チート持ち日本人とは誰か

らかん

第1話

「この世界に来て数日......今まで野宿だったしなぁ、どこか泊まれるところないかな......」

この世界に来て数日が経ち、この世界の常識と言うか法律的なことは少し分かってきた。

この世界は、いわゆる異世界と言うやつ。

そんな世界に俺は入ってしまったのだ。

まあ別に、この世界に来てなにも不自由的なことはないし、このままでもいいかなと思ってしまった。


――数日前。

佐藤祐樹さとうゆうき(俺の名前)は、いつもの通り学校に通い、いつもの様に学校が終わるまで適当に過ごし、学校からの帰り道。

なぜか分からないが、いつもとは違う道を通って家に帰ろうとした。

普段は行かないような裏路地や細い通路を通って家に帰ろうとしていた。

「ん?なんだあれ......」

裏路地を歩いていると、突如俺の目の前に時空がゆがんだような亀裂が出現した。

「おっ、ちょっ......!?」

俺は抵抗するまもなく、その亀裂に吸い込まれてしまっのだ。


「こ、ここは......」

そして最初に目にしたのは、今まで見たことのないような世界だった。

「いや、え......?」

考えても訳が分からない。

最初に思ったことは、ここは異世界ということ。

――異世界と言えば、よくチートや魔法と言った言葉が出るが......この世界はどうなのだろうか。

「魔法か......」

魔法と言う言葉に俺は少しワクワク気味だった。

それはそうと、この世界に来てしまった以上ここで生活しなくてはいけないのか。

どこかに帰れる道とかはないのか......と思ったが、

「......無いよな」

こういう時は基本的に無いのだ。

よく、「魔王を倒せば帰れる」とか「この世界の王になれば帰れる」とか言うが、この世界はどうなのだろうか。

「とりあえず......探索だな」

まず最初にするべきことは、この世界の探索。

もしかしたら道中で、いろんな情報が手に入るかもしれない。

そう思った俺は、まずはこの世界に何があるのかを探すことにした。













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