今度は国王がウインクしてくる。たぶん宰相に対抗しているよう思える。
相手が一枚も二枚も上手のようだ。
それにしても先程会った時と全然態度が違うので戸惑ってしまう。
「人前で素なんてだすわけないだろ?」
俺の考えがよまれてしまった。
もう絶対に勝てないよ、この人たちに。
「ルナが突然騎士学校に行くと言い出した時、イヤな予感はしていた‥。」
急にシリアスになる国王であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます