悟りゲーム 詮索編(パート7)
@sorano_alice
第1話 新たなる脅威
まず初めに、主要人物。
横口未来(よこぐち みらい) ベージュの髪をした優しい少女、芯が強く、善人、その言葉が一番ふさわしい人物。合唱部に所属している。とある人物に心を開いてもらうと誓った。とある人物の自殺を阻止することを決意。
黒龍連(こくりゅう れん) 赤い髪と少し長い髪の外見。高校最強の武力を持つことで有名な男性。この地域で名を知らない者はいないだろう、暴力で支配してきた。それなりに人望も高い。また、相手の目を見るだけで大体の相手の特徴を掴むことができるという感を持ち合わせているがどうしてもどうつかみきれない相手が一人いるらしい。何としても本性を暴く模様。高校一年生。
新谷朱音(にいや あかね) ピンクのロング髪と小悪魔的性格で都市伝説や噂話などが好きな情報通。高校一年生。親友は横口未来。バドミントン部に所属していることが判明。また、将棋が上手い。とある人物を自分のものにすると誓った。独占欲が異常に高い。(ただし、今回の話では登場しない)
花野アリス(はなの ありす) 初めはいじめられていた黒いパーカー服を着た青い髪の三つ編みの小柄な少女、自殺願望者であったが未来やほかの仲間たちに出会い徐々に心を開き始めている。中学一年生。とある人と絶対に興味を示すようなゲームを作ると約束した。自分一人でも困難に立ち向かい理想の人物になって見せると決意。
明智香(あけち かおり) 銀髪ロングの髪をした中学三年生。その可憐な姿とは裏腹に運動神経抜群。今は引退したが元女子テニス部の部長をしていた。落ち着いていて冷静である。とある人物に何としても先輩としてテニス部に興味を持たせると誓った。(ただし、今回の話では登場しない)
天野天理(あまの てんり) 赤髪ロングの中学一年生。服装、私物、あらゆるほとんどのものが赤、テニス部に所属しているが控えめに言って下手。黒龍連が唯一つかみきれない相手でもある。その他チェスが上手い。今回の参加者の中では一番謎が深い人物。何事にも興味を示さない。たとえだれであろうと信じないと決意。
大道寺さくら(だいどうじ さくら) 短髪のいかにもスポーツガールという言葉がふさわしい、運動神経抜群、明智香と天野天理とは同じテニス部で大親友。しかし、頭はよくない、馬鹿と言われることもしばしば、常にポジティブ思考。アニメが好きでSNSでは自分の好きな男キャラになり切って話すことが多いらしい、いわゆる中二病。中学一年生。ゲームを通じて少しずつではあるが実力を認められつつある。とある人物に必ずふさわしい実力者になると約束した。
黒龍連、高校一年生、高校最強の武力を持つ男。
未だに黒龍と天理の戦いは続いている。しかし
「天理は掴みきれねぇ、次の脅威が未来だ、その次にゲーム自体を創り出したアリス。朱音と明智は俺の敵じゃねぇ、稀にあるからなぁ。面白かった目がつまんねぇ目に変わったり、逆に普通だった目が興味のある目に変わったりな。さくら見てぇにな」
黒龍の脅威は天理、未来、アリスだけだと思っていた、だがアリスのゲームを通して徐々に何かが変わろうとしているさくらに気づきつつある。
黒龍の隣には未来がいる、学校が終わり今日は合唱部が休みのようでアリスと会いに行くらしい。そして黒龍は天理を暴きに行く。天理とアリスは同じ学校だ。ちょうど乗る電車も同じで未来と同じ電車を待っているわけだ。
「黒龍さんは天理さんと付き合ってたんですもんね」
ただし、付き合いなど飾り、天理は駒として、黒龍は暴くためにお互いの意見が一致し表上付き合っていることとなっている。
「まあな、今から天理に合う予定だ、お前はアリスと会うのはいいが約束してんのか?あいつ携帯持たされてねぇだろ」
「自力で探します」
「見つかってなんかされてたら一人で止められんのかよ」
「全力で止めますよ」
黒龍は知っている。横口未来は言葉だけではない人間を、だからこそ未来を買っているのかもしれない。
「まあいい、何かあったら連絡しろ」
黒龍は未来と連絡先を交換できる仲になっていた。
その前に黒龍は未来から探ることにした。
「なんですか?」
「やっぱりお前の目は普通じゃねぇな」
「人を目で判断しないでください」
「お前はアリスのゲームをどう思う?」
「すごいと思いますよ、私にはまったく思いつかないようなゲームばかり考えてますから、だからこそアリスちゃんのためにも他のプレイヤー、もちろん黒龍さんを含め全力で戦っていきますよ」
「次のゲームは何になるか、アリスを探って先回りしている。お前はどんなゲームにしても有利だからな、すべてを味方に付ける力を持っている」
「言っている意味が…」
「お前は嘘はつかねぇ、だがゲームならどうだ?」
「難しい質問ですね…あまりつきたくはないですよ、でもゲームで仲間のためになるなら本気で戦うと決めた以上もし嘘をつかないといけない場面では嘘をつくでしょうね。そうしなければ今の本気で戦うという話そのものが嘘になりますからね」
「ふん、なるほどな」
「ゲーム内ではですよ?」
未来は本気でゲームに挑む人物、そのために嘘をつく状況に追い込まれれば嘘をつかざるを得ない。未来はゲームでは嘘をつく可能性はある、黒龍は未来をかすかに探り成功した。
「未来に関しては裏表がなさすぎる、情報戦だ、ゲームはまたあるだろう、その間にどれだけ相手を探るか」
黒龍はぽつりとつぶやいた。
「何か言いました」
「なにもねぇよ」
未来はゲーム内では嘘をつく可能性があると未来本人から聞いた。その情報だけで黒龍からしてみれば十分な収穫だ。
「着きましたよ」
「俺は学校に乗り込む、お前どうやって探すんだよ」
「暴力はだめですよ、アリスちゃんは路地裏にいることが多いですから」
「最後にだ、お前がアリスのゲームにおいて一番警戒してる相手は誰だ?」
「そうですね、私はアリスちゃんと朱音ちゃんですかね」
それだけ言うと黒龍と未来は別れた。アリスは分かるが朱音は黒龍にしては意外な人物、天理の名前はない。
中学校前、黒龍は容赦なく入り込む。
「こ、黒龍さん?」
「おい、天理を呼べ」
「て、天理さんですか、多分今テニス部なのでそこにいるかと、呼んできますね」
「いや待てよ、さくらもいるな?テニス部の場所は分かってる、じゃあな」
それだけ言うと男子生徒に興味を示さずテニス部のいる場所に向かう。
「3年は引退だから明智はいねぇか」
黒龍はフェンス越しから天理を見つけた。
「おい、ちょっと天理呼んで来い」
黒龍は近くにいた女子テニス部に命令する。拒否するそぶりも見せず天理に話しかける女子生徒。
めんどくさそうに天理がやってきた。
「なんだお前か…」
「さくらはどうした」
「補習だ…」
天理の目はつかめない、やはり何を考えているかわからない。
「アリスはまたゲームを開催するだろうなぁ」
「探りに来たか…」
「つってもお前にとっても悪くねぇ、これでテニス部に付き合ってるうわさが流れてさらにお前に逆らうものはいなくなるぜ」
「まあいい…駒としては上出来だ…」
「態度がでけぇやつだな」
「それで…?」
本題は?という感じに黒龍に話しかける。
「お前はゲームの中で誰を一番警戒してる?」
「……一人か?」
「一人でもいいが全員でもいいぜ」
「私が嘘をつく可能性もある…」
「それでもいいが、探っておく必要があるだろう」
「それだけのために呼び出されたのか…」
まるで呆れたのかようわからない表情をする天理。
「聞くならお前から言うべきだ…そうしたら言ってやる…」
「いいぜ、俺は未来、アリス、そして天理、お前だな。嘘かもしれねぇけどな」
「私はゲームに勝っているから入れたな…」
「言ったぜ、お前の番だぜ」
「わたしはさくら、そして朱音さんだ…」
黒龍も薄々さくらの脅威に気づいていた。しかし、未来同様朱音の名前が天理からも出る。
「なんで朱音なんだ?確かにゲームでは勝ってるがお前がいたからこそだろう」
「ではなぜ…いつから…私がいたから朱音さんが全勝してると錯覚した…?朱音さんがいたから私が勝っているという逆の発想はないのか…?」
黒龍は思い返してみる。3度あったゲームのうち一つは出れなかったものの二度も天理、朱音ペアが勝っている。天理は朱音が天理自身を裏で手を引いていると思っている、または実際その可能性は十分にあり得る。
「可能性は十分にあるな、お前も気づき始めていたか、さくらという存在に」
「さくらは馬鹿だがすぐに学ぶ…その気になればすべてのゲームを支配する存在になるだろうな…噂をすれば補習から戻ったさくらだ…私は休憩時間だ…眠い…」
それだけ言うと天理は休憩しに行った。
「あ、黒龍の兄貴じゃないですかー」
「おう、さくらか、やっぱりお前は変革しているな」
「兄貴もそういうの詳しかっったんですねー」
「なんだぁ、そういうのって」
「我、変革の刻、黒き烈風!」
急にさくらが壊れた。黒龍は困惑する。
「なんかの技名か?まあいい、お前には聞きたいことがあるからな、天理とも仲がいいっていうじゃねぇか、むしろお前を通じて天理を探るとするか」
黒龍とさくらの対談が始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます