第40話 わし レガシィ大帝国と相見える

ホウトク先遣隊から遅れる事1日


わしとカインが後詰めで王都を出る



都民「うぉぉぉぉおおおおおマルス様ばんざぁぁぁあああいいいぃぃ!!!」


都民「レガシィ大帝国にてんちゅぅぅぅおおおおお!!」


都民「マルクス大王国…ばんざぁぁぁああい!!」


アリア「マルス様…素敵すぎます…」キラキラ(目)


…凄いなオイ…新聞マスコミで神格化されてるだけあるわ…どんな内容で書かれてんだ…どれどれ


マルクス王国新聞

〜〜マルス大王子 大号令〜〜〜


マルス大王子様がひとたび剣を握り号令をかければ地を裂き天の裁きの雷が落ちる


愚かなレガシィ大帝国は神国マルクス大王国に無謀な侵略を試みるが神童マルス大王子様が率いる神兵達の怒りの天誅により敵軍は地に平伏し、たちまち遁走するだろう…。



……おい…もう人じゃねーよ、何だろうなぁ…バカなのかな…もう少し表現をやんわりとしないと…いつから大王国の大王子になったんだよ!!


新聞局に、もうちょっと、誇張した表現は控える様に通達せねば


さてホウトクの先遣隊は騎馬とチャリンコだ、マジで急がねば


チャリンコってエネルギー効率が圧倒的に良いんだよね、転生前の自転車は、ペダルを踏むために使われるエネルギーは最大効率98.6%でタイヤの回転エネルギーに変換する


各々のエネルギー源をカロリーに換算し、1gを1km移動させるのに必要なエネルギー量を比較


自転車:0.15

人間:0.75

自動車:0.80

犬:1.50

ハチ:15.00

ハツカネズミ:38.00


自転車の効率はブッチギリ!ハツカネズミの1/253

人間の1/5


人間の1日の最大移動距離は30〜40km


チャリンコだと100km先のバハナ草原まで1日で着いてしまう


騎馬部隊は並足でも2日〜3日かかるだろうから、低速での移動距離はチャリンコの方が断然長い1マン(man)パワー恐るべし、北街道はちゃんと整備してないし、荷物も多いので、そこまでの距離は出ないだろうけど





一方 ホウトク先遣隊 

バハナ草原2km手前の村



ホウトク…おいおいおい…もう着いたぜ、マルス王子の発明ってヤバすぎだろ…騎馬部隊が遅れてるってどんな状況だよ、歩兵チャリンコ部隊にしとけば良かったな…それに中型の大砲なら分解して運べるんじゃねーか?


ホウトク「よしお前ら、チャリンコから、荷物を降ろして罠の準備だ、2日〜3日後にはレガシィ大帝国が来る、落とし穴と槍を敵の進行方向に斜めに刺して足止めだ」


マルクス王国兵「おおおおおおぉぉぉ!!」


ホウトク「さてと…いちおう地形の把握…って!!」


ホウトク「おい!!そこのお前!!」


村の青年「はい?僕ですか?」


ホウトク「お前生きてたのか??」


彼はホウトクと一緒にレガシィ大帝国兵から逃げる途中で谷に一緒に落ちた弟子のシリュウ 

(13部 わし 軍師を探す 参照)


シリュウ「誰ですか?…」


ホウトク「俺だ俺!!ホウトクでお前の師匠だよ」


シリュウ「僕…あなたの事を知りませんけど」


ホウトク「はっはははは!!堅物だなと思ってたが、良いギャグセンスだな、なんだ、この村で笑いのセンスを磨いてたのか!!」


シリュウ「すいません…本当に分かりません」


ホウトク「マジかよ……まぁでも生きてて良かったぜ、今は幸せか?」


シリュウ「はい…2年ほど前に行き倒れてた僕に村の人は優しく接してくれてます、僕…自分の名前くらいしか覚えてなくて...あなたは昔の僕を知ってるんですか?」


ホウトク「知ってるも何も、お前のかあちゃんに頼んで弟子にしたくらいお前は優秀だったからな」


シリュウ「!?本当ですか!?僕、おかあさんに会いたいです!!」


ホウトク「それがよ…お前のかあちゃんレガシィ大帝国なんだよな、会いに行くとお前は捕まって殺される可能性がある」


シリュウ「そんな……あ!!僕兵士になりたいです、何故か軍記物に興味があって、1年前に兵に志願したんですが、体が弱いとか体力無いとか出生不明とかで、2次試験で落とされまして…」


ホウトク「この国の志願兵試験に落ちるとはよっぽどだぞ…分かった、俺の部隊に来な、また昔みたいに色々と教えてやる、それに記憶も思い出すかもな」


シリュウ「本当ですか!?ありがとうございます」


ホウトク「あの生意気なシリュウを知ってるから、どうもしっくりこねーな」




一方 レガシィ大帝国軍



ユリウス将軍「マルクス王国か…田舎じゃ無いか」


レガシィ大帝国兵「北部は開発されてない様です」


ユリウス将軍「面倒な役回りだ…王も何を考えてるやら、村も小都市も襲うなとか、戦争なんて略奪が楽しみでやってんだから、つまらなすぎる」


レガシィ大帝国兵「ユリウス将軍…王の命令は絶対です、あの天才軍師ホウトク様ですら、王に諫言して殺されましたから」


ユリウス将軍「分かってるわ!!アイツとはウマがあったんだがな、まだ何処かで生きてる気がするんだが、全く王は何も分かっちゃいない」


レガシィ大帝国兵「言葉をお慎みくだされ」


ユリウス将軍「ふん!で…マルクス王国の部隊は今何処だ?」


レガシィ大帝国兵「2日前に先遣隊が王都を出発と伝書鳩での報告がありましたので、このままのペースで行軍すれば2日ほどで接敵するかと」


ユリウス将軍「聖カトレイアを1/5の兵で圧勝した実力とやらが楽しみだ」


レガシィ大帝国兵「くれぐれも油断召されるな」


ユリウス将軍「分かっておる」



次回に続く…

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