お題3、祭り
この話は仕事でご一緒していたBさんから聞かせてもらった話になります。
Bさん、私がオカルト好きだと知ると自分が過去に体験した話をしてくれました。
Bさんが小学生の頃、夏ぐらいの季節に一人で散歩していたらしいんです。
それで途中にある神社によって、神社の日陰で休んでいた時でした。
声を掛けられたらしいんですね。
自分と同じくらいの女の子に。
今まで見たことない子だったので、近所の子じゃないのかなとか思ってたら、数日前に引っ越してきたと。
女の子がBさんに近所の子なの?って聞いてきたり、遊ぶ場所や学校のことを聞いてきたんですね。
で、Bさんはその子の質問に答えて、仲良くなって友達になった。
学校もその女の子が今度転校してくる事も教えてくれました。
後日、本当にその子は転校してきたし
さらに仲良くなっていったんですって。
で、その年の夏祭りも一緒に遊ぶことになった。
Bさんもう有頂天だった。あれがモテ期だったわと笑っていました。
でも、お祭り当日、そのこの小さい弟さんも一緒だったんですって。
凄くがっかりしたのを今でも覚えていると。
それでも楽しく遊んでいたのです。お祭りが終わりの頃に弟くんがトイレ行きたいって言い出して
Bさんが連れて行ってあげることになった。
弟君と手を繋いでトイレの前まで来たけど、弟くんは入らなかった。
どうしたんだろと思っていたら、突然手を振り払って走り出した。
Bさん慌てて追いかけたんですって。
弟くんは自分より小さいはずなのに全然おいつけなくて、お祭りの会場からは遠くなっていっちゃうし、何なんだと思いながらなんとか誰もいない、いつも遊んでいた公園で止まってくれた。
息がぜぇぜぇなりながらも、走ったら危ないよ帰ろうと弟君に話しかけると
弟君が振り返って言うんです
「お姉ちゃんがごめんね」
って言ってBさんが瞬きしたら消えてたらしいんです。
何だったんだろ、と弟君消えてますし、とりあえず、女の子に報告しなくちゃってまた走ってお祭り会場に戻った。
で、その戻ったお祭り会場で女の子を探している最中、ご近所さんのおばさんに会って挨拶しようとしたんですって
そしたらいきなり、ぐあっと引っ張られて抱きしめられた。
「Bくんどこいってたの!?」
って、Bさんが訳も分からないという顔をしていたら、おばさんがBくんを自宅まで引っ張っていった。
おばさんがBさんのご両親呼んで、Bくんの顔を見たらもう大号泣。
一体なにが起きてんだと思ったら、Bさん。
あの最初に言っていた散歩に言った日から、行方不明だったらしいんです。
Bさんにとってはそんな訳ないんですよ。
普通に自分としては学校にも家にもいて、そんなはずないんですけど、本当に行方不明だった。
Bさんは帰ってきた時、変に瘦せていたり、汚れていたりもしていなかった。服だって。失踪当時の服装じゃなかった。
本当にBさん本人も何も分からないまま、どこに今までいたのか不明のまま。
怪我とかもしてなかったんですね。
Bさん曰く女の子にさらわれた僕を弟くんが逃がしてくれたんだろうね。目的が分からないままだけどって仰ってましたね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます