まますごい。
それからのことなんだけど僕達と校長先生が呆然としているうちにチャイムが鳴って、僕達は授業に戻った。
授業は何事もなかったかのように、進んで終わりの会まで終わって、僕達は授業が終わって、3人で集まって帰り道を歩いていた。
「な、なんかなにもなかったみたいだね...?」
「ええ、ママが全部解決しちゃったみたいだし...」
「ん、まますごい。」
「そうね。ママすごい。」
「えぇ...?感想それだけ...?」
「それだけ。」
「なんか、すごかったよね...嵐みたいな感じだよ?」
「まぁママらしいっちゃらしいと思わない?」
「た、たしかに?ていうか今日の晩ご飯お母さんが作ってくれるらしいよ?
」
「ええ、お正月以来よね?」
「お母さんのご飯、めちゃくちゃ楽しみだよ。」
お母さんのご飯本当に美味しいんだよ...母さん曰く美味しさの秘訣は愛情、だそうで。
「で、なに作ってもらうの?」
「うーん、お母さんの料理なに食べても美味しいからなぁ...千秋が決めていいよ?」
「むぅ、にぃはいつも私に決めさせる。」
「う、確かに否定は出来ないかも...」
「千秋ってかなり優柔不断だもの。仕方がないわ。」
「ん、私も半分くらい諦めてる。」
「いや、ほんとにごめんね?」
本当に申し訳ない。こう、選択が多くなるとどうしても選べないんだよね...
「あんまり気にしてない。」
「ならいいけど、できるだけ直していかないとなぁ...」
話しているうちに家の前に着いた。
「おか...ママ、ただいま。」
危ない、お母さんって言うとこだった...
ママはお母さんって呼ばれるの本当に嫌いだから...
「おかえりー!で、ご飯は?」
「千尋が決めるから千尋に聞いてー」
「分かった!」
そのあととたとたと歩いている音がして、
「千尋ー!ご飯!」
「ん-...どうしようかなー...」
「なんでもいいのよ?材料も揃えさせるし。」
「まま、お付きの人そんな風に使うのやめてあげて。」
「大丈夫よーその分お給料は弾んでるから。」
「ん、ならいい。」
...いいの?僕は聞こえてきた話に心でツッコミを入れる。
「さ、久しぶりに我が子に手料理作っちゃうわよ!千秋、ちょっと手伝ってー」
「はーい。」
「冷蔵庫の中からそれ取って、あとそれも。」
「おっけー。」
それから30分くらいかけてお母さんがご飯を作ってくれた。
「千秋、手伝ってくれてありがとう。」
「大丈夫だよ。ほとんど材料だしたりするだけだったし。」
「さ、皆で食べましょう!」
「久しぶりのままのご飯。」
「ええ、嬉しいわね。」
「いやーごめんね?いつも寂しい思いさせちゃって。家にいる時ぐらいはこれぐらいしないと。明日にはもう帰らないとだし...」
「別にいいよ、仕事なんだから我慢はするよ。ていうか、よくこんなに早く聞きつけてこれたね?」
「ああ、親戚の人が連絡してくれたからすぐに飛んできたもの。」
「まぁ飛行機乗ってる時間に色々手引きはしておいたけど。」
「それって文科省への電話とか?」
「まぁそれもあるわね。知り合いだから簡単に話は通せたけど。」
さらっと言う内容じゃないけど...
「さ、千尋のためにも、今後あの校長がどうなるか、とかの話をしないとね。」
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