第80話 わし 人類史上最高を取り入れる
〜〜〜レガシィ大帝国〜〜〜
ゴクフ「領土拡大おめでとうございます」
ジホン・ロン「うむ…」
ゴクフ「兵をほとんど失わず勝利するとは、流石でございます」
ジホン・ロン「世辞は良い、国内はどうなってる?」
ゴクフ「えぇ…最近は国民にも紙幣が浸透してきました」
ジホン・ロン「ほう…そうか…」
ゴクフ「あとは、銃と蒸気機関の情報も手に入りましたし、早速作らせます、これでマルクス王国も終わりです」
ジホン・ロン「それではダメだ…マルクス王国の武器は、ずいぶん先に進んでる」
ゴクフ「しかしマルクス王国と交戦し、兵も殆ど失わず、ウゴン王国に侵攻出来たではありませぬか」
ジホン・ロン「マルクス王国はどう言う訳か積極的な攻撃を仕掛けて来ぬのだ」
ゴクフ「我々を恐れているのでは?」
ジホン・ロン「そんな感じでも無い…紙幣に武器開発に力を入れ、新しく手に入れた領土の防衛も強化しろ、マルクス王国の諜報を強化せよ!!」
ゴクフ「はは!!」
〜〜〜マルクス王国〜〜〜
カレン「お休みになられた方がよろしいですわ」
わし「まぁ360日16時間は働ける、若いから体力にも余裕がある」
カレン「まるで昔そうだったかの様な話しですね」
わし「え…まぁ労働者には無理じゃ、わしは自分の為に働いてるから可能じゃな」
カレン「どう違うんですか?」
わし「労働者はどんなに休まず働いても賃金があまり変わらん、わしの場合は働けば働くほど国家運営なので、凄まじく豊かになる、主に国民が恩恵を受ける様に設計してるがな、そんな独裁者のわしの影響力は段違いだ」
カレン「そうですけども……そうですわ、最近出来たラジオでも聞いて気分転換されますか?」
わし「ふーむ…音楽番組でも聞くか、ではお茶を淹れてくれ、少しだけ休憩にしよう」
カレン「はいな♪」
今後はドイツのヒトラーの政策を参考にして行くか、わしの知る中でヒトラーは政治家としては五指に入るほど超有能だ
第一次世界大戦でルール工業地帯をフランスに奪われ物不足によるハイパーインフレが起こり、その10年後には追い討ちをかける様に世界恐慌だ…
だが圧倒的国民から支持を得たヒトラー率いるナチスドイツが日本に次ぐ世界最速で世界恐慌から復活し急速に国力を回復させた、政治家として超有能な部分は戦争による負の部分が大き過ぎて、後世では全く評価はされて無いがな
※ドイツの経済復興はメフォ手形による物だ、興味があれば調べてみると良い
まずは、ヒトラーの政策で国民受信機301という安価なラジオを大量に普及させラジオ放送を無料化にした政策がある
わしも真似して、最近始まったプロサッカーの中継や料理番組に音楽番組にお見合い番組まで、たくさんの娯楽番組と、明るい未来や将来に対する不安を取り除く番組も作成し国民を洗脳している、実際に労働者のセーフティネットを構築してるしな、最近は労働者災害補償保険(労災)を取り入れた
インフレしてるから、受信料は取ってるし技術的問題で安価では無いが、普及はしていってる
コンコン
カシム「カシムです」
わし「入れ」
カシム「月間報告に参りました」
わし「口頭で頼む」
カシム「好景気がずっと続いてまして、国民の消費意欲が高いですね、インフレは増税効果と民間投資と国の工業化投資と電子機械化の生産性向上で正常値付近まで低下して4〜6%ほどです、地域差が出て来ましたが…建設関係のインフレは高いままですね」
わし「悩ましい所だが、国のインフラ投資を強化しよう、サンアンドムーン国に鉄道に道路、学校に病院に水道や電気と生活インフラの整備を急務だインフラが無いと人は住まないからな」
カシム「もう手配してます」
わし「流石じゃな」
カシム「商人達も投資保険でサンアンドムーン国の投資には乗り気で、早速現地入りしてる商人も多数います」
わし「1つ問題がある…たぶん大丈夫だが」
カシム「問題とは?」
わし「計画倒産だな」
カシム「それは一体…」
わし「まず、わしが工場建てたいから銀行に3億マルクス融資のを申し出て、融資が通るとしよう」
カシム「マルス様の会社の口座に3億円入りますね」
わし「そうじゃ、銀行は信用創造によって新規通貨を発行出来るから、わしの会社の口座に数字を書くだけじゃ、それでA社に2億渡して工場を建ててもらいB社に1億渡して機械を買う、すると、わしには3億円分の工場と言う名の固定資産が誕生して、その工場で操業して儲けたお金で銀行の負債を返していく」
カシム「そうですね」
わし「これを全て計画的に倒産させるつもりだとどうじゃ」
カシム「どう言う事です?」
わし「わしがA社に2億渡してB社に1億渡して、速攻で破産するのじゃ」(笑)
カシム「あ…確かに…A社とB社を儲けさせて、さらに保険で儲かりますね」
わし「まぁ…この投資保険に加入した場合は、銀行の借り入れによる投資は保証しない事にしたから、大丈夫だと思うが、あとは内部監査を強化だな、もちろん戦争によって破壊された場合は全額保証するがな」
カシム「なるほど…勉強になります、あとですね…問題ってほどでは無いですが、出生率が落ちてますね」
わし「物質的に豊かになると、出生率は落ちる、さらに物資的に豊かになった状態で、不景気が続くと劇的に落ちる」
カシム「そうなんですか?」
わし「自分の生活レベルを落としてまで、子供が欲しいとならないし、不景気で未来の展望も暗いからな」
カシム「確かに…子供は欲しいですが、未来が暗いと結婚すら躊躇しそうです」
わし「全員貧しいなら問題無い、子育てにかかるコストも飯だけで良いしな、教育も無いし、羞恥心とかも芽生えん、ただ全員がそこそこの生活になると、自分や自分の子供が貧しいと羞恥心が芽生える、自分の生活コストを削って子供に服やご飯といったコストをかけて教育費もかけようとは思わないからな、さらに未来も暗いと絶望的に下がる」
カシム「言われて見れば…確かに数字に現れてますね普通出生率は30%で推移してましたが、ここ2年の普通出生率は25%ほどです」
わし「まぁ我が国は景気が良いし経済成長も著しいから未来も明るいと思うだろう、実際に毎年国民の実質所得も3.5%は上がってるから、結婚も子供も作ろうってなる、それに少子化対策は超具体的に改善出来る方法も知ってる」
少子化問題を人類史上で最も改善させたのもヒトラーの政策だ
カシム「どう言った政策ですか?」
第一次大戦の敗北とその後の世界恐慌によってドイツは失業者に溢れ、将来を悲観した国民にとっては、到底子作りなど望めない状況になっていた
具体的には1910年に30%あった出生率は見る間に急降下し、1933年の普通出生率はわずか14.7%(ちなみに現在の日本は8.0%で世界史上最悪の数字)
わし「まず結婚適齢期の女性に60万マルクス(年収の半分)を無利子で貸し出し、一人子供が生まれるたびに25%づつ免除する」
カシム「つまり4人生まれれば60万マルクス丸儲けですね」
わし「そうじゃ、さらに4人以上の子供をもつ家庭には所得税の減税処置もする」
カシム「3人なら、もう1人産もうかってなりますね」
わし「あとは新結婚法も施行して、いかなる理由があれ、3年以上別居している夫婦は自由に離婚できるという法律を作る」
カシム「つまり愛のない夫婦には子供は生まれない、だったら新しい人と出直したほうが個人にとっても国家にとっても良いって事ですかね」
わし「そうじゃな、あと共働きも少子化の一因じゃな、不景気になると家計を支える為に共働きになるからな、子育てに時間を割けないからじゃ」
カシム「確かに…」
わし「新聞やラジオを使って、明るい未来と健康的な家庭生活のメリットをガンガン流させ、国民の不安を取り除く、余裕で洗脳可能だ」
カシム「今まさにやってますね」
わし「あとは雇用を安定させるため、中小企業と中小農家を厚く保護する政策をとり、働き手に対してもセーフティネットを充実させ、将来に対する賃金の不安を取り除き、女性の家庭への回帰を促すとかじゃな」
カシム「それも最近、労働者災害補償保険(労災)を導入しましたね」
わし「母子援護事業も活発にして、貧困層には無料で食料品・ミルク・衣類・寝具を提供し乳児の健康相談、育児相談、教育相談なども行い、母親の不在時に育児を行うものがいない家庭では家事援助や託児所も数多く設置する」
カシム「安心して子供を産んだり育てたり出来ますね」
わし「あとは戦時に於いて夫が出征した家庭には、その夫の賃金の75%以上が補償とかかな(アメリカなどは36%)」
カシム「早速取り入れますか?」
わし「まぁまだ良い、インフレしてるしな、普通出生率が20%切ったら、少しずつ導入していけば良い、デフレ不況で悩んでる訳じゃ無いしな」
カシム「あの…アリアさんから聞いたんですが…神の叡智を持ってるって本当ですか?」
あ…口止めするの忘れてた!!
わし「え?…そうだっけ??アイツはわしを神格化してるからな、話し半分に聞いとけ、基本的には勉強や書物を読み漁ってるのじゃ、すると色々とアイディアが湧く」
カシム「やっぱりそうですよね、僕も勉強に励みます!!」
わし「うむ」
ちなみにナチスドイツの少子化対策の効果は抜群で、出生数は1933年には63万件だったのがたった一年で73万件に増加、出生数は最終的になんと20%もアップした
正しい歴史を学び正しい情報を選択出来る知識層があれば、例え未来に転生しようと無双出来る
次回に続く…
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