第97話 わし 平和を祈る2
〜〜〜塹壕陣地〜〜〜
異質な音を立てながら戦場を走り抜ける鋼鉄の塊と随伴する銃歩兵
キュラキュラキュラキュラキュラ…
ラコール国士官「ひぃぃぃ!!く…来るな!!撃て!!撃てぇぇぇ!!」
パパパパン!!パパパパパパン!!
逃げ惑う兵やパニックでトリガーを引く兵達
カンッ…カカカカン!!キィン!!
無慈悲に敵の銃弾を弾いて行く鋼鉄の塊、それでも生存本能が逃げるか撃つかの選択を常に迫ってくる
ボオオオォォォオオオオン!!!
淡々と阿鼻叫喚と死屍累々を築いてゆく…
わし「しまったな…」
アリア「どうしました?」
わし「司令官クラスまで皆殺しにしてしまっては、戦争を止める奴がおらん」
アリア「あ……」
わし「うーーむ困ったな、まだ敵側に継戦能力があるから戦闘中止命令も出せないな」
マルクス陸軍兵「報告しますラコールらしき人物の捕獲に成功」
わし「おお!!それは朗報だ」
マルクス陸軍兵「しかし、右足が欠損…外傷多数で出血が多く意識不明瞭で重体です」
わし「赤血球の検査と血清の検査をして直ちに輸血と治療をしてやれ、あと後方待機部隊も呼んで、敵兵の治療に当たらせろ」
マルクス陸軍兵「ははっ!!」
シルビア「報告しまぁす♡作戦完了、独断専行でシルビア隊で敵の野戦砲の破壊工作もしたけど、良かったかしら?」
わし「もちろんじゃ、独断専行の為の階級と遊撃部隊だしな、現場の判断を優先する」
作戦立案>>>作戦遂行>>>作戦目標の達成
作戦遂行中に思い通りに行く事はまず無い、最終的に作戦目標の達成の為に独断専行を現場の判断で許す事にしている
シルビア「ありがと♡でも…流石に引いちゃうわ…戦争って言っても、虐殺に近いわね」
わし「………。」
シルビア「あっ!責めてる訳じゃ無いのよ、戦争の形が完全に変わったって感じね、効率よく殺すみたいな」
わし「まぁな、効率良く殺さないと、向こうの武器も進化してるからな、情けをかければこっちにも被害が出る」
シルビア「あと肉体を鍛えても、一瞬で破壊されちゃうと、寂しいわ」
わし「作戦を継続遂行するには強靭な精神と肉体は必要じゃ」
シルビア「確かにね♡」
わし「後は問題の海軍じゃが…」
早く、あの阿呆にエヴァゲリウムを書いて見せないとな…
〜〜〜マルクス王国海域〜〜〜
アリー「やっとマルクス王国領海に入りましたね」
カザハヤ「うーーーん…頭痛いよー」
アリー「飲み過ぎですよ…」
カザハヤ「フッ… 経験とは、誰もが自分の過ちにつける名前のことだ」
アリー「死にかけてましたよ、死んだら経験も糞も無いと思いますが」
カザハヤ「思い出した!!死にかけたぞ!!やっぱ戦争してるの?うろ覚えだけど?」
ポトス「警告無しで大砲撃って来ましたからね、間違い無いでしょう」
アリー「んんんん??あそこに見えるのって、新興国の戦艦ですよね?」
スチャ…
カザハヤ「どれどれ…うーーん…たぶん…2隻いるね」
アリー「こちらに向かって走って来てますよね!!??」
カザハヤ「そうだね…殺す気満々??船足はこっちの帆船の方が早いと思うけど、リバティ港湾都市に帰港出来んのコレ?」
ポトス「カザハヤさん、あっちの洋上に真っ赤な戦艦が現れました」
カザハヤ「え?どこどこ??」
アリー「ホントだヤマト?ですよねアレ」
カゼハヤ「もう何がどうなってんのか分からんが、真っ赤な戦艦は友軍かどうか回光通信してくれ、仮想敵艦は避けて友軍に合流しよう」
ポトス「了解です、ハードスタァーボート!!トップスルスパンカーホールイン!!面舵23戦闘海域から離脱しつつ友軍に合流します」
アリー「カザハヤさん…仕事しましょう」
カザハヤ「フッ… 女はおべっかによって、けっして武装を解除されはしないが、男はたいてい陥落される…」
アリー「現実逃避してる…」
〜〜〜戦艦ヤマト〜〜〜
マルクス海兵「ジャア大佐!!南東に敵艦2隻発見、同海域の友軍らしき帆船を追跡してる模様」
ジャア大佐「はっはははは…ついに哨戒網に引っかかったか木馬め!!ララン少尉のエルメスに同海域に敵艦発見とトンツー(モールス信号)無線通信しろ、ムサイはこのまま木馬と交戦する!!」
マルクス兵「ははっ!!」木馬??
カゼハヤ「あの帆船は兄が乗艦してます、大丈夫でしょうか?」
ジャア大佐「敵の蒸気船の最大速力は10ノットだが、クリッパー船は風にもよるが15ノットは出る、追いかけっこでは敵わないさ…」
ま…まともな事言ってる
ジャア大佐「このまま敵艦に真っ直ぐ進み、射程内に入り次第、艦砲射撃を敢行しろ!!1234番のメガ粒子砲を浴びせ90°西に回頭後に全砲塔のメガ粒子砲で沈める!!」
メガ粒子砲以外まともな事を言ってる…
凸
凸
凸 凸
凹
砲塔は上から12345砲塔あり5番砲塔は逆方向を向いてる
ジャア大佐「みるみる追いつくぞ!!お前の兄は優秀だな…囮としての動き方を分かってる」
カゼハヤ「そうなんですか?」
マルクス海兵「敵艦2隻がムサイに向け回頭を始めました!!」
ジャア大佐「ほう…ムサイに向かって来るとは勇気がある行動とは思えんな…ザックは出撃可能か?」
ザック?は??
マルクス海兵「はい!艦尾のクレーンにて出撃可能にしてます」
ジャア大佐「私もザックで出撃する、ガルマ指揮は任せた」
ザックって何??は??
カゼハヤ「指揮ですか?私…海戦は初めてですよ?」
ジャア大佐「洋上(そら)で私を止めれるかな」
話が通じない…そら?は??
〜〜〜ラコール国戦艦〜〜〜
ラコール国海兵「ゲパルト提督!!真っ赤な戦艦が現れました!!物凄いスピードで我が艦に接近しています!!」
ゲパルト提督「何!?マルクス王国には帆船しか無いはずだぞ!!噂の海賊か!?」
ラコール国海兵「いえ…マルクス王国の軍旗を確認出来ます」
ゲパルト提督「そんなバカな!!では帆船の追尾拿捕を止め敵艦隊に向け回頭しろ」
ラコール国海兵「ははっ!!」
ゲパルト提督「叩き潰してサメのエサにしてくれる!!」
ラコール国海兵「ははっ!!」
ゲパルト提督「距離は6海里ほどか3海里まで近付いたら大砲を撃て!!」
ラコール国海兵「ははっ!!」
150ポンド、パロット式前装填ライフル砲と110ポンド、アームストロング砲の威力に驚くが良い!!
ドオオオオォォォォオオオオオン!!
ボオオオォオオオオオオオオンン……
船体が大きく揺れる
ゲパルト提督「な!!何事だ!?」
ラコール国海兵「マ…マルクス王国の戦艦からの砲撃です!!」
ゲパルト提督「バカな!!我が軍の大砲は最新式だぞ!!ここまで射程距離の性能差があってたまるか!!」
ラコール国海兵「報告します!!今度は真っ赤な超高速小型船舶が近付いて来ます、敵の大型戦艦も振り切れません」
ゲパルト提督「回頭繰り返し、敵艦の懐に潜り込む」
ラコール国海兵「報告します!!2番艦大破!!繰り返します2番艦大破!!操舵不能と救助要請の回光通信が入って来てます」
ラコール国海兵「報告します!!北からマルクス王国の新たな緑色の戦艦が出現しました!!」
ゲパルト提督「なんだ!!何が起こってるんだ!?」
ゴオオオォオオオオン!!
さっきにも増して大きく揺れる!!
ゲパルト提督「こここ…今度は何だ!!」
ラコール国海兵「船首に被弾!!繰り返します船首に被弾!!火災は確認出来ません」
ゲパルト提督「マ…マルクス海軍は化け物か!!」
〜〜〜ジャア専用水雷艇ザック〜〜〜
ジャア大佐「ふっ…ガルマよ、そんなに間近で私の戦果が気になるか?」
カゼハヤ「はははは…い…いちおう…」
ジャア大佐「君はこの手で歴史の歯車を回してみたくないのか?」
意味不明な言葉が始まった…
カザハヤ「はぁ…」
ジャア大佐「キュリリリリリリーーーン!!見える…私にも敵が見える!!」
キュリリリン?何かの暗号か?…それに目の前に敵艦見えてますけど…
ジャア大佐「外輪部に向けザックバズーカ(魚雷)を発射しろ!!」
ザックバズーカ!??
マルクス海兵「はは!!」
シュボッ!!シュボ!!
シュルルルルルルルルルルル……
敵艦に向かう2本の白い筋…
ジャア大佐「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差である事を教えてやる!」
モビルスーツ?ほとんど理解出来ない…
マルクス海兵「敵艦からの砲撃を確認!」
ジャア大佐「当たらなければどうと言う事は無い、ザックバズーカの再装填急げ!!もう一度攻撃を仕掛ける!!」
マルクス海兵「ははっ!!」
ドボーーーーーン!!
数百メード先で水柱が上がる…
ジャア大佐「それ見たことか、付け焼刃に何ができるというか」
マルクス海兵「再装填出来ました!!」
マルクス海兵からの言葉と同時に遠くの敵艦から爆炎が広がる…
少し遅れて
ボオォオオオオオオオオオオオン…
ドオオォォオオオオオオオオオン…
轟音が響く…
カゼハヤ「やりましたよ!!敵艦沈黙です」
ジャア大佐「今という時では、人は乳タイプを殺し合いの道具にしか使えん…」
ニュウタイプ??
カゼハヤ「はぁ…で…では救助活動します」
ジャア大佐「後は君の好きにすると良いさ…」
次回に続く…
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