花と骸

雪桜

花と骸

愛された 花の名に 此の身を寄せ

ぽつり呟けど 無音の雫が 地に落ちる


殺された 花の名を 誰も知らぬと

笑う君が見た 私は憐れな迷い子


水屑から 生まれて堕ちた 天使の羽を散らして 

色彩 花が芽吹いた 紺藍の 跡に


白雨の空 蝉時雨 神秘の和音に 身を委ね

君は呟く 僕らは 幼い記憶の 絵画のよう


朽ちた遺体 抱き寄せて 私は微睡む

天使のまま 海に溶けた瞳 嗚呼 雅なる絵画よ お前は何処


遠い夏 追われるは 赤い影法師

枯れた紫陽花の 花弁に黒 生命の灯火と


鮮やかな愛 現と 路地裏に投げ捨て

笑う君がそこに 哀しいまま 息絶えていた


羽ばたいた 水鳥の末路 焼け付く 太陽呪って

色彩 花は枯れてった 金色に消えた


白夜 静寂に 隠れて抱く 淡い 影のない骸


白雨の空 蝉時雨 神秘の和音に 身を委ね

君は呟く 僕らは 汚い大人の 絵画のよう


朽ちた遺体 抱き寄せて 私は微笑む

天使のまま 海に溶けた瞳 嗚呼 雅なる絵画よ お前は何処







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花と骸 雪桜 @sakura_____yu

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