第4話 引退、虎象
「かずみーーっ!」
「ちょ、虎象さん!」
かずみをかばった虎象さんの体に1激ヒットする
虎象さんの防御幕が間に合ってない?!
「みんなここにいて」
2重に結界を保てるか?とにかくやるしかない
かずみや虎象さんの盾になり防壁を作ろうとする
間に合わない!
来た一撃を仕方なしに手ではじく
はじけた!反射して敵の攻撃はそのまま敵に向かっていく
これには向こうもびっくりしたらしい
慌ててはじこうとするが
その隙を千之助さんが見逃すわけがない
ばっさりと切って
取って返して、もう一体も切るジ・エンド
それより虎象さん!
大丈夫虎象さん?千之助さんが
Tシャツを上からあてがい止血している
虎象さんは人の姿に戻って
病院に行った
「かずみあんたが飛び出さなきゃこんなことにならなかったんだよ?」
「戦闘は戦闘ができる妖怪にまかせとけばいいの
下手に飛び出したりしたら余計な迷惑になる
探すときは手伝うけど戦闘は防御張って隠れてるのが一番いいの」
「わかった?」
「だってじっと守ってもらってるって腑抜けじゃん」
「こっちがひとり気をひきつければ対で倒せるんだぜ」
「実際終ったじゃん」
パチーン!パチーン!
うわ往復ビンタ痛そう
「あんたって子は虎象さんがいなきゃ死んでたんやで」
「ちっとは反省しなはれ」
「明日はお見舞いにつれていってやるさかい。ちゃんとあやまんなされ。」
少し状況説明がいると思う
このかずみって子は小学5年生になるわんぱく坊や
つい最近引っ越してきた永住転勤だ。父親が店長になったらしい
両親とも妖怪。妖怪が子供を生むのかと不思議に思うが
うめない人とうめる人といるらしい
とりあえず両方ともねこまたの夫婦は子供が産めたわけだ
で猫又の子供が居る。往復ビンタの主が母親。今もこんこんと
いいきかされている。笑い事じゃない下手すりゃ
探索系妖怪全滅なんてこともありえたのだ
説教をぼーっと聴きながらさすがに長いなーと思い始めた頃
虎象さんが帰ってきた…帰ってきた?!
「おー心配かけてすまなんだな。
まだ自己治癒能力はさほどおとろえてないらしい。」
「それとういうことです?」
「簡単に言うと寿命じゃ
前から少しずつだが治癒発動能力が薄くなり時間もかかるように
なっておったんで覚悟はしてたんだが今日はっきりしたな
防御幕が張れなんだ。ようするに寿命じゃ」
「だから寿命ってなんなんですか?妖怪でしょう。そんなこと」
「あるんじゃよ物が古くなれば壊れやすくなるように
風化していくんじゃ力が使えなくなって本来の姿に戻るか灰になる」
周りを見渡すみんな首を縦にふる…少しの混乱…寿命
生きてれば当たり前の事だけど…命を超越したもんだと思ってた
殺せば灰にはなるでも自然死もあるんだ…妖怪って
そんなに自然なものだったんだ
「じゃあ虎象さんもう戦闘にはでれないの?」
「探索の手伝いや2重結界の手助けとかはできるが一戦からは
しりぞかないと迷惑かけてばかりじゃろうな」
「それも長くは無理でしょう」
「そうですよ。余生をのんびりすごしてください。」
「それはそれで寂しいものなんだよ。戦後覚醒してからずっと
治癒能力者として皆について歩いた日々がよみがえる」
「まぁ今は美穂がおるからな。たったひとりの弟子だったが
間に合って良かったわ。」
「やだよ。虎象さん終わりみたいなこと言わないで
ついこないだだよ私が結界張れるようになったの
たった3年でお別れなの?おしまいなの?師匠なのにもう動けないの…」
「教えることは全部教えたよ。最後の荒業は今日実践したろうに」
「敵の攻撃を手にまとった防御幕ではじき返すあれ?」
「そうじゃ後は防御幕をどれくらいの強度でいくつ張るか維持できるか
攻撃に参加しようとは思うな治癒能力のが大事じゃ今日みたいに
身をまもる手段として攻撃方法はとっておくといい」
「…はい」
終るんだ本当の意味で巣立つ時が来たんだ
「虎象さん?」
「なんじゃ」
「ありがとう」
「ふむ」
「俺もありがとう。怪我させてごめんな。」
「坊やが無傷ならかまわんて。ただ大人の言うことは聞くもんだ。
みんなじれったい。戦いに参加できるなら参加したい
でも能力差があると返って足手まといだからのう」
それから1年後虎象さんはぬいぐるみになった
虎革の服を着た象さん…虎象さんだ
今の私の大事なお守り
大切にしてあげれば私が死ぬ位の時には復活するかもしれない
思いのたけが物を妖怪に変えるそう聞いた
大事にしようもうぼろぼろだけど私の師匠さんには変わりない
虎象さんのいうとおり立派な治癒師になろう
ひとりでも多く助けれるように…
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