お眠り君と小悪魔ちゃん

蛇さん

第1話 睡魔 


季節は春、時は朝方。


片瀬 秋かたせ あきは戦っていた。


雲が一つもない程の晴天、ぽかぽかとした陽気、心地よい風、20度にも満たない最高の気温。クラスの雑音もいいノイズとなっている。


この寝るためだけに生まれてきた様な空間に感謝をしたい。


さぁ、感謝と共に寝ようじゃないか。

某大臣もそんなこと言ってたきがする。何だっけ。

まぁいいさ、この至福の時間を楽しもうじゃないか。


秋は考えることを放棄し、持ってきたタオルを机に敷き、頭を机にあずけた。



    ~~     ~~~         ~~


雑音が大きくなり、秋は意識を取り戻した。


人様が心地よく寝てるというのに、何たる仕打ち。

もう少し寝たかったなぁ。いや、まだ寝れる。寝よう。お休みなさい。


秋はためらわずそのまま机に頭をあずけた。



「そろそろおきなよ」


空耳か?いや人間の声だ。

後ろの人か。あれ、後ろに人いたっけ。

まぁいい無視だな。寝たふりでもしておこう。


「もうL.H.R終わったよ」


「え?」


「先生怒ってたよ」

「君凄いね、二年生始まって初日だよ」

「後で職員室来いてさ、君終わったねぇ~」


後ろの席の女子は腹立つほどニヤニヤしていた。



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