清楚で巨乳な学級委員長が、実はラフであざとい幼馴染だったらどう思う?~~10万文字後に絶対に付き合いだすカップル~~
藍坂イツキ
プロローグ
プロローグ「星野夜空の場合」
「けっこん、しよ!」
「うん! 私、そらのおよめさんになる‼‼」
高校二年の五月。春の寒さも消え、徐々に夏の兆しが見え始めた憂鬱になる季節の朝に、俺は変な夢を見て、目が覚めた。
「はぁ……まったく、未練たらたらか」
いや、別に告白して玉砕したとかではない。
無論、ずっと追いかけている幼馴染だ。
――――だが。
そんな彼女とした大昔の約束を未だに考えてしまっているということは重症なのかもしれない。
当の本人は昔の約束など忘れて、青春を謳歌せし女子高生であるというのに、俺は彼女を永遠に追い駆けているのだ。
受験では必死に勉強して、なんとか滑り込み。
高校では赤点を取らないようにもがいて、彼女に見合うような努力をしてきたのだ。
そんな努力を重ねてきた俺に、大きな壁が立ちはだかったのは——つい、先日の事だった。
~PROLOGUE【星野夜空】~
俺こと高校二年生、
それもあざとくて、途轍もない程に可愛い幼馴染がいる。
黒髪ロングが風に揺れ、胸ポケットには読書用の眼鏡が入っている、主に胸の発育がいい女子高生。しかし、背は低めで身長は150㎝ギリギリと言ったところ。
身長差にして23㎝の巨乳ロリ女子高生こと、
見た目は清楚で、公共の場での振る舞いはまさに委員長そのものなのだが、アニメやラノベ、映画、そしてエロゲーなどオタク文化に精通するちょっと変態な一面も持つのが最強幼馴染のスペックである。
そんな彼女とは幼稚園の頃から何をするにも一緒だった。勿論、家族ぐるみの付き合いもあり、毎年海にキャンプに行って同じテントで寝るほどに仲のいい関係でもある。
彼女の隣を歩いてきて苦節12年目にして、俺には決意したあることがある。
「空、どうしたの……そんな気難しい顔してさ?」
おっと、失敬。
好きな相手と下校中にもかかわらず何を考えているんだ、俺は——。
「あぁ、いや、なんでもない」
「ふぅーん、そ?」
「にまっ」からの「はてっ?」
表情一つ切り取っても可愛いな。
「……なぜ疑問形?」
「いやね、らしくない顔してるからさ。なんか、こう、にゃぁ――って顔してたよ」
「なんだよそれ……っ」
すると、猫みたいに口をくしゃっとさせ、爪を立てて手を前に出す彼女。
これだよこれ、俺がこいつに惚れたところの一つ。
どうでもいいところで笑かしてくれるというか……まあ、当の本人は笑かそうとも思っていないだろうけど。あれだ、天然ってやつだ。
「へへっ、私も分からないっ」
にへら、と笑みを溢す。
まったく、可愛すぎる。これ以上は俺の身が持たない。
「ははっ、なら言うんじゃねえ」
「えぇ、べつにいいじゃーん」
「よくない」
だって、それ以上こんな風に笑われたら俺の体はおかしくなってしまうからな。
「うぅ、いじわる……」
「いじわるじゃないだろ」
「いじわるだもぉ~~ん!」
バフっ。
そんな擬音が聞こえた。
刹那、俺の背中に物が当たっている。
そう、彼女の大きな胸がぷにゃりとくっついている。
小学低学年の頃はよくお風呂にも一緒に入った中だ、実際に見たこともあるがそれももう十年前のこと。今とはだいぶ、話が違う。
この前、下着を見たことはあるのだが……確かサイズがEだった気がする。
いや待て。ん、Eってなんだっけ? A、B、C、D、EのEってことか?
ああ、そら駄目だよ。
背中がお腹になっちゃうくらい、ゾクゾクしてくる感覚。たまらない。
「お、おい……やめてくれ」
「えぇ、なんでぇ~~」
「……言えないが、だめだ」
「うぅ、けちんぼぉ~~」
あざとい。
いや、計算された「あざとさ」ではないからはたまたこれを「あざとい」とは言わないかも知れないが、今はそんなことはどうでもいい。
無自覚にでもやってくる時点で、あざといのだ。
――って、俺は何言ってるんだか。
さっそく、幼馴染のおっぱいでダメになってやがる。あ、おっぱいって言っちゃった。まあ、いっか、どうせ俺が何を言ったところであいつはニコニコしてるだけだし、何も思ったりはしないだろう。
「あ、でもでも、さ!」
「ん?」
未だに背中に胸を押しつけながら俺の耳元で話す
すると、彼女は元気な口調でこう言った。
「私ねっ、今日……告白されたんだ」
え?
今、なっつった?
「え?」
「告白されたの……」
「はて?」
今度ははっきり聞こえる。
耳がおかしくなったのか? と本気でそう思った。
ああ、そっか空耳だ。
これは嘘、空耳だよきっと。
絶対、空耳だな。俺もまたまたぁ何変なこと考えてるんだろうなぁ~~まったくぅ。
「だーかーらー、私。後輩の男の子から告白されたの」
あれ?
空耳……じゃなかった?
身体をそのまま横に向け、俺は彼女の顔を見つめる。
しかし、その顔は笑ってもいない。紛れもない素の真面目顔。
隣を歩く、人生の三分の二を共にしてきた俺の幼馴染が間違いなくそう言った。
告白された——と、そう言った。
「ま、まじ……?」
思考が固まる。
嘘だろ……そうとしか思えなかったが、当の本人はあまり気にする素振りもなく口にする。
「……うん、まじだよ?」
「……そ、そうか……で、どうしたんだ?」
まとまらない思考で、俺は問う。
すると、彼女は何気ない素振りで答える。
「保留」
「え?」
「保留した」
「ほ、保留?」
「うん……。顔も名前も知らない子だったけど、凄く優しそうな子だったし、ね。付き合ったら好きになるかもしれないのかな~~って」
「や、やめとけよ……」
「むぅ、それは私が考える事だよぉ……関係ないでしょ?」
いやいや、大いに関係する。
かく言う俺も幼馴染を、森香を好きなのだから。
関係しないわけがない。
ずっと、好きだったんだ。
そんな彼女があろうもことか、見知らぬ後輩男子と付き合うかもしれない。
「……っ」
聞きたくもなかった事実が、唐突に突きつけられた瞬間だった。
「……」
言葉が詰まる。
ここで「好きだ」と言えれば、そんな告白を食い止められるかもしれない――という考えと、怖いからできない――と嘆く悲痛の思いが混在して、俺の口は中々動かなかった。
「——っあ、家だ……それじゃ、また明日ねっ」
「え——まっ」
「でもま、明後日までには決めるしいろいろ考えてみるよ~~」
そう言い残した彼女はにへらと笑い、手を振って、いつもの別れ道を、夕日を背中にゆっくりと歩いていった。
一方、俺はそれどころじゃなかった。
好きな女の子が、ずっと一緒だった幼馴染がとられるかもしれない可能性を前にして、胸がバクバクと音を立てる。
やばいやばいやばい……
「やばい‼‼‼‼」
夕焼け色の空に響く叫び。
しかし、同時に俺は決意する。
それならば、俺が明日。
彼女に思いを告げればいい。
そう、「好きだ」と告白してしまえばいい。
俺、星野夜空はここに宣言する。
全世界の誰よりも、たった一人の君のため。
僕は絶対にその一人のために——‼‼
「明日、幼馴染の
硬く握りしめた手を天に掲げ、生れてはじめて――世界の創造主に誓った。
まるで、世界を取り戻しに行くヒーローの様に、戦争に歩み出る兵士の様に、一人の女の子を救うためいづる男の様に。
俺は、好きな子に告白してやると誓ったのだった。
※この作品は幼馴染二人の視点を繰り返しながら進んでいきます。次回は今日の19時公開です!
<あとがき>
ふぁなおの新作。
両肩想いな幼馴染が付き合うまで絶対に10万文字かかるラブコメ。を読んでくれてありがとうございます!
さあさあ、タイトルのインパクトと幼馴染の設定じゃ絶対に負けません。可愛いだろ? 可愛いよなぁ?
おっぱいおっきな清楚系女子高生っていいよなぁ(20歳大学生)‼‼‼‼‼
青春を取り戻したいなら、フォロー、☆評価、レビュー、応援、コメントよろしこお願いします!!
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