むすび
紫田 夏来
第0話
ある都市にある病院の一室。
ついさっき、この部屋で私の子供は産まれた。
私もこんな風に声を上げて生まれたのかな、とかこの子は将来どんな子になるかな、とかいろいろなことが頭に浮かんでくるけど、今は喜びに浸っている場合じゃない。
私は今夜、急いでここを出なければならない。
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