54話目、○○が横切った話(実体験)

数年前の話になります。

私はその日がお休みで、ちょっとお散歩がてら近所の中でも一番遠いコンビニに行こうと歩いていました。

そのコンビニに近づくにつれて救急車と消防車の音がものっすごく鳴ってるんですよ、


なんか事故かな


と思っていると目的地のコンビニの駐車場に消防車たちが何台も止まっているのがみえたんですね。


うわーまじか。買い物できるか?


私は自分の目的の心配しつつ、そのコンビニまでの道が狭いため、対向車のために人1人分空間を開けて歩いていました。


するとその1人分を背後から数人の救急隊員がストレッチャーを無言で押しながら走り抜けて行ったんですよ。


ほんとに突然だったんで


うぁ、なんだよ。声かけてくれりゃもっとよけたのによー


と思いつつ、目的のコンビニでの事故じゃなかったのかと普通にコンビニで買い物をしました。


そして、いざ帰ろうとしてまたきた道をかえろうとしました。


ちょうど救急隊員とすれ違ったあたりまできた時です。

そこのご近所さんたちが集まっていました。

そこで話が聞こえてきたんです。



「爆発だってよ」



その言葉を聞いて全身の毛がさかだったんです。

ぶわぁとフラッシュバックのように先ほどの光景か頭に蘇ったんです。



おかしくない?



私の勝手なイメージだけど

やっぱり急いでたならどいてください!て怒鳴られてもいいぐらいじゃないか?


おかしくない?


普通、○○さん大丈夫ですかー!?とか心肺やらなんやら報告したりしない?


おかしくない?


普通、ストレッチャーに乗せられてたら体には布をかけられてるだろうけど…

息しやすいために…全身に白い布かけられてる事ってなくない?



そこまで考えて吐きそうになりながら家に帰りました。

もし、あの時少しでも腕を動かしてたら


死んだ直後の知らない人間に触れてたかもしれなかったんです。



…ここまで聞いて自分でも怪談ではないと思います。

このあと、家に帰って親に報告したんです。


こんな事があった。

場所はあそこのコンビニの通りって。


そしたら親が


あー…あそこか。って言うんですよ。


何かあるの?と聞くと


あそこの通り、まっすぐいくとお墓があるんだよって言うんです。そして

あそこの通り、殺人とかの事件はないだけど昔から事故と自殺が多いんだよ。

夜は絶対に通るなよと教えてくれました。


その話を聞いて頷くぐらいしか出来ませんでした。

とりあえず、近所のセブンには行けなくなりました。

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