閑話④ 悠真は…②

 本日は亜美ちゃんとデートをする予定の日だ!


 俺は予定が書きこまれた手帳を今一度確認する。


 えーと…ショッピングデート→お昼ご飯→水族館の順だ。


 もう丸一日悩み続けて出した結論がこれだ。


 我ながら無難すぎるとは思うが…ほかに思いつかなかったので仕方ない。


 服は全体的にカジュアルにまとめてきた。


 約束の時間は10時だが…30分前にはついていた。


 まあ仕方ない。


 好きな人をデートに誘えたのだから。


 10分くらい前に彼女はやってきた。


「悠真先輩!お待たせしました!」


「おう!え?」


 亜美ちゃんは…なぜか疑問形が出てくる位可愛かった。


 女ものの服の名前なんてわからんが、白い半袖のブラウスに黒いショートパンツ、そして濃い青のカーディガンで、長い綺麗な茶髪に全体的にウェーブがかかっていてなんかもうモテてます感が半端ない。


「亜美ちゃんその服とか髪型めっちゃ似合ってるよ!」


「ありがとーございます!悠真先輩もカジュアルでかっこいいですね!」


「ありがとな!じゃあ行こう!」


 けっこうすました回答をしているが心臓はもうバクバクである。


(俺亜美ちゃんの隣歩いても見劣りしないかな…。いやするだろうなあ…。)


 街中を歩いていても電車に乗っていてもやはりそこかしこから視線を感じる。


 亜美ちゃんはもう超絶可愛いし、俺も人並み以上には顔整っている自信もあるのでまあ仕方のないことといえば仕方ないのだが…。


 まずは亜美ちゃんが行きたいって言っていた日本でも最大級のアウトレットに行く。


 幸運にもそんなに遠くなかったので今回行くことにした。


 アウトレットでのお買い物はとても有意義であった。


 というのも、俺も欲しいものをちょこちょこ買えたからである。


 お昼ご飯は亜美ちゃんたっての希望で近くのこじゃれたパスタのお店に入ることにした。


 二人席に座ったのだが、亜美ちゃんが可愛すぎて味が全然わかんなかった…。


 続いて海とか魚とか好きな俺の希望で水族館に行った。


 まあデートとしても定番だし、大丈夫でしょう。


 久しぶりに来た水族館はとても楽しかったし綺麗だった。


 亜美ちゃんと写真も撮れたので最高だった。


 夜、亜美ちゃんと帰ってきたのだが…。


「あれ?亜美…と悠真?どういう組み合わせ?」


 遥眞に見つかった。


「あっお兄ちゃん!今日悠真先輩とデートしてきたの!」


「あっ。あー…。悠真…別に俺は気にしてないからな。お前が義弟になろうとも…。」


 すごい気まずい…が、これはこれでいいことあるんじゃない?


 そう思うことにした。


 亜美ちゃんが可愛かったからもうなんでもいいや。

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