中学生デビューに失敗して不登校になった僕が恋をするお話

はにゃ

第1話 期待と不安

「緊張する…」


今日は中学校の入学式。


入学式ともあれば誰だって緊張するものだろう。

だが僕が緊張しているのはそれだけではない、今日から通うこの学校はほとんどの生徒が同じ小学校からやってくる。西田奏太にしだかなたは小学校を卒業と同時に引っ越してきたばかり、もちろんこの学校に友達なんて一人もいない。だから新しい環境に期待もあるし、正直不安もある。


けれど緊張してても仕方ない、期待と不安を胸に勇気を出して中学校まで向かうのだった。



帰宅後…

「はぁ…」

家に帰った僕はため息をついていた

結果から言うと今日はたくさんのクラスメートたちが話しかけてきてくれた。しかし、つい緊張してしまい上手く話せず会話を続けることができなかった。


やっぱり人と話すのは難しい


「まあ、今日は初めての人たちで上手く話せなかっただけだよね」


一度自分に言い聞かせる


まだ中学校生活も始まったばかり、焦っても仕方ない





1か月後…


「焦ったほうが良かったのかもしれない…」


誰一人友達ができず、学校でのボッチ生活に限界に達した奏太は学校に行かなくなっていた。


入学式の次の日からも話しかけてくれる人はいた。けどやっぱり話が続かない、そんなこんなで誰も話しかけてこなくなった。


自分からも声を掛けていればもしかしたら友達が出来ていたかもしれない


しかし、奏太は小学校のころから不安が人一倍強く、「自分と話したくなかったらどうしよう」なんて考えてしまう。そんな奏太には自分から話しかけるなんて出来るはずなかったのだった。


けどこのままでいてはいけないということは中1になった奏太はよくわかっている。


どうすればいいのかと考えていた時チャイムが鳴った


「はーい」


扉を開けるとそこにはショートボブがよく似合う女の子が一人立っている


「奏太君だよね。ずっとお話したかったの」


そう言って彼女は微笑んだ












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