魔力は魅力的なエネルギーです
海鮮のエビ
1章 契機
第1話 はじまりのおはなし
人類の技術開発には限界が来ていました。
マクロ、ミクロ、ナノと小ささを追求した先は観測できても利用のできない素粒子の世界。
地球、太陽系、銀河系と未探索領域の開発の先は惑星の存在が確認できても寿命や時間により到達のできない宇宙船という名の死の箱舟。
どちらも理論上を現実に実施するために必要なのは膨大なエネルギーでした。
核融合炉の縮小化は安全性を担保できず実行不可、エネルギーを貯蓄や輸送する手段も必要なのはそのエネルギー。まさに八方塞がりです。
こうして世界は停滞し、果ては国同士の戦争による奪い合いか、そんなピリピリとした雰囲気の悲惨な人類たちです。
そんな現状を憂いた”やさしいかみさま”は人類に救いの手を差し伸べたのです。
”やさしいかみさま”は人類に直接語りかけました。
ここまで進んだ文明が戦争によって滅びてしまうのはもったいない。
熱量が必要だというならば得るための手段を与えよう。
321の迷宮を踏破し、世界を新たな熱量で満たすがよい。
迷宮への入場はいつでも歓迎しよう。
しかし世界への干渉は本来許されたものではない。
地球の時間で100年、それを期限とし迷宮へと挑むがよい。
こうして”やさしいかみさま”は人類にチャンスを与えてくれたのです。
100年という長くて短い時間の中で達成することはできるのでしょうか。
それは今を生きる私たちにかかっているのです。
2228年版 小学生のための道徳「挑戦者の心得」 より抜粋
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます