青春はいつまでも心の中

 私の小学生は好奇心のかたまりだった、今は知っている

私はADHDだった、今思い出すとハッキリわかる。


 髪を切りに床屋とこやに行った時、私はじっとする事が出来ない

散髪さんぱつするのに頭を動かさない事が出来なくて、必ず散髪する人と

私の頭を押さえて動かないようにする人がいた、二人がかりで

挑まないと私の髪を散髪出来ないのだった。


 それからは長女の姉が髪を切ってくれたが学校に行って

大爆笑が起きた。


 前髪がぱっつんで当時そんな同級生は居なかったので

クラスメイトのツボにハマった。

家に帰って直ぐに姉に言った、もう髪を切らないでと

笑われたと説明するとあらあらという感じで流された。


 それと通信簿つうしんぼに書かれることがあった、落ち着きが無いと

母親はなんで毎回書かれるの?

と聞いて来たが私には自覚が無いのでお互いハテナだった。



 まだまだ私は小学生の頃に色々しでかしている、私の家から

学校まで走って往復五分で出来る、忘れ物に気づいた私は

休み時間に家に取りに行った、しかし出掛けており、ドアの鍵が

閉まってた、私は小枝を見つけて鍵穴に差し込んで開けようとした

もちろん開くわけがない、休み時間が迫って来て急いで戻った。


 学校が終わり家に帰ると母親は直ぐに犯人が私だと気がついて

いた、泥棒は木の枝で鍵を開ける訳が無い、その時母親に

言われたのは、鍵を開けるのに専門家に頼んで大変だったと

怒るよりもその事について言われた。


 まだまだ私は小学生の頃に色々している、凄く勉強が出来て

出来杉君みたいな男の子がいた、親は教師で真面目な子供だ

困らせてみようと筆箱を隠した、それがクラスで問題になり

突然先生が目を閉じてくださいと言って、筆箱を隠した人は

手を上げてくださいと言った、私は手を上げた、誰も目を開けなかった。

犯人は先生のみ知った、授業が終わり、出来杉君と私が

筆箱を探すことになる、もちろん私が見つけるのだが

出来杉君は私に凄く感謝してくれたが、それで私は出来杉君が

それなりに親が厳しい事を知って、何でも出来る出来杉君の

イメージから除外じょがいして友達になった。あだ名をてっちゃんと

呼ぶようになった。


 小学生六年間のうち三人同じクラスになったその一人に

てっちゃんもいた、筆箱事件は二年生の頃でそれからは塾や

スイミングスクールで忙しいてっちゃんをよく遊びに誘うが

なかなか時間が取れない、てっちゃんを学校が終わったあと

秋のプールに誘った、狙いは水中にいる虫を捕まえるためです。


 真面目なてっちゃんは大丈夫かなと心配していたが

私は大丈夫だと言ってさくを登って、水カマキリを初めて

見て楽しかった、もちろん捕まえた、てっちゃんも一緒に

楽しんだ、その後先生に見つかって、二人で怒られた。


 それでもてっちゃんは私を友達から除外することは無い。

それ以外にも私はてっちゃんを色々連れ出した、塾やスイミングスクールに忙しいので学校で色々とした、給食の時間に放送部が

クイズを出して、正解者を全学年に放送されるのがあった

私はどうすれば名前を呼ばせるか考えた、ひらめいた!

 

 クイズが出されて直ぐに答えを書く、それを給食時間に

教室から抜け出して放送部に走って行って、放送部に

直接言うのである、これを読んでくださいと見事に

二人の名前が全学年に放送された、二人でクスクス笑った。


 それからはお互い同じクラブに入ったり、クラスの係も一緒

になった、私が誘ったのだがてっちゃんはいつもいいよと

断ることは無かったそれからお互い中学生になるのだが

私は母親から中学生に転校すると言われた。


 元々てっちゃんと私は家が離れていて、同じ中学校には

行けないことは理解していた、転校しようが小学生でてっちゃんと

別れる事に変わりはない卒業式を終えてそれからてっちゃん

とは一度も会っていない。


 転校して私はろくに学校に行かなくなった、三年生になって

同級生は高校をすでに決まっていた、そんな中、久しぶりに学校に行った

中学生で私を知らない生徒は居ない程私はある意味有名になって

いた、どの生徒でも私に声をかけるのは誰でも出来る、私が

誰にでも声をかけるから避けるようなことは無かった。


 そんな時一人の同級生から声をかけられた、てっちゃんって

知ってる?


 突然言われたが、間違いないあのてっちゃんだ、あれから一度も会っていないのにてっちゃんは私が引っ越す場所を覚えてて、その地元の

同級生に声を掛けていたようだ、もちろん私は知ってるよと

フルネームを言った、同級生から聞いたのは私をずっと気にしていた

ようだった、中学生の三年間の間にてっちゃんは私を友達として覚えてくれてた。


 嬉しかった、筆箱を隠したのに、入っちゃ行けないプールに誘って

怒られたのに、放送部に行って反則に近い事をさせたのに

てっちゃんはそれでも私をずっと友達として思ってくれてた。


『自分が思っているより、一緒に過ごした青春の思い出は

消えることは無い』

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