大人が記憶喪失になった時覚えている事

 これは私がまだ中学生の頃に読んだ本に書いてあった

話である、本当かどうかの話では無くそれを事実と思って

話を進めることにします。


 ある時、何かのショックで記憶喪失になった

家族や友人や恋人が本人に声をかけるだけど本人は


「わからない、覚えて無い」


 それしか言わない、本人の好きな物を見せても何も反応しない

そんな時、医者があるものを持ってきて本人に見せた

それは『お金』だった、それを手に渡したら


「10円100円1000円」


 はっきりと覚えていた、その辺にある物の名前は

すべて言えないのにお金だけは覚えていた、私はその事を

考えてひどく動揺した。


 家族の名前より友達の名前より恋人の名前より好きな物の名前より

お金の方が強く覚えていた事が私は深く考えずにいられなかった。


 今まで生きてきて一番生活に関わっているのがお金だと

確かにその事にたいして生きるために必要だけどなんか

心の中でわだかまりが残る。

 

 お金より家族が大切とか言ったこと

お金より友達が大切だと言ったこと

お金より恋人が大切だと言ったこと

その事については嘘では無いとはっきり思う。


 しかし、今生きていくにはそれほどまでにお金が生活に

癒着ゆちゃくしているのであろうその仕組みを作った

歴史が今現在続いている、そう思うとあらためて人間は

何かに支配されているのは否めない、受け入れるしか無い。


 そこで私なりに思った事はそのお金の使い道だと思った

誰かを助ける、自分は二の次でいい、そうすればお金にたいして

向き合えると思った、だから今は余裕が無いけれどこれから

お金をたくさん稼いで自分を二の次にして自分とは関わりの無い

人々や動物や自然を優先して生きて行こうとはっきり思う。


 死んだらお金は持っていけないのだからそれなら自分と関わりの無い

すべてのことに費やした方が笑って死ねると思う。


 最後には笑って死にたい、それが最後なら見届けてくれる

人達が安心してくれると嬉しいから、涙より私はその方が良い。

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