第87話 夏の北海道の注意点など

 いよいよあと2週間あまりで、北海道に行く、というか帰れます。


 5年も待ちました。まあ、別に「バイクで」帰るということにこだわらなければ、飛行機でサクっと帰れたんですが、どうしてもバイクで行きたかったので。


 さて、5年前の記憶、そして元々北海道産まれ、育ちだからわかるのですが。


 夏の北海道には注意点がいっぱいありますので、以下に紹介。


①気温をナメるな

 本州、特に北東北より南側の日本は、今、めちゃくちゃ「暑い」。日中の最高気温が35度以上がザラ。


 近年、北海道にもこの温暖化が押し寄せてきて、札幌市で30度を越えることも珍しくなくなってきたとか。

 ちなみに私が子供の頃、札幌の夏で、気温30度を越えること自体が滅多になく、実家にはクーラーすらなかったです。


 窓を開けて扇風機を使うだけで過ごせました。


 確かに「北国」も温暖化してきました。


 それでも、天気予報を見ると明らかですが、北海道の特に、道東(釧路、根室あたり)や、道北(旭川より北)の気温は、この時期でも最高気温が20度台、下手したら雨が降って15度になることもあります。


 つまり、クソ暑い関東だからと、ライダースジャケットすら持っていかないと後悔します。


 実際、5年前に知床に行ったら、雨で寒く、羅臼らうすの道の駅で、真夏なのに暖かいラーメンを食べました。


 昔は、道東あたりでは、真夏に鍋料理が売っていたそうです。



②広さをナメるな

 とにかく広い北海道。北海道でも都会の札幌で生まれ育った私は、普段20キロ以上の距離を車で走ることはなかった、というか当時は車すら持ってなかったのですが。


 田舎の方では「20キロなんて近所」という感覚で、「100キロが当たり前」の移動範囲なのです。


 なので、「ちょっと買い物行ってくる」と言って、20キロ先のスーパーに行ったりします(札幌はそんなことないけど)。


 関東、特に首都圏の一部だと、「20キロ走るのに1時間」かかったりしますが、北海道の田舎では、「60キロ走るのに1時間」という、ある意味、非常に計算がしやすくなってます。


 高速道路もありますが、ほとんど下道でも時間変わらないので、意味ないです(笑)


 逆に言うと、本当の田舎は、ひたすら真っ直ぐで、ずっと信号機すらないので、「眠く」なりますが。


 あと、ガソリンスタンドが重要で、早めに給油しないとガソリンスタンドまで間に合わなくなります。夕方には閉まるところも多いので。



③熊をナメるな

 北海道の熊は、ヒグマ。これは本州にいるツキノワグマとは全くの別物で、巨大生物です。


 私は、さすがに野生のヒグマは見たことがありませんが。


 奴ら、食べ物に対する執着が凄いので、一度ターゲットを決めると、徹底的に追い回すそうです。


 なので、ヒグマに遭った場合、刺激せずに、ゆっくりと後ずさるのが正しいとか。背中を見せると、追ってきます。


 肉食で、人間すら襲いますし、体調2メートルを超えるので、襲われたら一たまりもありません。



④キタキツネをナメるな

 キタキツネは、そこら中にいますが、野生のキタキツネは「エキノコックス」という寄生虫を持ってるので、無闇に触るのは危険と聞いたことがあります。


 というか、北海道の小学校ではそう教わりました。


 キタキツネは可愛いんですが、イタズラしてくるので、スマホを取ったりするそうです。



 あと、2週間。

 とりあえず、この「殺人的な」暑さから逃れられるなら、毎年、夏に北海道に行った方がいいな、という気分になってきます。


 もはや、日本は北海道以外、全部、熱帯で、夏はバイクで走っても楽しくない、とすら思えてきます。


 というのは、この間、気温35度の中、茨城県をバイクで走ったら、ほとんど大雨の中で走ってるのと変わらないくらい、疲労感を感じたので。帰宅したら、めちゃくちゃ疲れました。


 「夏は北海道しか勝たん」状態ですね。西日本なんて、暑すぎて行けません。

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