☆戻ってきたハスキー坊っちゃん

ハスキー坊ちゃん 享年10歳


わが家の女帝ハスキー様の遊び相手として、

生後7か月体重19キロで、貰われてきたヘタレ男子。

よく新入りと先住犬とで揉める話を聞くが、この子は初めから、

姉ちゃん、姉ちゃん、姉さん大好きー!な金魚のフンな弟だった。


お坊ちゃまが10歳の時、女帝様が13歳となり体調を崩した。

高齢であり、食欲はあるが下痢をする。

胆のうが腫れているので、いつ破裂してもおかしくない爆弾を抱えつつ、

療法食を始めた。

この療法食は、ペースト状だがとても美味しい。

当然、健康体である坊ちゃんも食べたがる。

仕方がないなぁと思いつつ、同じものを食べさせた。


次の日、坊ちゃんは、姉さんの療法食を食べるのを拒んだ。

あんなに食べたがっていたのに、何故だ???


2か月後、毎食気を付けていた姉さんではなく、坊ちゃんが旅立った。


姉さんが旅立った後の坊ちゃんを、どうフォローしようかと考えてのに、

まさかの、<お先に失礼>されてしまった。

そして、下痢が続いてた姉さんが、元気になった。


当時の私は、コミュニケーション出来なかったが確信していた。

「坊ちゃん、アンタ自分の寿命を姉さんにあげたでしょ?」


7年後。

コミュニケーション出来るようになった私に、ハスキーズが真相を教えてくれた。


コイツはなぁ、女帝さんの下でヘタレを克服するために来たんだ。

女帝さん亡き後2年、ひとりで頑張らないといけなかったんだよ。

だけど、女帝さんの療法食を食べて、

<こんなものしか食べられないくらい悪いんだ>と知って、

ひとりになるのが嫌で、先に自分がこっちに来たんだよ。

女帝さんに依存して、1ミリも成長出来なかったんだよ、コイツは!!


<お前は、修行のやり直し!!もう1回修行してこい!

 さっさと転生組の列に並べ!!>


と、ハスキー先輩にどやされた坊ちゃんは、

背中にお荷物しょって、テヘって顔して、転生組の列に並んでいた。


あれから時々、お空組の犬達と話すけれど、坊ちゃんは呼ばなかった。

今頃、転生してるんだろうな。邪魔しちゃいけないからな・・・と。


空組ハスキーズの中に、坊ちゃんの気配は感じないなぁ~と思って半年。

わが家に保護猫兄妹がやってきた。

全然似てない兄妹猫。どういう両親で、この組み合わせ??という似てなさ。

まあいいや~~と、人生初の猫を飼って2か月。


黒白ハチワレ柄の妹猫が言った

<坊ちゃんだよ♪お母さんの所に帰ってきたよ~~>


はぁぁああああー????

あー---っ、柄が同じー--!!!!!!


いやもう、ダークホース過ぎるだろ~~~。

そう坊ちゃんハスキーは、黒白ハスキーだった。

そのままギュギューっと小さくしたら、ハチワレ柄と同じだ。


あんた、ヘタレを直すのに犬は諦めたんかい!

まさかの猫ですか!

猫かぁ~~~。猫になったかぁ~~。


ん?じゃあ、兄猫は誰よ?

女帝さんは、お空にいますし??私の守護犬現役続行中ですが?

「女帝さーん、兄猫さんは誰か入ってる?」


<私の代わりに、私の息子(霊的つながりの)を送ってる。

 私と坊ちゃんで、お母さんを10年守った。

 今は、女子ハスキーが一人で頑張ってる。

 一人では大変だから、猫を送った。

 猫2頭でハスキー1頭分の力になるから。>


そうですかぁ~。兄猫は女帝さんの息子ですかぁ。

女帝さんは、薄茶と白のハスキーで、兄猫は薄茶にまだらの柄です。

似てない兄妹猫は、先代ハスキーズにそっくりでした。


動物達は、動物間で転生するのです。

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