第18話 ユニコーンの復活

「かえでちゃん男の人に抱かれたことある」

「ええーっと確か幼稚園くらいはパパが好きで…」

「ストップ、パパは抜きで処女か聞いてるの」

「ああそれなら処女です。って中2の私になに言わすんですか」

「急ぎ話すから着替えて」

「えーせっかく部活もないのにぃ」

「ごめんでもまじ急いで」

「はーい」


私はO区にある骨董屋に急いで車を走らせた

「ユニコーンだろうものがあばれてる?」

「正確には子馬が暴れているのだけど

この場合突如現れた馬とくればユニコーンかと」


向こうで萌香さんがまってると思うんだ

「萌香さん徹夜?」

「だろうね。最悪を考えて萌香さんなら1:1でまけないだろうと」

「火渡りで言ってもらった」

「あーあれ便利だよね」

といいつつ炎がぶおっわとつく

「ちょっと車の中じゃ危ないって」

「平気平気」

「火炎姫そっちはどう?うんうんそっかとにかくむかってるから」

「なんだって萌香さんが言ったら少し大人しくなったらしい」

「その代わり普通の馬からユニコーンに戻っちゃったらしいけど」

「相手を見分ける力は正確ってことか」


そして私たちは急いだ

しかし復活するのはえー

銀球まで打ち込んであるのに

肉体を滅ぼしただけだったか


そしてご対面

「私を滅ぼした者か」

あ、覚えてるし

反則、忘れててよ

「今日は土産つきよ」

ぽんとかえでを押す

「おおっ真の処女幼くもなくふけてもおらん

生粋の処女じゃ見つけるのに苦労したろう」

「いや世の中そんなに捨てたもんじゃないて

高校までいくときびしいかもだけど

クラスに1人2人は必ずいるもんだ」

ふむ。そんなものか

といい、いい子でなでられている

しばらくしてお茶がでてくる

「扉のがらすがちゃがちゃだね」

「その上にすわっとるのもどうかしとる」

「部屋に入れ」


一角をつれガラスをはたいて部屋に入る

「そしてお茶を飲む」

「弁償はいたしますので」

「あ、私なんとかできます」

「へ?そなの」

かえでは集めたガラスを受け取り扉の前に行くと

ボーっと目の前で赤い板をつくるとはめていく

サッシが燃え上がる前に急速冷凍?見事に1枚はまった

何回か繰り返し全部のサッシをはめこむ

所要20分というとこか

「店主が助かった助かったと大喜び」

「てへ。変なことで役にたっちゃった」


「終ったのだろうはようこっちこい」とユニコーン

「はいはい」といってとなりでなでだす

「子供になってもおうへいねぇユニコーンってみんな生意気」

「生意気で悪かったな。せいかくはそれぞれちがう」

「子供なのはどうして?」

「殺されたからリセットされたようなもんだな

角がある限り復活するがいきなり大人にはなれん」

「でも赤ん坊じゃないよね」

「いえ赤ん坊の大きさよ?」と火炎姫

「ひょへー馬の赤ん坊ってこんなに大きいの?」


それで、こほんとして

「それでね。ユニコーンさんには北海道に飛んでほしいの」

「北海道?寒いな」

「寒いの苦手?」「普通の馬並みだな」

「そこになにがある」

「妖怪や能力者だけで経営している牧場がある」

「さっきみたいに変化してくれれば誰も不思議に思わないし

ユニコーンのままならシャッター半分しめればすむし

2食寝床つき悪い話じゃないとおもうのだけど?」

「広いのか?」

んーヘクタール的には大きいと思うけど

馬は馬用で囲いがあるから広いかといわれると疑問」

「そんなのは乗り越える家主に迷惑かけなきゃいいのだろう」

「まっそれくらいの譲歩はできると思う」


話をつけたら今すぐにでも連れて来いってことだった

どうやら好奇心が抑えられないらしい

「ひぇ納庫で飛行機のるの初めてだよ」

「記憶操作したからたぶん向こうも初めてだと思うよ」

ぽーっと半円ができる

「この中に入っておれば衝撃も揺れもない」

「ありがとうユニコーン」

「そういえば向こうで名前つけてもらえると思うけど」

「嫌なら今から考えて主に伝えることね」

「何度生まれ変わったかわからんが一人つけた名前を覚えてる」

「銀聖丸だったかな」「ならそれでいいんじゃない?」

それじゃ後で

乱気流に入って結構すごかったんだが

でてくると全然ゆれなかったし乱気流も知らなかったって

赤ん坊ユニコーン恐るべし

レンタカーでトラックを借りて馬を運んだんだけれど

そのあいだかえでちゃんにべったりで大人しくなでられていた


「ほらここよ一面に見える広さがすべて牧場」

「広いな住居は?」

「んと型口さんを呼んでこないとと今走ってきてるのが

型口さんここの牧場主よ」

「女でしかも処女か年配だが気に入ったぞ」

「ええーっ」3人ではもる

「型口さんこんにちはこの子がそうなんですけど」

「せっかくだからユニコーンの姿見せて」

ふぁと鬣がのびるどこまでも銀髪

「美しいわね。みんなに紹介してくるから部屋で

おちゃでものんでで」

「あ、住居をきにしてるのですけど?」

「わかったわ連れてく私が愛馬を飼った一等地よ」

「で型口さんって処女?」

「ん?そよ。親の後ついで必死で牧場切り盛りしたら

40すぎたわ」ケラケラケラと笑う

「まぁ世の中いろんな人がいるわよ気にしない気にしない」

「はぁ」


で3人で部屋に入ったもののお茶?

勝手にいれろ?急須はあらいおけにおいてあるが…

火炎姫、萌香さんがここらの湯のみ使いましょう

お茶の葉はたぶんここかなとかいいつつ

結局入れてしまった。すごい

家宅捜査とかできちゃうんじゃなかろうか?

かえでちゃんはお茶を飲む気にはなれないらしく

いそいそとでていった

牧場をでる頃はかえでちゃんも情が移ってまたくるねー

といいつつ分かれてきた


火炎姫は火渡りで帰り

私たちは飛行機で帰った。

「ひぇーこんなに揺れてたんですね」とかえでちゃん

「まーね飛行機だし落ちなきゃOKってことで」

「落ちるんですか?」

「交通事故のが確率はたかいそうよ」

「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…」

「結構気が小さいのね」

「だってこの若さで死にたくありません。」

「大丈夫よ週1回は飛行機乗っている雄一郎が無事なんだから」

「そんなにのるんですか?」

「支店まわりがあるからねー営業のつらいとこかな」


「かえでちゃんは将来は?」

「バレー選手です。インターナショナルに参加する為に

ひとり東京に来ているのだし」

「中2なのにしっかりしてる」

「でもその分じゃしばらく処女ね」

「処女結構。バレーが私を待っています!!」

「ユニコーンちゃんにも会いに行きたいですしね」

「じゃ当分男はいらんかー」

「青春してますからねー入りませんねー」


こうしてちょっとした騒動はおわりました

角がある限り記憶をもって何度でも

生まれ変わるユニコーン

過去の記憶に邪魔されず幸せになってくれればなと思います

あ、そういえば普通はこんなに早くは復活しないそうで

おそらく私の血と銀製の玉が浄化復活効果をもたらしたのではないか

と後日ユニコーンを調べてた文子ちゃんが言ってました


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