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明け方の窓を開ける

涼しい風が吹いてくる

月はもう見えない

薄曇りで星は見えない

静かな空を幾つもの想いが飛び交っている

聞こえないざわめき

騒がしい夜明け前

目を閉じて深呼吸

みんなみんな吸い込んでやる

苦しみも喜びも悔しさも楽しさも悲しみも

尾を曳いて飛ぶ想い達をこの指に絡め取って

少し冷たい糸を口元へ

ぜんぶぜんぶ飲み込んでやる

穏やかな朝陽の為に

静かな夜明けの為に

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