沈んでいく違和感

何かに取り憑かれたって言いわけでもしたくなるぐらいに、

心が疲れている。

何もしたくない。その一言で済ませられるような軽いものじゃないはずなのに、

その一言だけを背負って、一秒一秒がいつの間にか風のようにあっさりと

消えていく。

何をどうしたらいいかもわからず、

周りをよく見ることもできないまま、

自分だけが惨めな立ち姿で当惑している。

真っ黒の空気が僕を肺から目から手から足から

心から

無のように存在しないもののように変えようとしてくる。

俺がそうなることを望んでいるのか。

私が悪夢でも見ているのか。

自分がただ、何もできないことに対して自分を縛ろうとしているのか。

語ることも許されない。

真実は常に自分の中だけに置いておく。

でも、僕の中だけでは耐えきれない。

吐き出したい。

ても、耐え続けなければいけない何かが声を出そうとする喉を触れる。

その恐怖から逃れるために、また

それらを忘れ、俺が何を言いたかったか、何を思っていたか、

わからなくなる。

そして最後には、その空白が疲れと違和感を生み出して、

また繰り返す。

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気まぐれで文章を書く へいばる @tonnn

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