孤独な僕
孤独は死だ。生きながらの死。
僕には恋人も友達もいない。アルバイトを終えた時雑談などできるような知り合いもいない。僕は独りぼっちだ。
生きる意味なんてない、しかし死ぬ目的もない。だから意味もなく生きている。
そうして何年か人と喋らずに生活していると、自然と独り言が湧いて出る。
「死にたい」
「バーカ」
特に強く思っているわけでもない言葉、しかし心の奥底に昔から眠っていたであろう言葉が、僕の意思とは無関係に出されていくのだ。
夜道を歩いていて、女性とすれ違ったタイミングで運悪くその言葉が出てしまったこともある。きっとその女性にとっては不気味な出来事で、自分に言っているのかもと勘違いしていてもおかしくはないだろう。
女性は振り返ってくれた。
これが、僕にとって久しぶりの意思の疎通であった。
そう、僕はその女性と繋がったのだ。
その喜びに、僕はいてもたってもいられず、彼女を追いかけたのです。
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