百物語

お題26、双子の姉妹

これは先日聞いたお話になりまして、その人はAさんとさせてください。

少しオカルトが好きなAさんは一軒家に住んでいまして、隣がずっと空き家だったんですが、ある日お父さん・お母さん・双子の姉妹の4人家族が引っ越してきた。

引っ越してきてからは、お庭で双子の姉妹がよくおままごとなどで遊んでいるのを目撃していたんですね。

ある日、お隣さんのお父さんと出勤のタイミングが被って玄関先でばったり出くわした。

Aさんは挨拶してみると、お隣さんも笑顔で会釈してそのまま駅への道を歩きながら世間話をした。

そこでAさんは、娘さんたちの話題をしたんです。

お二人とも仲良しですね。お外で遊んでいても静かに遊んでいて偉いですねとか、そんな事を言ったと思う。

するとお隣さんが怪訝な顔をする。

ウチに娘、いませんよ。

Aさんびっくりして、あ、あ、じゃあぁ近所の子が庭で遊んじゃってるんですかねぇ！とか何とか言ってごまかしたんですね。

さすがにその後、オカルト好きだとは言え、亡くなったお子さんいるんですか？とか聞けるわけないじゃないですか。

結局、お父さんからその話を聞いた後その双子の姉妹は見えなくなったそうです。

自分には霊感がないと思っていたAさんなんですが、こんな身近で体験するとは思ってなかったと仰ってました。