君といた部屋
詩川貴彦
第1話 君といた部屋Ⅰ
「君といた部屋Ⅰ」
二人の部屋を訪れた
仕事帰りの木曜日
いつもは君と週末に
訪れるはずのワンルーム
四月に借りて二年半
週末だけのハネムーン
それでも時間が経つうちに
思い出ばかりが降り積もる
向かって右は僕のもの
左は君の占有地
二人で決めた約束を
春の匂いのする部屋で
カップとポットをそろえたら
楽しい夜のティータイム
きれいな月に誘われて
ちょっと近くのコンビニへ
雨を見ながら寄り添った
風のある日は抱き合った
晴れた土曜の午後の部屋
窓から見えた秋の空
土曜の夜は食事して
川沿いの道 散歩道
たそがれていく空見つめ
二人で帰る この部屋に
何も考えず
この部屋で過ごす週末
それだけのことが
幸せの憧憬
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