〜2巡目〜 注文の多い道祖神

皆さんは道祖神って知ってますか?たまーに道路を通ると、路肩に石ころが埋まってる事があるよね。あれが道祖神。道祖神とは道を守る神様とされていて、怪談話だと、『動かしたら呪われた』などとよく話のネタにされてるよね。今回は一風変わった道祖神の話だ。


〜〜〜

とある心霊スポットに行こうと僕は車を走らせていたんだ。すると、道に奇妙な看板が立っていた。

『この先100m間にて以下の行為を禁じます』

・100デシベル以上の音

・時速50km以上での走行

・300ルクス以上の照明を使用しない。

・洋楽の演奏(○ートルズは特別に可)

・タバコ、ゴミ等のポイ捨て

・液体入りペットボトルの放置

・犬の散歩

・ビデオカメラでの撮影


ここまで話たが、これは一部に過ぎない。看板が無数の注意書きで埋まっていたのだ。


何か訳がありそうだ。そう思い、僕は注意書きに書かれている事を守りつつその道を通る事にした。


ここは山奥にある片側一車線の林道で僕の進む方向が崖で反対は山になっていたんだ。


50m程進むと反対側の崖の一部にぽっかりと穴が空いていた。そこを覗いてみると、小さな道祖神が安置されていた。


さっきの奴はこの道祖神絡みだったのか。僕はそう確信して道祖神の写真を撮った。この行為は看板の注意書きに無かったからだ。


そして僕は無事にその区間を通過した。取材的には何か起こった方が美味しかったけどね。


この後、道祖神の事を知るため近くの民家を訪れたんだ。対応してくれたのは70代くらいのおじいさんで、僕は撮影した道祖神の写真を見せたんだ。


「何をしてくれたんだ!」

おじいさんは激怒した。

「いや、約束は守りましたよ。」


「守ってない!強い照明を使っちゃいけないって書いてあっただろ!」


僕は過ちに気がついた。逆光で道祖神が見えずカメラのフラッシュをたいてしまったことに…

〜〜〜


この後どうなったかは皆さんの想像にお任せします。こうして五体満足で帰ってこれてはいるんですけど…ねえ。


ポッ…

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