第7話 第二の形
建物を出て外を見る。すると、100メートルはあるであろう巨大なゴーレムのようなものが鎮座していた。
「でかいな。てか、攻撃しているのにダメージゼロじゃん。」
「物理攻撃無効を備えている可能性があり、魔法をうっても魔力が枯渇しており、ダメージにはならないんです。」
ふむ。可能性ならかける価値はありそうだ。
「誰か、着いて来させろ。護衛じゃない。共闘だ。」
「ならば、私が行こう。」
「刺してきた奴だ。」
「その節は、くっ」
「謝りたくなさすぎだろ。ガキか」
「いや、もう成人はしている。」
「はぁ。屁理屈ばっかだな。全員の避難は終わったか?」
「地下の空洞に避難させた。ここらじゃ一番安全さ。」
「いくぞ。」
収納魔法から、『魔神の大鎌』を取り出す。
さて、いっちょやりますか。
バゴォォォンッ
地面を蹴り、距離を詰める。
すると、ゴーレムは手を振り上げ、加速させながら振り下ろす。
「まずいな。」
<結界魔法>
バギィギィギギギッ
止めることには成功したが、あのエルフは大丈夫そうか?
「大丈夫か、ガキやろう。」
「ガキではない。クラウスだ。ふっ風圧が。」
「情けないな。先に行くぞ。」
「おい待て。」
誰が待てと言われて待つのだろか。教えてくれ。
そして、ゴーレムの手にのり駆け上がる。
加速させろ。もっと早く。そして、顔の目の前につく。そして、大鎌を振りかぶる。
バギィィィィィィンッ
「は?」
結界だと?しかも、これ物理攻撃無効じゃねーか。てかまずい。
ゴーレムの黒い目が光り輝き、光線がゼロ距離で当たる。
ドガァァァンッ
「ちょ、おい。」
やべべ。ここどこ?あたりを見回すが知らない平原にとばされたようだ。早く帰らないとな。どうなるかわからないからね。
「もーどろ。」
バゴォォォンッ
地面を強く蹴り、戻る。
バチィィンッ
「ただいま。」
「は?」
ん?どうした。飛ばされたから帰ってきただけだろ。そんな、驚いた顔をするな。アホ面すぎるだろ。
「行くぞ。油売ってる暇はないんだ。」
ん?なんだ。誰だ。あそこに立っているのはって、
「アイリスじゃねーか。」
僕の言葉が聞こえたのか、こちらを見る。
てか、それよりまずい状況なんだわ。
だって、ゴーレムの光線の二発目がくる直前なんだわ。
背に腹は変えられん。
結界魔法を手に集中させ、最速でアイリスの前に立つ。
ギュィィィィィンッ
音が違うな。最大出力か?
キィィィィンッ
一筋の光線がいくつもの筋となり、横を通り過ぎていく。
ドガァァァァァァァァァン
「あぶねー。これ以上時間をかけたら死人が出るな。」
最終兵器出しますか。
「クラウス、攻撃の準備しろ。剣に目一杯魔力込めろ。隙を作るだけでもいいから。」
「あいつには物理攻撃は効かんぞ。」
「まぁ、見とけって。用意はいいか?」
「いつでもいいぞ。」
「僕が今って言ったら切れ。もう、走り出してくれていいぞ。狙いは足だ。」
さて、このなけなしの魔力で頑張りますかね。
『魔神の大鎌』を手に持って、魔力を込める。
僕に力を貸して。
「形状変質」
僕の武器は僕に相応しい能力をしている。
故に、僕が最強になる。
魔力を込めると、大鎌から、柄の部分が湾曲し、端の部分から長く、そして、しなやかな糸がくっつき、弓になる。
そして、黒く光っていた刃は矢の形に変形する。これが、僕の武器の第二形態。
『魔神の大弓』
さぁ、本気で行こうじゃないか
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
どうも。作者の笹篠巴です。
大鎌の第二形態の魔神の大弓は、中国でよく使われている言葉で、
日本語で言うところの弓に当たるそうです。
カッコいいですね。
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