グローブボックス (短文詩作)

春嵐

グローブボックス

 車を走らせる。

 落ち着かない。

 グローブボックスの中にあるもの。それひとつだけで、どうしても、気になってしまう。

 いつもより長く、街の外縁を走った。途中何回か哨戒の正義の味方に当たったけど、ぜんぶ引きちぎった。速さなら負けない。

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