鯨よりも深く
新吉
第1話 鮪よりも長く
人生は甘くない、むしろしょっぱい。太陽は甘い私をどろどろにとかそうとしてる。だけど私から出るのはあせやなみだの塩水だ。あせだくで外から帰ってきて、しょう毒のミストをあびて、シャワーをあびた。今大りゅう行している新技術の日傘や雨対策の製品を買うか悩んでいる。
私は今日14才になった。田舎のおばあちゃんから届いた熊のぬいぐるみを相手に気分はブルー。絶めつしたはずの獣は可愛らしい姿でお座りしている。めっ菌の袋から開けるとふかふかで柔らかかった。ということは誰かがいまだに新しく作っているのだ。または工場で眠っていたのか。
「くま君、あんたは今までどこにいたの?」
おばあちゃんは田舎に住んでいた。みんなで田舎でのんびり暮らそうよ、といつも言う。お母さんは逆におばあちゃんをこっちに呼んで一緒に暮らそうといってた。早くどっちかにすればよかったんだよ。
おばあちゃんのいた田舎は昨日ごっそりなくなってしまった。星間戦争に巻き込まれて。うみはよごれてマグロだっておよぎを止めた。たくさんの生き物が絶めつした。徐々に数はへっていたけど。星のバランスが傾いたってニュースがながれて信じない人との内乱が起きそう。お父さんとおじいちゃんがいたら、うるさいってモニターに反論しただろう。
お母さんはお父さん達の時と同じように普通に悲しんで、ないた。
「あそこなら大丈夫だと思ってたのに」
きっともうこの星に大丈夫なところなんてない。
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