第8話

「もう、白魔さんこげちゃったじゃない」

動物病院からの帰り道でわたしはオルヴェスを叱った。


オルヴェスは明らかにあそこに行くのを嫌がっていた。


「来週もう一回だよ」

その言葉が通じているのかどうかは分からないが、とりあえずオルヴェスはぎゃあぎゃあと吠えながらジタバタと暴れるのであった。


「あと一回だからがんばろうね」

とりあえず背中の柔らかそうな部分を撫でて落ち着かせる。


「はい、いい子いい子」

そう言って落ち着かせようとしたが、オルヴェスは「自分は非常に不当な目にあった」と言わんばかりの感じでぎゃあぎゃあと吠え続けた。

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