リアルなキャラの作り方~体癖論による十種分類~

凪常サツキ

はじめに:体癖論の基本


 

 蛇はにょろにょろ、カエルはぴょんぴょん。雀はぱたぱた、キジはバサバサ。そうやって生物一つ一つに体の構造による動き方の差異があるように、人間にも体構造による微細な個性によって行動や性格が異なりますね。それが野口晴哉氏による「体癖論」の根幹です。この方はもともと整体師ですから、こうした体の構造とか見た目とか、肉体的な面から各人の内面キャラクターを分類するのが「体癖論」ということです。


 この作品では体癖論をキャラクター構築の補助として用いて、よりリアルで合理的なキャラクターを「楽に」作成する方法を記述します。時間がある人はこのまま読み進めてもいいですが、ちょっとせっかちな方はまずこの文章よりも各体癖の解説ページを一読してください。その素晴らしさに気付いてくだされば、それだけで自ずと魅力的なキャラを作成できることでしょう。


 小難しい話はこれくらいにして、ちょっと体癖論に触れてみましょうか。この論では人間が十二種類(この作品では十一種と十二種を割愛して十種類)に分類されまして、その内訳は以下の通り

上下型:一種・二種体癖

左右型:三種・四種体癖

前後型:五種・六種体癖

捻れ型:七種・八種体癖

開閉型:九種・十種体癖

(十一種・十二種体癖)

 それぞれの型というのはその体癖の、文字通りの体の癖で、例えば左右型は左右どちらかに体の重心が偏っていて、開閉型は骨盤が閉じているか開いているかの癖があります。後々解説しますが、この体の癖が性格・キャラを構成しているので、覚えていて損は無いでしょう。

 また、細かく言えば、奇数(一、三、五、七、九)は明るく活発で、外向的・偶数(二、四、六、八、十)は大人しく内向的なのです。さらにそれぞれの型には行動の軸となる観念があって、例えば左右型は「好き嫌い」が軸で、前後型は「損得」が軸です。それらをもう一度まとめると、


分類型| 外向的  内向的 | 行動軸

上下型-一種体癖 二種体癖 :善悪、名声

左右型-三種体癖 四種体癖 :感情、好きか嫌いか

前後型-五種体癖 六種体癖 :損得、自己中心

捻れ型-七種体癖 八種体癖 :勝敗

開閉型-九種体癖 十種体癖 :愛情と憎しみ


 となります。少し決まりが多いですが、決まりが多いということは整然としている理論ということで、例外がほぼないのです、だからこそ使いやすくなっています。あ、ちなみに人間を分類するといっても人間は誰しもわかりやすい体癖を二つ三つ程度持っていますから、生粋の〇種体癖という人はまずいません。そこのところは全部の体癖を書き終わったら解説に移ります。

 これだけを見ても大体のキャラが決められますが、より詳しくリアルで人間味あふれる素敵なキャラを作りたいということでしたら、次のページにお進みください。



 ※なお、体癖論は見た目である程度の性格が分類できますが、それゆえに差別や偏見を容易に生じさせる知識でもあります。賢明な皆様におかれましては、体癖論をあくまで創作活動や自己分析などの良い方向に使っていただき、決してそうした悪い方には使わないよう願いたいと思います。

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