おまけ編『帝になっちゃいました!!』

ゼウス「とうとう帝かWWW」


カナ「ここまで長かったなぁー」


ゼウス「棒読みWWW」


カナ「やかましい!前回の最後で滅茶苦茶恥ずかしい思いしたんだから!必死に演技してたんだっつうの!!」

ダッ


ゼウス「涙目になって逃げ出したWWW」


―――

―報告+@―


ヒンソー村に戻って村長に報告したら…


村長「いやぁ見てましたが、そんな華奢な体であんなに大きなドラゴンを倒すとは思いませんでした…」


カナ「ハァ…」


どうやら、報告するまでもなく間近であの戦闘(?)を見てて知ってるって事か…


村長「では、早速報酬を…」


カナ「ありがたいですが本当に良いんですか?」


村をよく見ると…ここは本当に貧相でやせ細った土地だ…

その上近くでドラゴンが暴れられるから一週間で若者達は村から逃げ出して働き手が少ない…

そんな村から100万も貰ったら村は危なくね?

あ、そうだ


カナ「お金は村の復帰に役立てて下さい

後、畑に案内してくれませんか?」


実は…ある携帯小説で読んだ事を実行してみよ


――


案内された畑はカラッカラに枯れてコレでよく畑と言える惨状だった…

うん、予想以上だわ


ハァ…とりあえず地下に水脈がないか探知してみる…


うーーーん……あ、あった


カナ「スミマセン此処に井戸を掘ります【道具の書】」


実は、大図書館には【魔】や【技】みたいな能力を引き出すだけでなく【道具の書】みたいな本からは道具を取り出す能力があるのだ


そんで、【道具】から取り出したのは…井戸を掘り出す装置と地下水脈を直接吸い出す蛇口www

ドラ○もんのw秘密道具w便利www


村長「井戸って…こんな土地に水が?」


カナ「えぇ、とりあえず掘り出すまではこの蛇口から水を汲んで下さい」


とりま、井戸は装置が勝手に掘って作ってくれるからいいとして…

もう一つの問題は畑の土だ

こんなんじゃ植物がまともに育つワケがない

仕方ないから……


カナ【この地にいる地の精霊達よ…頼みがあるから出て来て下さいませんか?】


目を精霊達が見える様にする

うん、見える前に足元にメッチャ集まってたわ

とりあえずしゃがんでみよ


【娘さん娘さん頼みとはなんですかー?】


ちっちゃくて可愛い………じゃなくて


カナ【えぇ、実はこの辺りの地を耕したいの…

私の魔力を分けますので協力して下さいますか?】


【魔力たくさんくれるなら協力するー】


【ヤローどもータガヤすジュンビだー】


【地面に魔力流せば協力ー】


うん、とりあえず地面に魔力を目一杯流す


村長「えっと…一体何を…」


カナ「あー…精霊達に頼んで耕してもらってるんです

代わりにこの地に魔力分けてますが」


結構持っていくねー…


【もーいーよ】


【まーだだよ】


どっちやねん


【かくれんぼじゃないぞー】


【あちゃーちがうのかー】


あー…可愛いな


【もー魔力流さなくていーよって意味だよー】


あ、そう言う意味ね


カナ「村長さーんとりあえずは耕してくれてますから後はこの種等を村人達で蒔いて下さい」


村長「え?あ、ありがとうございます!」


地面から手を離して村長に野菜の種やらを渡す

因みに種は何故か前にもらった旅バックに入ってた

どこで栽培しろと?


カナ【精霊さん達協力して下さりありがとうございます】


【構わないよー】


【むしろ魔力いっぱいもらったから逆にありがとー!】


【用があったらまた喚んでねー】


【精霊は世界共通ー】


【いつもアナタのソバにいるからーじゃーねー】


消えちゃった……つか最後言い方がストーカーっぽいw


「おぉ!すごいべ!植えた瞬間に芽が出て実ったべ!」


「コッチもだぁ!」


………恐るべき精霊達が耕した土地と天界の植物の種!!


その後村では収穫祭みたいな騒ぎが起きたので私はのんびり茶を啜ってたマスターを連れて逃げる様に転移して帰った


―カナがドラゴン二匹と対峙してる間の彼ら―アベルside―


ボクはあの後カナさんが被り物が壊れたから新しい被り物を部屋まで持って行こうとしたけど…

いいのがなかったので仕方ないから代わりに猫のお面を持ってきました


ウラド「…主…呼び鈴鳴らさないのか?」


蝙蝠姿になってボクの肩に停まってる変た…ウラドが聞いてきた


アベル「だって…女の子の部屋に一人で入るのは恥ずかしいですし…」


ウラド「あれ?我は?」


アベル「今蝙蝠ですから人としてカウントしません

だからといって人化したら即殴ります」


蝙蝠姿なら近づいても何もされないですからね

せいぜい指先から血を吸われる程度ですし


ウラド「うーん…こんな所で話すのもなんだから我が鳴らす」


アベル「あぁ!」


ウラドは言ってすぐに呼び鈴を鳴らしちゃったよ!

心の準備が出来てないのに!今日の晩ご飯抜きにしてやります!


うぅ…カナさん出てくるかな…


玄関の扉が開いて出てきたのは…黒…いや黒に近い紫…ううん、よく見ると暗いけど色々な色に変わる長髪と目をした綺麗な男性でした…


?「………カナならいないよ」


不機嫌な感じでカナさんが不在な事を男性は言いました

ん?この声カナさんの使い魔さんのと似てます…


アベル「えっと…カナさんにお面を持ってきたんですけど…」


?「あぁ…壊れたもんね…

ダカラトイッテオレヲオイテクコトナイノニ」


あ、小声ですがなんて言ったか聞こえました

そういえばあの後この人置いてかれてましたもんね…

もしかして寂しいのかな?


アベル「えと…ボクで宜しければお話の相手…しましょうか?」


?「………ま、いいか…入りなよ(弄り倒してしてやろ)」


あれ?嫌な予感が…

とりあえずカナさんが帰って来るまで相手しよう


この後カナが帰るまでロキにいいように玩具にされるアベルとウラドであった



―帝定例会の後(カナがまだ帝ではなかった頃)―


マスター「うわぁーん!カナちゃーん!」


マスターは帰って来ていきなり私に飛び付いてきた


カナ「セクハラで訴えるよ

後、仕事しろ」


マスター「グハァッ!」


そんなマスターを背負い投げするw

だって飛び付いてくるマスターがいけないのであって私は悪くないw


カナ「週末毎にどこか行っては泣きながら飛び付いて…出掛け先に何かあったんですか?」


流石に気になるわ


マスター「うん…実は内緒なんだけね…俺は実は雷帝なんだ」


真剣な顔して何を言い出すのかと思えば…


カナ「そんなのボー爺ちゃんから聞いて知ってるし」


前にボー爺ちゃんとお茶会してた時にボー爺ちゃんがウッカリ喋ってたんだよね

ワザとっぽかったけどw


マスター「なら話が早い!最近新しく勇帝って奴が帝になったんだけど、ソイツ馬鹿なのか仮面着けないで素顔晒してるんだよ!」


ふむふむ………


カナ「で?」


マスター「それでね!聞いてもないのに何で勇帝か理由聞かされてね!

何でも異世界から召喚された勇者だから勇者の勇を取って勇帝なんだって!」


とりあえずお茶飲みながら聞こう


マスター「その上、定例会の度に炎帝が勇帝に勝負ふっかけるから会議室ボロボロになって片付けは俺と全帝で地面は地帝さんがやってんだよ!それに―」


カナ「はいはい」


毎週こんな感じでカナに愚痴るのだった


―通り名のワケ(カナが初の帝会議に参加した後)―


私はマスターにお仕置きしてる最中にふと思った

そう言えば…私の通り名って『慈悲深き奇人』なんだよね…

奇人は変人って意味あるし私のハイテンションな言動でなんとなく分かるけど…


何で慈悲深きなんて付いたの?


カナ「ねぇマスター…何で私の通り名に慈悲深きが付いてるの?」


マスター「そっち!?普通奇人の方を気にしない!?」


カナ「奇人なのはその通りだから

んで、どうして慈悲深きが付いたのかマスターは分かる?」


分からなきゃ別当たろう

アンナさん辺りとか


マスター「あー…それはね…カナちゃん依頼で賊捕獲では死人出さないし

魔獣相手の採取とかは怪我させないし

内容の割に報酬が少ないから誰も受けない依頼を進んでするし

他のギルド員が困ってたら助けるし

どんな依頼でも自然や建物壊さない…

中には報酬を受け取らないで村の復興を手伝う

むしろ慈悲深きとか付いて当たり前だと思うけど?」


うーん…そうかな?


カナ「人や魔獣をあまり殺さないのは殺す覚悟が足りないし

自然は保護するのは当たり前でしょ

建物は壊したら直すのが面倒

依頼はとっとと受けた方が後々大事にならない為

ギルド員や村は困った人を助けるのは見てられないから

つか、やってる事はタダの偽善だよ」


大体の理由はそんなもんよ


マスター「理由聞くとあれだけど………(それでも、殺さなきゃ仕方ないって時は殺してるし貧しい人からは報酬は受け取らないんだよね…)」



慈悲深き奇人の理由:本人は偽善と言うがいい人

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