おかしいだが一理ある

2221年2月3日 01:00

都市中心にある商業ビルの地下五層


「今回のものです」

αは処理カウンターの前に今回の始末証明を担当者にあげて最終確認を待っている。


「隊長、前から聞きたいけど...」


「何があったか?」

αに質問をしたのは新入りの男日本人マサオ。マサオは三十代で身長も一般標準で特に特別な特徴がないだが、その誰でも仲良くできる態度ですぐ他の隊員に仲間として受け入れた。


「なぜ俺たちはファンタジーRPGの冒険者のように冒険者ギルドにモンスターの身の一部を討伐証明にするってことをしているですか?」


マサオ今言ったのは多分敵の脳と心臓を始末証明としてに提出することか...確かにそんなことをするのはおかしいと思われると仕方ない、でも正当な理由があるのでその理由を教えた方が理解出来るっとαがそう思う。


「それが、僕たちが一般の人々を自由に殺し、ターゲットが解決されたふりをすることを防ぐための組織の予防策だ」


「それはどう確認するか、写真を撮る方が便利ではないですか?」


「写真の偽装はそんなに難しいではない、真偽を判断するのは時間がかかる」


「そうですか」


その理由をしたマサオは納得した態度で頷く。αはその説明を続けて話を再開する


「そこで、ターゲットから指定された脳とか心臓の一部を取って本部にあるラボラトリーに送ってその一部のディーエヌエーとターゲットのディーエヌエーを検査する方が確実だと上の方がそう決めた」


「確かに一理がありますが、もしかして何か重大な理由がありますか」


「重大ではないけど..その理由は心臓と脳の一部をなくした人間は例え死んていないとしても正常人と言える機能も無くなる。活きるために精一杯だし復讐何でできるはずがない」


「はは、そんな状態になったら死んだ方が楽です」

話を終わった同時に処理カウンターの担当者の方も確認が終わりましたと伝える


*************************************


同日 01:10


「ターゲットとサンプルのディーエヌエー検査が完成しターゲットが始末したと判断されました。報酬は予算部門が報告を受けた次第に指定した銀行口座に振り込むことに致します」


「わかりました。予算部門の報告をお願いします」


「畏まりました」

話が終わった後αは隊員たちの方に向かう。


「次の任務が来るまで自由活動、では解散」

αが各隊員に待機の指示を下し自分のルームを戻るつもりだが...


「隊長、これからはフリーですか?一緒にどこで飲みますか」


そう提案したマサオはαを飲みに行くって誘ったが..


「お前、この仕事をする前に日本でサラリーマンをやったんだが」


「え? 何で分かります」


マサオは意外な顔をした。どうやら自分が言った言葉をその経歴もバレだって気づいていないようだ。


「さっきお前が言ったの言葉は日本のサラリーマンとそっくりだから。でも何で俺を誘うか」


「他の隊員と飲みに行くことがあるけど、隊長と飲む機会は全然ないです」


「そうだな...」


「という事で今回はどうですか?」


この仕事も上下関係があるだがそのルールは基本的には上層部の人と上からの連絡担当人に使う。普段のユニット隊員と隊長は本番の時以外は普通の交流でも平気だし、仕事後の交流もあるってそう聞いたけど俺は仕事以外はあんまり隊員たちと交流していない。


「...悪いが僕は行かない」


「そうですか...残念ですね。 用事があるですか」


「まあ、その通りだ。その件は機会があればにしよう」


「その時隊長が来たら一杯で俺が奢る」


「ああ」

適当な返事をしながらルームの方に戻るαがその時まだ気づいていない...その約束は永遠に果たせないこと。

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