ゴリラの町
小波ここな
ゴリラの町
心身ともに疲れ切ったトモオは引っ越しを決意し遠い田舎へやって来た。
駅名はゴリラの町。
トモオが町に来てみるといたる所にゴリラがいて、町の人と生活を共にしていた。
しかし、トモオにはまだゴリラ仲間がおらず、この町でも絶望的に孤独で、独り海辺へと歩いて行った。
そうした所に...
海辺に一匹のゴリラがいた。
群れていない一匹のゴリラ。
トモオが海辺に来て、そのゴリラにバッシュと名前を付けて通う度に、距離が縮まって行った。
ある日トモオとバッシュは、触れ合った。
バッシュは力強く優しくトモオに触れた。
トモオもバッシュに名前を呼びかけて、その腕を優しく撫でた。
バッシュとの出合いからトモオは町の人々とも親しく関われる様になるまで、そう時間がかからなかった。
しかしバッシュはけっして町の方には行こうとはしなかった。
トモオの病は改善し、元いた町に帰る時が来た。
さよならを言いにバッシュに会いにいくと、海辺に彼は居なくなっていた。
ゴリラの町 小波ここな @nanoda
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