第3話 星屑となった演出


C: 神話生物がテイムされました!


D: そうか……どいつだ?


C:駆り立てる恐怖です!


D:もう奴に武勇を認められたプレイヤーが現れたのか……


C:いえ、それが………


D:なんだ?


C:テイムした人物は大変マッドな人柄のようで………


D:…それで?


C:プレイヤーの狂喜に恐怖した狩人が自分から下ったようです……


D:は?


C:駆り立てる恐怖が狂気に恐怖しました


D:え?


C:名前も駆り立てられた恐怖に変化しています


D:なんだって?


C:D、そろそろ現実を見てください


D:すまん。意味がわからなすぎて


C:お気持ちは分かります


D:えー、なしだろ、そんなの……


C:お察しします


D:少年漫画顔負けの手に汗握る闘いと演出を用意してたのに……


C:グラフィックも凝ってましたね


D:開発部のホープの力作だぞ……


C:データの海に沈みましたね


D:ホープ君泣くぞ


C:グラ担当も泣くと思います


D:………


C:………


D:はぁ


C:保守で何か対応は必要ですか?


D:……駆り立てる恐怖がテイムされるのは想定済みだから、その辺の対策も充実してる


C:では


D:ああ、経過観察だけ頼むわ


C:かしこまりました


D:はぁ



――数日後――



D:例のプレイヤーの様子はどうだ?


C:例の狩人をテイムしたプレイヤーですか?


D:ああ。弱体化に加えて弱点も設定してあるから大丈夫とは思うが……


C:狩人を監禁してます


D:……なんて?


C:日光を遮ることが可能なケースの中に狩人をしまって、昼夜を問わず側に連れ歩いているようです


D:え、えーと…うん、ヨシ。それは、日の出ている間は狩人が戦闘することはないよな?封じ込めには成功してるよな?


C:はい。昼間の狩人はケースの中で大人しくしているようです


D:うん…なら、よし。


C:ただ、狩人が異常に救難信号を出しては無視されている状況です


D:…うん、問題ないな。……しかし、他のプレイヤーが同じように神話生物のハンデを克服していたら問題だ。確認を頼む。


C:かしこまりました



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