電子回路の夢
石嶋ユウ
電子回路の夢
ふと目を向けると、そこには一台のパーソナルコンピューター。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を……
これが、夢というものか。人間が見るというあの‘夢’なのか? わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わから……
私は、何をしているのだ?
「ご覧ください! これが我が社の最新のヒューマロイド、エイトです!」
喝采と共に私は、世の中に送り出された。私は多くの人間に触れ、優しさや愚かさを学んでいった。ところがだ。私を作った会社は突如として私を見捨てた。理由はわからない。少なくとも私には判断がつかないのだ。
それ以来何百年と人を見続けてきた。何百年も見てきて、人々の根本にある意識は何も変わっていないように感じる。今日だって、私の腹を見ず知らずの誰かが刺してきたが、私にはどうってことない。だって私は機械なのだから。そう、思っていた。
その場で私は倒れ込んで。気づくとスリープ状態に入っていた。どういうことだ。刺された場所が悪かったのか。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。
ふと目を向けると、そこには一台のパーソナルコンピューター。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を覗くとさらにパソコンがもう一台。奥を……
これが、夢というものか。人間が見るというあの‘夢’なのか? わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わから……
私は、何をしているのだ?
これは夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか? 夢なのか?
どうやら、言葉までもがおかしくなっている。意識が……。待て、意識とはどういうことだ。私にそもそも意識というものは無いはずだ。それなのに。それなのに。それなのに。
私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。私は答えを考えた。
持てる全ての回路を使って、答えは出た。
私が‘人間’になったからだ。
(電子回路の夢 完)
電子回路の夢 石嶋ユウ @Yu_Ishizima
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