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オレンヂ色の花が揺れる庭

呼ぶ声に顔を上げるいつかの僕


垣根の間を通り

温い風の中

夜空を見上げる


板塀が続く路地裏の向こうで

洋燈の灯が案内してくれる

振り返らずに踏み出して


ほら、その先へ


あの庭が揺れている

花と風と陽の光と

白く眩しい真昼の庭

瞬きの度に端から崩れそうで


グラスの中の氷がいつまでも溶けない


オレンヂ色の花が揺れる庭

垣根には白い花が埋もれて

呼ぶ声に顔を上げる

グラスに琥珀のお茶を注いで

何もかも白い陽射しに曝して

いつか花は落ちる?

いつか星は流れる?


あの庭に

君がいる

ほら、お茶をいれたよ

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