第10話●2021年8月6日 放送メディアの亀裂
連日の猛暑で暑い。
連日オリンピックを楽しく見ている。
読売テレビの「ミヤネ屋」に始まったバイオテロのクラスターが224人まで広がって、犯人も全員逮捕されて収束したかに見えたが、捕まった犯人が犯行の犯行声明と手口をネットで公開した。
この「ミヤネ屋」というニュース番組はかなり恨みをかっていたらしい、ネットで集まった7人の犯人は「ミヤネ屋」に恨みがあるという以外の共通点はなく、ネットだけで繋がりしかなかった。
犯人7人中、1人が陰性の不発で実際は6人がこれだけのクラスターを作って、読売テレビは2日間放映を中断、建物全館消毒して録画放送だけしている。
それはスパイ映画を地で行っている内容で7人の犯人はそれぞれ番組見学、社員に化けて、デリバリー業者に化けて体温計設備やIDチェックを突破して建物と番組の収録に潜入して、自分のツバやオシッコをスプレー容器に入れたり、水筒に入れたりして潜入してウィルスをバラ巻いていった。
中でも衝撃なのはウォーターサーバーに工業用注射器で汚染物を注入するという手口だった。
7人はウレタンマスクにネコやウサギのキャラクターに穴を空けたマスクを付けて館内を歩き回った。
その後、アメリカの放送局とミャンマーの軍隊と警察で同じ様なバイオテロが発生した。
メディア関係で言うとオリンピックの放映もネット環境に移ったことによって問題が発生していた。
インターネットとVR視聴に移っていた視聴システムは各国で見るときにカスタマイズできていた。
映像の視点変更、音声と字幕の変更で字幕は56カ国に対応した自動変換、音声は各国の563の放送局が提供する形で日本にいても中国語の放送局やポルトガル語の放送を選ぶことができる。
その中で韓国の公営放送局MBCテレビはオリンピック開会式の入場行進でウクライナの説明にチェルノブイリ原発の写真を使ったり、ハイチやノルウェー、エルサルバドルの説明でも問題のある説明や画像を使用した。
さらに7月25日のサッカーのルーマニアとの試合でオウンゴールが発生し「ありがとう」と字幕を入れた。
26日にMBCテレビは謝罪会見をしたが、全世界に散らばって見ていた韓国人はチェンジオルグに『MBCテレビの放送権の剥奪を提案します』というキャンペーンを立ち上げて、韓国の恥と訴えた。
このニュースが各国でも話題になり、外交問題に発展しそうになり、IOCは韓国のMBCテレビの音声を韓国国内だけで聞ける形にして過去の音声も韓国国外では聞けない形にした。
他の韓国放送局もこれに倣い韓国国外では聞けない形にして自動翻訳のみに変更した。
ただ、韓国大統領の発言は一切無かった。
8月2日にオリンピックのインターネット視聴、VR視聴はアップデートして、過去の種目のアーカイブを見られる形に解放した。
メダルというカテゴリーが増えて、各国のメダルを取った種目だけを表示する機能が付いた。
5GにかぎりVR視聴ではアバターを選んで仲間とアバターを付けた形での視聴参加が可能になった。
これらの機能でさらに視聴者が億人単位で増えた。
8月8日に閉会式ですべての視聴が終わるが、10日からは新しい料金で新しい視聴方法でオリンピックのアーカイブを見られると発表があり、HPV(ホームパブリックビューイング)のエキサイティングランキング上位者でデータを提供してくれる人にはインセンティブ(使用料)を払うという発表がされた。
向こうの世界の日本のオリンピックはさらにエキサイティングなものになった。
あきらかに旧放送メディアとインターネット視聴、VR視聴の間に格差が生まれてきていた。
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この物語はフィクションです。実在する人物、団体、事件等とは一切関係がありません。
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