第28話

〜サーニャ会談場〜


俺、魔王、麻奈、ルーミル、それにエルフの長老だと思われるじいさんの5人でテーブルを囲んでいた。



麻奈は「三木島さんって呼ぶのめんどいから麻奈でいい?」と聞いたら嬉しそうに「肉便◯でも良いですよっ!」とほざいていたのを俺はガン無視して麻奈と呼ぶことにした。



それよりこのじいさん大丈夫か?今すぐぽっくり逝ってもおかしくないレベルだぞ。


口火を切ったのはルーミルだ。

「この度はサーニャを助けていただき本当にありがとうございました。………あの、日を改めましょうか?」


魔王の顔がボコボコなのと俺の顔を見てルーミルが気を利かせてくれた。

ちなみに、俺は超絶不機嫌だ。

理由は…言わなくてもわかるだろ??


(あぁ、綺麗なエルフのお姉さんはどこにいるの?俺はその為にここにいるってのに。)


だが、とっとと会談とやらを終わらせたい俺は努めて冷静に返した。

「あぁ、いや気にしなくて構わない。シューベルトの怪我はコイツの『趣味』だから。」


「はぁ、変わった趣味をお待ちなんですね。」とルーミルは困惑気味だ。


魔王がピキピキと青筋を立てて

「そんな趣味のやついるかー!!大体お前のシモベのせいでこうなったんだろーが!」


いやいや、100%お前のおっぱい理論のせいだろ。いやぁ、マジあの時同意しなくて良かったぜ。危ないところだった。

と心の中で独り言を呟く。


麻奈が手を挙げ

「私はご主人様がそういうプレイをご希望というなら今すぐ喜んで応じます!!」


なんか俺また頭痛が酷くなってきた…

俺は手を振ってルーミルに先に進めるように促す。


「では、長老から感謝の言葉を…」


よぼよぼのじいさんが席を立とうとするが、めっちゃ遅い。立つだけで30秒以上かかっている。

俺は「無理せず座ったままで結構ですから。」と気を利かせた。


じいさんは座って、ゴホンと咳払いをしてから


「いえーい。ノってるンゴ?助けてくれてテンキューテンキュー☆お礼になんかあげちゃうゾ♪」


「「……………………………」」



「オイ、ルーミルこのじじい壊れてんぞ。若くて綺麗なお姉さんエルフに替えてくれ。」


ルーミルはあちゃーと頭を押さえ

「父ちゃん!ちゃんとサーニャの長老らしく振る舞ってくれって言ったろ?」


「そうじゃったそうじゃった。メンゴメンゴ☆で、何をあげちゃおうカナー?」


「「…………………………」」


「ルーミル、マジでこのじじいと会談しなきゃいけないのか?」


ルーミルは申し訳なさそうに

「はい…サーニャの掟で最も強い者が会談をしなければなりませんので。本当に申し訳ありません。」


「すまん。もう一度言ってくれるか?最も強い?誰が?」


「私の父が…です。」


俺は頭を押さえ


「このよぼよぼのイラっとくるじじいが?おいおい、頭痛のタネはコイツらだけにしてくれ。」


「あんたんだきゃー言われとーないわっ!!このおっぱい星人&ロリコンが!!」

と魔王が叫ぶ。


「おっぱい星人もロリコンもテメーだろうが!!」


「なんだとぉ!?やるか!?」「たりめーだ!」「あぁ…ご主人様私のおっぱいが見たいなら言ってくださればすぐにでも献上いたしますのに…さぁどうぞ!!」


サーニャで繰り広げられるいつものコント。


「ホッホッホ、ええのー。決めたゾイ!ロリコンということならユイをやろうではないか。アレは幼くてイタズラ心を刺激されるからのぅ。」


俺はピキピキを抑えきれずに


「あぁん!?クソじじいてめーさっきの話聞いてたのか!?ロリコンじゃねえつってんだろ!!耳くそ溜まってんのか!?」


ルーミルは「そうでしたか…ロストエデンの司令官はそういう趣味の…アーガイア国の王といい変わった趣味なのですね。」



「それと…ワシもつけちゃおうかのー♪」


「絶対いらん!!!!」



そんなこんなでユイと呼ばれるエルフの少女が呼ばれた。

確かに可愛い。これぞエルフ美少女という感じだ。金色の髪。白くて透明感のある肌。少し尖った耳。

だけど、だけど、、、ちっちゃい。全てがちっちゃい。メイとリンと良いお友達になれそうなぐらいちっちゃい。


「まぁいい。当初の目的はメイの友達を増やすだったからな。」


さっさと終わらせて帰ろうとすると、ユイが口を開く。


「あら、あなたですの。私をイタズラしたいという殿方は。こんなに幼い私をイタズラしたいだなんてとんだ変態ですわね。

………まぁ強いようですし、、サーニャをこれからも助けるっていうなら…」


「オイ、ルーミルこのバカに何を言った?」


ルーミルは苦笑いで


「ハハハッ…実はユイは私の娘でして。その、、」


「誰がバカですの!?

『めっちゃ強い戦力を持つロリコンのトップがいるからイタズラされてきてくれ。そしてサーニャを護ってもらえるようにするのだ。』と言われましたわ。」


俺はギロっとルーミルを睨む。


「ハハハッ…そういうわけで私の娘をよろしくー」とルーミルは走り去っていった。


隣では麻奈が魔王をガクガク揺すぶって

「魔王様!私を幼くする魔法はないのですかっ!?ご主人様にイタズラされたい!!」


おい、麻奈その辺にしとけ。魔王が気を失いかけている。



そんなこんなでロストエデンに麻奈とユイが仲間に加わることになった。


(クソ!綺麗なエルフのお姉さんが良かったのに…しかも一回すら見てないぞ。今度来たときは必ず!!)と心に誓う俺だった。




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