お題14、貰った覚えのないお守り

この話はとある女性の方からきいた話なんですけど、

その女性が仕事が終わってロッカー室に行って着替えて帰ろうと自分の荷物を手に取ったんですね。


その時に、ふとお守りがぽとっと鞄から落ちたんです。

あれ?何で?って彼女は思ったんですね、お守りなんて彼女買った覚えも貰った覚えもなくて、彼女ちょっとずぼらで鞄のファスナーや口を開けっ放しにしちゃう事もあったので、何かの弾みで入っちゃったのかな?って思いながらお守りを手とって見たんですね。


学業成就と刺繍されていた。なんて事はない普通のお守りなんです。

彼女、それを見て血の気が引いたんです。


実はその日の朝、彼女仕事場に大遅刻したんですね。

彼女の利用する駅で、彼女が電車を待っていて、急行電車が通り過ぎる瞬間に同じホームの待機列から女子高生が飛び出して、死んじゃったんですね。

彼女はその惨状を見なかったらしいんですが、それでも、現場はやはり凄惨なものだったみたいで。


ひょっとして、その女子高生のお守り・・・?いやいや、そんなはずはないでしょ。

そんなピンポイントで私の口開いた鞄に入るわけないって頭の中で何度も否定したんですね、その時ロッカー室のドアがきぃって開いたんです。


扉の先にはだぁれもいない。

でも、猛烈な何かの気配を感じたそうです。

彼女はどうしていいか分からず、その手に取ったお守りをドアの外に投げたらしいんです。

すると気配は感じなくなり、ロッカー室から出るとお守りも消えていたんですね。

未だにあれがなんだったのか、ただただ気持ち悪かったとお話してくれました。


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