第3皇子殿下と他国の公爵令嬢時々従者

第1話

昔のお話


海の精霊は泣いた。

愛する女神を喪い。

怒りと悲しみのままに海を濁して。


青く美しかった海は黒く


荒々しく岩へぶつかる波は、静かな海を人々の記憶から消し去ってしまう程、海は人を寄せつかせなかった。


何百年、人にとっては長く時が過ぎた頃、小さな村で1人の男児が産まれた。


それと同時に黒く底の見えなかった海は、輝きを取り戻し、荒々しい波は、心安らぐ波の音へ変わった。



その男児が、後のトバイルズ帝国初代国王


レビィー・トバイルズ

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