忙しい毎日

瑞澤凛華

頼られるスタッフになるには

【登場人物】

南澤 翠恋 (みなみざわ すいれん) 

当病院の現場歴1年目

専門学校を3月に卒業し、4月に、当病院に入った。

入った当初は、入院病棟スタッフだったが、持ち前の明るさと患者様に対する人情が評価され、2ヶ月でヘリスタッフになった。

看護師の資格も持っている。



鈴村 晴稀 (すずむら はるき) 

当病院の現場歴9年目

 現場経験があり、その現場では大活躍だったらしい。

何故かある日突然辞め、当病院に来たらしい。

経験があるからかわからないが、仕事はチーム1丁寧。だが、指示する時の言葉遣いがキツい。(たまに毒吐く)


櫻木 澪月 (さくらぎ みづき) 

当病院の現場歴11年目

たくさんの病院を転々としていたため、色々な現場経験がありチームの中で1番現場歴が長い。

ただ、毎日色んな病棟からヘルプを頼まれている。なのでどこにいるかわからないため、透明人間と言われている。

何故か、翠恋に優しく、翠恋のトレーナーとしていつも一緒に行動している。

(普段はコンタクトだが、たまに眼鏡をかけている)


鈴縄 湊 (すずなわ みなと) 

当病院の現場歴2年目

だが前に勤めていた医療センターで6年の現場歴があるため、ベテランスタッフと同等の扱いをされている。

患者・医療スタッフ共に限らず、誰にでも優しい。(ちょっとチャラいw)


暁 さくら(あかつき さくら) 

当病院で入院している患者の1人で、澪月が救急車で搬送、その日に精密検査を晴稀が担当したが、重症化した風邪と判断され、一日中点滴を打っていた。

だかその日の夜に突如として急変し、生死の境を何度もさまよった。次の日の朝に意識を取り戻した。だが体内酸素が常に足りてないため、酸素マスクが手放せない。

さらにまたいつ体調が悪化するか分からない。




【役表】

翠恋:♀:

晴稀:♂:

湊:♂:

澪月:♀:

さくら:♀:

看護師:♀:

ヘリスタッフ:不問:

(※澪月役の方が萌奈もお願いします。)

(※ヘリスタッフの方はナレーションもお願いします。)



さくら「私いつ治るの?ここはどこ?」(徐々にイライラしながら、泣いている。)

さくらM「いつもこう心に問いかける。私の記憶がないから。いつも夜は不安になる。私は治るのか、この人たちは誰なのか。不安が募るといつも目の前が真っ暗になる。真っ暗になったあと、花畑と小さい川が見えてくる。これが三途の川?でも見えて歩き出すとまた真っ暗になる。」(泣きながら)

さくらM「その繰り返し。起きたら、日が登り始めている。」

さくら「もうあさ、か...」

~AM6:30~

晴稀「おはようございます。」

湊「あっ、鈴村先生。おはようございます。」

晴稀「当直お疲れ様です。これ、差し入れです。(湊が作業している隣に缶コーヒーを置く。)」

湊「あっ、いつもいつもすみません(笑)」

晴稀「いえいえ、今日の当直は鈴縄先生だけだったんですか?」

湊「俺以外にもう1人いたんですけど、体調不良で1時間くらい前に帰っちゃったんですよ(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…」

晴稀「そうだったんですね。」

湊「鈴村先生は、今日早番ですか?」

晴稀「今日は遅番ですよ。」

湊「え!?なんでこんなに早くいらっしゃたんですか?」

晴稀「あの子の病態が気になって。」(さくらのバイタルセンサーの方を見る)」

湊「暁さんのことですか?最近、数時間ごとに、体調が変わりますからね。」

晴稀「はい。しかも朝シフトを見たら、早番にが、誰もいなかったので早めに来たんですよ。」

湊「そうだったんですか!?最近、早番がいないってことは結構あるんですよね...でも僕が日勤さんが来るまで待っていればいいだけなので、大丈夫ですよ?」

晴稀「でも、鈴縄先生、ヘリの待機所でよくあくびしてません?」

湊「Σ(・ω・;)ギクッ」

晴稀「しかも今月、夜勤の明け入りが非常に多いですよね?」

湊「Σ(ฅㅇㅂㅇฅ)ギクッΣ(ฅㅇㅂㅇฅ)ギクッ」

晴稀「今月、6時間以上寝た日、何日ありますか?」

湊「えっと...2日くらいかな...(小声)」

晴稀「鈴縄先生は、もっと休まなきゃダメですよ?」

湊「はい...すみません(段々小声になっていく)」

湊M「僕よりキャリアが長い鈴村先生に言われたら、何も言えない...」

晴稀「今日は、就業時間になったらさっさと家に帰って、休んでください。」

湊「夜勤が終わったら、家に帰りたいところなんですが、今日は日勤の仕事もあるので、24時間勤務なんですよw」

晴稀「24時間勤務なんですか!?この病棟はどんだけ人が足りてないんだ...」(呆れてる)

~AM8:30~

翠恋「おはようございます。」

晴稀「南澤先生、おはようございます。」

翠恋「病棟内、確認行ってきます。」

晴稀「行ってらっしゃい。」

翠恋「おはようございます」

さくら「...」

翠恋M「今日も返事なしか。」

さくら「お、おはよ、ございます」

翠恋「おはようございます(●︎´▽︎`●︎)」

さくら「今日の、あさ、ごはん、なに?」

翠恋「あっ!えっと!ちょっとまっててくださいね!」

~病棟廊下~

翠恋「暁さくらさんの朝ごはんありますか?」

看護師「え?暁さんのですか?これです。」

翠恋「ありがとうございます。」

看護師「暁さんは、持っていっても食べてくれないですよ?」

翠恋「今日は、暁さんの方から食べたいと言っていただいたんです。」

看護師「え!?珍しい...そうなんですね。」

翠恋「はい(❁´ω`❁)だから持っていきますね。」

看護師「あっ、はい。」

~暁さくらの部屋~

翠恋「今日の朝ごはんは、鶏肉の煮物と野菜のおひたし3品です。ゆっくり召し上がってください!」

さくら「あ、ありが、とう」

さくらM「箸が持てない...」

翠恋M「手が震えてる、もしかして...」

翠恋「ちょっとまっててくださいね!」

~病棟スタッフステーション~

翠恋「鈴村先生、スプーンとフォークってありますか?」

晴稀「何に使うんだ?」

翠恋「暁さんが、朝ごはん食べようとしてるんですけど、手が震えてて。」

晴稀「暁さんが!?珍しい。これ持っていきな。」

翠恋「ありがとうございます。」

~暁さくらの部屋~

翠恋「これ、どうぞ。」

さくら「あ、ありがと。」

翠恋「ゆっくり召し上がってくださいね。」

~AM8:50~

~スタッフステーション~

晴稀「じゃあ、今から朝礼始めます。まずは当直、報告お願いします。」

湊「はい。まず暁さくらさんです。昨日は約2時間おきにの時間帯で体調が変化しました。0:30頃に、LOCを起こした為挿管しました。その後3:00頃に脈拍が安定したので、酸素マスクに戻し、現在も脈拍が安定しています。」

晴稀「看護師さんの方からの連絡はありますか?」

看護師「特にないです。」

晴稀「では、僕から1つ報告があります。朝礼にいない、南澤なんですが、暁さくらさんのそばにいます。本日、暁さくらさん本人が朝ごはんを食べたいと仰っていただいたらしく、本日の暁さんの対応は、南澤に対応をお願いをしていますので、その他のスタッフは主に見守りだけでお願いします。

ただドクターヘリの出動要請が来たら、ヘリ最優先でお願いします。

それでは本日もよろしくお願いします。」

湊「お願いします。」

澪月「おはようございます。すみません💦遅れました。」

晴稀「おはようございます。また遅刻ですか?」

澪月「遅刻じゃないですよ!他の病棟で急患がでて、そっちの対応に行っていたんです!」

晴稀「朝礼にはちゃんと出てくださいね?」

澪月「はい、すみません💦」

~暁さくらの病室~

さくらM「食べるのが疲れてきた...でも半分も食べれてない...もうちょっとは食べたい...けど」

看護師「下げても大丈夫ですか?」

翠恋「もうちょっと待っていただいてもいいですか?」

看護師「わ、わかりました。」

さくら「あ、ありがと」

翠恋「大丈夫ですよ(❁´ω`❁)ゆっくり食べてくださいね(❁´ω`❁)」

ヘリスタッフ「ドクターヘリ出動要請。」

晴稀「はい、鈴村です。状況は?」

ヘリスタッフ「患者は10代女性、アイスホッケー中にパックが胸部に当たり、心肺停止状態で雫ヶ丘総合病院に救急搬送しました。ですが、治療ができないため、当病院まで移動中。ドクターヘリ出動出来ますか?」

晴稀「出動できます。救急隊にランデブーポイントで、止まるよう伝えてください。」

ヘリスタッフ「了解しました。」

晴稀「看護師さん、ヘリ担当スタッフを全員、ヘリポートに向かわせてください。」

看護師「承知しました。」

~ピーンポーンパーンポーン~

看護師「ドクターヘリ担当スタッフは全員至急ヘリポートに向かってください。もう一度、ドクターヘリ担当スタッフは全員至急ヘリポートに向かってください。」

澪月・湊・翠恋「了解。」(揃えなくてOK)

~ヘリポート~

湊「ヘリスタッフ全員集合。出発します。」

ヘリスタッフ「了解。」

ヘリスタッフ「新たな情報が来ました。心タンポナーデの可能性あり。」

晴稀「了解です。じゃあ今回は俺と櫻木先生、鈴縄先生と南澤先生のコンビで行きましょう。」

湊・澪月・翠恋「了解」(揃えなくてOKです)

へリスタッフ「また新たな情報が来ました。軽度ですが同様の患者がもう1人います。」

晴稀「了解です。」

晴稀「じゃあ、櫻木先生と俺は重度の方に行くから、鈴縄先生と南澤先生は軽度の方をお願いします。」

翠恋「了解」

ヘリスタッフ「まもなくランデブーポイントに到着します。」

~ヘリのドアが開く~

晴稀「じゃあ櫻木先生、行きましょう。」

澪月「はい。」

湊「南澤先生、僕達も行きましょう。」

翠恋「はい。」

~1台目の救急車~

晴稀「櫻木先生、エコーとCTの準備、あと心タンポナーデだった場合の応急処置セットの準備をお願いします。」

澪月「はい。」

~2台目の救急車~

湊「森戸川高度医療センターの鈴縄です。」

翠恋「森戸川高度医療センターの南澤です。」

湊「エコーの準備とCTの準備をお願いします。」

翠恋「はい。」

~1台目の救急車~

澪月「やっぱり心タンポナーデですね」

晴稀「そうですね。じゃあ早急に処置しましょう。」

澪月「はい。準備はできてます。」

晴稀「では始めましょう。」

澪月「はい。」

~2台目の救急車~

湊「これは...病巣?どこからだ...」

翠恋「CTで調べてますけど、わからないんです。」

湊「んーじゃあ、とりあえずこっちの患者さんを報告して、最優先にしてもらおう。」

翠恋「はい。」

~1台目の救急車~

晴稀「とりあえず、こっちは処置が終わった。でもまだ油断ならない。」

澪月「そうですね。鈴村先生、携帯鳴ってますよ?」

晴稀「鈴縄先生から?はい、鈴村です。」

~2台目の救急車~

湊「鈴村先生、2台目の救急車の患者さんなんですが、心タンポナーデではなく、心臓に何かしらの病巣ができていて、まだ病巣の原因もわからなくて、治療に一切手をつけられてない状態なんです。なので医療センターで精密検査や処置をいち早くしたいので、ドクターヘリでこの患者さんを乗せて先に、行ってもいいですか?」

~1台目の救急車~

晴稀「病巣?そっち行く。」

~2台目の救急車~

湊「わかりました。」

晴稀「失礼します。CTとエコーを見せてくれ。」

翠恋「これです。」

晴稀「これ病巣か?腫瘍の可能性もあるな。この患者を最優先で、ドクターヘリで搬送してくれ。」

湊「了解です。」

~ドクターヘリの中~

湊「患者は、10代女性、名前不明。病状は心臓内に病巣もしくは、腫瘍、あるいは、心タンポナーデの疑い。ドクターヘリで搬送中。もう1人の心タンポナーデの10代女性は、鈴村先生と桜木先生が救急車で搬送中です。」

へリスタッフ「了解です。」

~病院内~

さくらM「まだ昼だよね?まただ苦しい...苦しい...」

看護師「暁さん、暁さん!心拍が早くなってきてる...発作を起こしてる!早く医療スタッフを呼ばないと!」

さくらM「まただ...川が見える」

看護師「鈴縄先生、南澤先生、暁さんが!」

翠恋「すぐ行きます!」

湊「櫻木先生、あとここお願いしていいですか?暁さんが急変したらしいんで。」

澪月「わかった。対応が終わったら、私もそっちに行くから!鈴縄先生も一緒に行ってあげて、ここは私だけ大丈夫だから。」

湊「了解です。」

~さくらの病室~

翠恋「さくらちゃん!」

湊「暁さ~ん、声聞えるかな?聞こえてたら、僕の手を握ってみて」

さくら「んー!んー!」(唸っているように)(湊の手を握る)

湊「暁さん、大丈夫、僕達がそばにいるよ。1人じゃないよ。大丈夫、大丈夫。」(子供に喋るように)

さくら「...」

湊「治まったかな。南澤先生、暁さんの点滴に精神安定剤を追加で。」

翠恋「了解しました。」

翠恋M「治療もしていないのに、なんであんなで発作が治まるの?しかも精神安定剤の点滴追加って、一体どういうこと?」

~ナースステーション~

看護師「あれ?南澤先生、どうしたんですか?」

翠恋「暁さんの追加分の点滴を準備しようと思って」

看護師「そうだったんですね。私も手伝いますよ。点滴はWチェックが必須なので。」

翠恋「他の仕事があるのにすみません💦ありがとうございますm(*_ _)m」

看護師「いえいえ。これも看護師の仕事ですから、気にしないでください。どんな点滴が追加になったんですか?」

翠恋「精神安定剤が追加されたんです。」

看護師「え?暁さんですよね?」

翠恋「鈴縄先生からの指示なんです。」

看護師「鈴縄先生が?なんでだろ?」

湊「呼びました?」

翠恋「うわぁ!びっくりしたぁ!急に現れないでください!」

湊「ごめんごめん笑」

看護師「ところで、なんで暁さんに精神安定剤の点滴を追加するんですか?」

湊「それは...」

看護師「そういうことだったんですね。わかりました。」

翠恋M「そういうこと!?そういう事例は初めて知ったんだけど。後で調べてみよ。」

~スタッフステーション~

翠恋M「確か、これだったような。」

澪月「翠恋ちゃん?何を調べてるの?」

翠恋「あ、櫻木先生、暁さんの病状について調べていたんです。」

澪月「暁さんの?」

翠恋「はい。」

澪月「何かわかったの?」

翠恋「私もあんまりわかってなくて、今調べてるんです。」

澪月「これ?」

翠恋「はい。」

澪月「これって...私ちょっと本で調べてくるね。」

翠恋「了解です。」

澪月「あっ!翠恋ちゃん、明日ヘリの全体清掃があるらしくて、ヘリの中の片付けをお願いしてもいい?」

翠恋「わかりました。」

澪月「ごめんね💦雑用ばかりお願いしちゃって」

翠恋「全然大丈夫ですよ!」

晴稀「南澤、お疲れ様。櫻木先生はどちらへ?」

翠恋「鈴村先生、お疲れ様です。櫻木先生は、図書館に行きましたよ。」

晴稀「ありがとう。ところで南澤、寒いのか?」

翠恋「いいえ?」

晴稀「じゃあなんでフライトジャンパー着てるんだ?」

翠恋「あ、明日ヘリ全体清掃があるらしくて、ヘリの中を清掃しようと思って」

晴稀「なるほどな。今日風強いから気をつけてな」

翠恋「はい。」

~フライトヘリ~

ヘリスタッフ 鼻歌を歌っている

翠恋「お疲れ様です。」

ヘリスタッフ「お疲れ様です。ヘリの中になにか忘れ物ですか?」

翠恋「そういう訳じゃなくて、ヘリの中の片付けをしようと思って。明日確かヘリの全体清掃だと思って」

ヘリスタッフ「明日、ヘリの全体清掃ですよ。ただ業者が入るわけじゃないので大丈夫ですよ?」

翠恋「一応、数調整もしておこかなと思って。」

ヘリスタッフ「こまめな数調整は必要ですからね。」

翠恋「はい。」

ヘリスタッフ「何かあったら言ってくださいね。近くで作業してるので」

翠恋「わかりました。ありがとうございます。」

翠恋「鈴縄先生が言ってたあの病気どこかで聞いたことあるような気がする。なんだっけえーっと、Sleepデビなんちゃらってやつだった気がするけど、なんだっけ...学校で使ったノートを見てみよう! ...やっぱり学校の時に書いてた字、汚すぎて読めない...なんだっけ?...」

ヘリスタッフ「その病気ってもしかしてSleepdevilplanet症候群ですか?」

翠恋「それ!それです!ご存知なんですか?」

ヘリスタッフ「はい、僕の妻がSleepdevilplanet症候群になったことがあるんです。ただもう居ないんですけどね」

翠恋「辛い思い出を思い出させてしまってすみません💦」

ヘリスタッフ「大丈夫ですよ。話しかけたのは僕からだったなので。ちなみになんでSleepdevilplanet症候群を調べてるんですか?」

翠恋「Sleepdevilplanet症候群疑いの患者様がいて、上司の医師と調べてる最中でして。」

ヘリスタッフ「そうだったんですね。」

翠恋「はい。あっ、作業を中断させてしまってすみません💦」

ヘリスタッフ「大丈夫ですよ。」

~病院内図書館~

澪月M「えっと、あった。この本の103ページの論文。これって、指定難病?ちょっとスタッフステーションで詳しく読もう。あっ、貸し出しのカード忘れた。でもPCがあったはず...げっ!ここも全部使われてる。」

晴稀「櫻木先生、その本、各指定難病についての論文が書いてある本ですか?」

澪月「あっ、鈴村先生、そうです。暁さんの病状について調べようと思って。」

晴稀「そうなんですね。それを借りようと思ったけど、カードを忘れたと。」

澪稀「図星です...」

晴稀「だったら今ちょうど貸し出しカードを持っているので、良かったら使ってください。読み終わったら、図書館に返してくれたらいいので。」

澪月「いいんですか!?」

晴稀「いいですよ。最近は本読んでないし、借りないと貸し出しカードをまた1から作らなきゃいけないので、どうぞ使ってください。」

澪月「ありがとうございますm(*_ _)mじゃあ、お言葉に甘えてお借りします。」

~スタッフステーション~

湊「南澤先生、やっぱり暁さんの病状の調べていたんですか?」

翠恋「はい。鈴縄先生が言っていた病状が気になって。」

湊「あの指定難病ですか?」

翠恋「はい。聞いたことない病名だったので。」

澪月「翠恋ちゃん。この論文読んでみて。」

翠恋「はい。...これって」

翠恋・澪月・晴稀「暁さんと一緒!」(揃えて)

翠恋「うわっ!びっくりした!」

澪月「鈴村先生!びっくりさせないでください!」

晴稀「一緒に論文を読んでただけで大袈裟だよ笑

しかもその論文読んだことあるから、多少はその病気については知ってますよ?」

澪月「そうなんですか!?」

晴稀「だからもしかしてこの病気かなとは検討はついていたし、この病気の症状が全部現れていたので、90%の確率でこの病気かとは思ってましたよ?」

湊「でもまだ決まってないですよ?」

晴稀「わかってます。だけど、症状的にあの指定難病の可能性が高いんですよ?」

湊「じゃあ、もう1回、精密検査してみますか?」

澪月「それがいいと思います。」

晴稀「じゃあ明日、1日かけて精密検査してみましょう。」

翠恋・澪月「はい。」(揃えて)

~次の日~

~スタッフステーション~

~AM8:50~

晴稀「じゃあ、朝礼始めます。まず、緊急で決まったことがあります。鈴縄先生お願いします。 」

湊「はい。本日は暁さくらさんの指定難病検査が入ってます。担当医師は、南澤先生と鈴縄で行います。ですので本日はドクターヘリの出動は鈴村先生、櫻木先生、お願いします。」

澪月・晴稀「はい。」(揃えなくてOK)

晴稀「では本日もよろしくお願いします」

翠恋・湊・澪月「お願いします。」

~さくらの病室~

さくらM「あっ、朝。今日はお腹が空いてない。」

翠恋「おはようございます。」

さくら「お、おはよ。」

湊「今日は、お出かけしましょう。」

さくら「お出かけ?」

翠恋「そう。お出かけ!」

湊「だから支度しましょう。」

湊「点滴追加。」

翠恋「はい。」

さくらM「あれ?眠くなってきた...あれ?」

湊「よし、検査を行おう。」

翠恋「はい。」

~指定難病専門検査室~

湊「始めましょう。」

翠恋「はい。」

翠恋「まだレム睡眠ですね」

湊「そうですね。あと1時間くらいしたらノンレム睡眠になるかな...」

~1時間後~

翠恋「鈴縄先生、急に心拍数が上がってます!」

さくら「んー!んー!」(苦しんでる)

湊「この急上昇の数値、確実だな。でも」

翠恋「起こします?」

湊「いや、点滴で抑えよう。」

翠恋「はい。」

さくら「...」

翠恋「治まりましたね。もう1回待つんですか?」

湊「暁さんの体に負担かかってしまうかもしれないけど、発作を起こしてみないと結果が分からない。」

翠「わかりました。」

~2時間後~

湊「またか、急上昇してる。確実だな。」

翠恋「そうですね。」

さくら「んー!んー!」(苦しんでる)

翠恋「起こします?」

湊「そうだな。」

湊「さくらちゃん大丈夫。僕たちがいるから。大丈夫だよ。」

さくら「...」

~さくらの病室~

さくらM「あっ、もう夜。私1日中寝てたんだ

。」

~スタッフステーション~

晴稀「じゃあ夕礼始めます。まず、日勤帯からお願いします。」

澪月「本日の急患は、大腿骨骨折の方、肩脱臼の方、全身打撲の方の合計3名です。ドクターヘリの出動回数は1回です。以上です。」

晴稀「では、以上で夕礼終わります。他にある方いらっしゃいますか?」

湊「あ、はい。日勤スタッフは夕礼が終わったあと残ってください。お願いします。」

晴稀「じゃあ夕礼終わります。お疲れ様でした。」

澪月・翠恋・湊「お疲れ様でした。」(揃えなくてOK)

晴稀「暁さんのことについてなにかわかったんですか?」

湊「今日、検査をしたら、確実に昨日論文の通りでした。」

晴稀「じゃあ、確定ですね」

湊「はい。」

澪月「じゃあ、明日の朝、伝えましょう」

翠恋「はい。」

~次の日~

~AM8:00~

湊「櫻木先生、おはようございます」

澪月「鈴村先生、おはようございます」

湊「今日は眼鏡なんですか?」

澪月「今日、朝起きたらコンタクトが入らなくて、仕方なくメガネで、来たんですよw」

湊「そうなんですねwコンタクトがはいらない時ありますよねw僕もコンタクトなんですけど、朝とか全然入らない時があってwついつい焦っちゃいますよねw」

澪月「すごくわかります!私、朝が弱くて、出発するギリギリまで寝たい派なので、支度してる時に全然コンタクトが入ってくれないと、すっごく焦りますww

出発までにはいらない時は仕方なく、眼鏡かけるんですよ(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…」

湊「朝ごはん、食べてます?」

澪月「えっーと...食べてないです(っ*´ω`*c)エヘヘ」

湊「褒めてないですよ?w食べないとダメですよ?体温が上がらなくて、冷え性とかになっちゃいますよ?」

澪月「どうしてもお腹が空かないんですよねw」

湊「じゃあ、ゼリーとかは?ゼリーだったらするって入るし、食べやすいですよ?」

澪月「ウィダーみたいなものは運転しながら飲んでますよ」

湊「それでも全然いいと思いますよ!ウィダーのメリットって、作業しながら飲めるところなんですよねw」

晴稀「おはようございます」

澪月「(晴稀の方を振り向いて)あっ、おはようございます(*^^*)」

晴稀「なんの話してたんですか?」

湊「おはようございます!今、ウィダーの話をしたんですよ!」

晴稀「ウィダーってこれのことですか?」

澪月「そうそう!それです!私運転しながら、ウィダー飲んでるんですよw」

晴稀「片手運転は危険ですよ?」

澪月「大丈夫!大丈夫!私はゴールド免許ですよ?」

晴稀「俺もゴールド免許ですけど、そのせいで車線変更しようとしたら、危なく玉突き事故するとこでしたよ?」

澪月「それは鈴村先生がアホなんz」(段々小声になっていく)

晴稀「何か言いました?」

澪月「何も言ってないですよ?」

翠恋「おっはよーございまーす!櫻木先生!眼鏡姿すごく可愛いですね!」

澪月「ほんと!?ありがとう\(*ˊᗜˋ*)/」

翠恋「じゃあ私は、着替えてきます!」

澪月「行ってらっしゃい(❁´ω`❁)」

~AM8:30~

晴稀「おはようございます。20分前に集めてしまって申し訳ないです。ある患者様についてわかったことがあります。鈴縄先生お願いします。」

湊「はい。暁さくらさんです。まず結論から言いますと、暁さくらさんの病名はSleepdevilplanet症候群と判明しました。Sleepdevilplanet症候群は、国内指定難病19に指定されている病気で致死率は50%、通常の睡眠は6時間~8時間ですが、Sleepdevilplanet症候群の方は通常の睡眠時間が12時間から14時間になり、ノンレム睡眠時には、必ず悪夢を見る、そしてレム睡眠時には、呼吸が止まる可能性がある、1番恐ろしいのはレム睡眠から急にノンレム睡眠になり、悪夢を見ると心拍数や血圧が急激に上がり、体への負担が大きくなる。そのせいで体は疲弊し、レム睡眠になると疲弊した体は機能しなくなり、死に至るという病気です。対処法は、精神安定剤と抗うつ薬の常時投与です。ですが対処療法が遅いと致死率は上がってきます。ですので今日の朝ごはん後から、点滴で精神安定剤と抗うつ薬を投与してください。以上です。何か質問あり方いらっしゃいますか?」

澪月「はい。」

湊「櫻木先生、どうぞ」

澪月「御家族にはどう説明を?」

湊「その件なんですが、緊急連絡先の欄には携帯番号が書いてあるだけで、名前も続柄も書いていないんです。だから説明はご本人だけにする予定です。」

澪月「了解です。」

晴稀「鈴縄先生ありがとうございました。その他に何か報告事項ありますか?」

翠恋・看護師「ないです。」(揃えなくてOK)

晴稀「じゃあ、本日もよろしくお願いします。」

翠恋・澪月・湊・看護師「お願いします。」(揃えなくてOK)

~ナースステーション~

翠恋「精神安定剤と抗うつ薬の点滴ありますか?」

看「準備してあります。どうぞ」

翠恋「ありがとうございますm(_ _)m」

~さくらの病室~

さくらM「あっ、朝...また悪夢を見た...いつまでこの悪夢を見なきゃ行けないんだろ。しかも見たことあるような人がたくさん出てくる。あの人は誰なんだろう?あっ看護師さん、」

さくら「...」

翠恋「おはようございます(*^^*)」

さくら「...」

さくらM「あれ?なんで?声が出ない...なんで?」

翠恋「今日のご飯は...」

さくらM「声が出ない!なんで?なんで?なんでよ!」

翠恋M「目に光が無くなってる。もしかして!」

翠恋「ちょっと待っててください!」

~スタッフステーション~

澪月「翠恋ちゃん、病棟内は走っちゃダメよ。」

翠恋「すみません。それどころじゃなくて、鈴縄先生います?」

澪月「鈴縄先生は、精神科の隔離病棟に行ったんじゃないかしら?鈴縄先生に用事でもあったの?」

翠恋「暁さんの!暁さんの声が出てないのと、目の光がなくなってて!」

澪月「今すぐ、鈴縄先生に連絡するわね。鈴村先生お願いします。」

晴稀「了解」

湊「鈴村先生、どうしました?」

晴稀「暁さんが急変したみたいで、今すぐ来れます?」

湊「了解です。今戻ります。」

~さくらの病室~

さくらM「声が出ない!しかも目が見えない。」

湊「暁さん、声が出ない?」

さくら「出ない」(息のような声)

湊「これ、何本に見える?見えなかったら横に首をふってくれる?」

さくら「...」(横に首をふる)

湊「暁さん、最近悪夢見た?」

さくら「...」(頷く)

湊M「やっぱり。」

湊「南澤先生、今すぐ抗うつ薬を投与。」

翠恋「抗うつ薬ならもう投与してます。」

湊「だったら、副作用が出るかもしれないが、強い抗うつ薬と強い精神安定剤を使おう」

翠恋「それじゃあ、暁さんの体に負担が。」

湊「だからまず、昏睡状態にさせて、強い抗うつ薬と精神安定剤を同時に投与する。」

翠恋「はい。櫻木先生と鈴村先生を呼んできます。」

澪月「話は聞いていたわ。」

晴稀「早速、行いましょう。」

翠恋「はい!」

~1週間後~

翠恋「暁さん、大丈夫ですかね?」

晴稀「今は、待つしかない。」

へリスタッフ「ドクターヘリ出動要請」

澪月「状況を教えてください。」

へリスタッフ「患者は20代女性、4階のマンションから転落、意識なし、後頭部からの出血ありドクターヘリ出動できますか?」

澪月「ドクターカーはあります?」

ヘリスタッフ「別事案で全台、出払ってます。」

澪月「まじか...ヘリが止まれる場所あります?」

へリスタッフ「近くに広い空き地があります。そこなら」

澪月「了解しました。ドクターヘリ出動します。追加情報は追ってお願いします。 」

へリスタッフ「了解です。」

晴稀「先にヘリポート行って、準備してます。」

澪月「了解です。」

~ピーンポーンパーンポーン~

澪月「鈴縄先生、南澤先生、ドクターヘリ出動します。」

湊・翠恋「了解。」(揃えなくてOK)

~ヘリポート~

翠恋「鈴村先生、」

晴稀「準備完了。」

~ドクターヘリの中~

澪月「鈴縄先生は?」

翠恋「あれ?一緒に来たはずなんですけど...」

晴稀「あの野郎...おせーんだよ」(小声)

澪月「何か言いました?」

晴稀「いえ、なんにも。」

湊「すみません💦遅れました。」

晴稀「とにかく行きましょう。」

澪月「何かあったんですか?」

湊「閉鎖病棟の看護師さんから足止めをくらっちゃったんです。」

晴稀「それは仕方がないですね。」

へリスタッフ「追加情報きました。当病院の精神科に受診歴あり、双極性障害2型の診断ありのことです。」

澪月「了解です。じゃあ今回は、鈴縄先生中心に行きましょう。」

翠恋・晴稀「了解」(揃えなくてOK)

へリスタッフ「もう1つ追加情報きました。」

湊「どうぞ。」

へ「患者の名前が、暁 萌菜さんだそうです。」

晴稀「暁?どこかで?」

澪月「暁...」

湊・翠恋「さくらちゃん!」

晴稀「あ!暁さくらさんがいる...親戚か?」

澪月「暁さくらさんには親戚はいないはず...」

翠恋「同じ苗字の方?」

湊「その可能性が高いけど、現場に行ってからにしましょう。」

へリスタッフ「まもなく現場に到着します。」

〜転落場所~

晴稀「この子は...」

澪月「まさか...」

翠恋「ひっ!さくらさんと顔がそっくり!」

湊「でもこのこの名前は暁萌菜さんですよね?」

澪月「とにかく!治療最優先ですよ?」

晴稀「おっと、俺たちの先入観はおいておきましょう。」

湊「この転落から見て、睡眠導入剤を多量に摂取して、転落した可能性が高いので僕、部屋を見てきます。」

翠恋「私も行きます!」

澪月「お願いします。」

〜暁萌菜の部屋〜

湊「この部屋に睡眠導入剤がないか確認してください。」

翠恋「はい!」

〜転落先〜

晴稀「この心拍数の急上昇...まさか!」

澪月「もしかして!」

晴稀「鈴縄、南澤 戻ってこい!」

〜暁萌菜の部屋〜

翠恋「睡眠導入剤なんてないですよ?」

湊「机とかに空き瓶があると思ったけど、一切ないし、引き出しにもない。」

翠恋「鈴縄先生、鈴村先生が何か言ってます。」

湊「一旦戻ろう。」

翠恋「はい。」

湊M「睡眠導入剤が1瓶も見つからなかったし、飲んでる薬も見つからなかった...双極性障害の疑いがあるのに...なんでだ?」

〜転落場所〜

晴稀「この子をドクターヘリで緊急搬送するぞ。」

澪月「はい!」

〜ドクターヘリの中〜

晴稀「暁萌菜さん、緊急搬送中」

へリスタッフ「状況報告どうぞ。」

晴稀「心拍数の急上昇や血圧の異常低下、Sleepdevilplanet症候群の疑いあり。抗うつ薬と精神安定剤の点滴の準備をお願いします。」

翠恋「え、」

へリスタッフ「了解しました。一応検査ができるように看護師は多く手配しておきます。」

翠恋「今、報告したことって本当ですか?」

晴稀「本当じゃなきゃ、報告なんてしないだろ?」

澪月「もしかして、Sleepdevilplanet症候群が、もう1人いるなんてありえないって思ってる?」

翠恋「はい。」

澪月「Sleepdevilplanet症候群について新たにわかったことがあって、この病気は遺伝性なの。」

翠恋「遺伝性...てことは!さくらちゃんの姉妹?」

晴稀「その可能性が高い。だから病院に着いたら、DNA検査を最優先で行う。もしDNA検査で一致したら、そのまま昏睡状態のままにして、精神安定剤と抗うつ薬を点滴する。」

〜AM11:30〜

〜さくらの病室〜

さくらM「あっ...もうお昼、お腹空いた...あっナースコール押してみよ...」

〜ナースステーション〜

看護師「えっ、さくらちゃんの部屋から」

〜さくらの病室〜

看護師「さくらちゃん!起きたのかな?」

さくら「...」(頷く)

看護師「ちょっとまっててね。」

へ「どうしました?」

看護師「暁さくらさんが目を覚ましました。」

へリスタッフ「治療が間に合ったんですね。良かったぁ。鈴縄先生に報告しておきます。」

看護師「よろしくお願いします。」

へリスタッフ「鈴縄先生、1つ報告です。」

湊「はい。」

へリスタッフ「暁さくらさんが、目を覚ましました。」

湊「本当ですか!?良かったぁ。」

翠恋「何かあったんですか?」

湊「暁さくらさんが、目を覚ましたんです。」

翠恋「良かった。」

晴稀「じゃあ、鈴縄先生はヘリ降りたら、真っ先に暁さくらさんの病室に行ってあげてください。その後、検査で合流しましょう。」

湊「了解です。」

〜暁さくらの病室〜

湊「さくらちゃん!」

さくら「...」(頷く)

湊「酸素マスクに切り替えるからね。ちょっとまっててね。」

さくら「...」(頷く)

湊M「酸素マスクに切り替え完了っと。」

さくら「ありがと...」

湊「どこか痛いところある?」

さくら「ないけど、」

湊「けど?」

さくら「お腹減った。」

湊「1週間も何も食べてないのは、お腹空くよねwすぐ持ってくるね。」

〜病棟廊下〜

看護師「暁さくらさん、目を覚ましたんですね。」

湊「はい(*^^*)とりあえず一安心です。で、暁さくらさんのお昼ご飯ありますか?」

看護師「暁さくらのは、これです。どうぞ。」

湊「ありがとうございますm(_ _)m」

〜さくらの病室〜

湊「お待たせしました。ゆっくり食べてね」

さくら「あ、ありがと。 せ、せんせい」

湊「どうしたの?」

さくら「わ、わたし、い、いもうとがいる」

湊「妹ちゃんがいるの?」

さくら「う、うん。」

湊「お名前は?」

さくら「も、もえな」

湊「もえなちゃんか、かわいい名前だね(❁´ω`❁)」

さくら「わ、わ、わたしの、たいせつな、いもうと。」

湊「妹ちゃんは、いくつしたなの?」

さくら「おぼえてない。」

湊「そっか、そっか。」

ナ「その時、湊の携帯がなった。」

湊M「鈴村先生から?なにかわかったのかな。」

湊「さくらちゃん、ちょっとまっててくれる?」

さくら「...」(頷く)

湊「ありがとう(❁´ω`❁)ご飯食べてていいからね。」

さくら「...」(頷く)

〜スタッフステーション〜

湊「鈴村先生、どうしたました?」

晴稀「今、スタッフステーションにいます?」

湊「いますよ。」

晴稀「ちょうどよかった。さっき鈴縄先生のパソコンに暁萌菜さんの検査結果とDNA検査結果を送ったので、見てください。」

湊「了解です。」

湊M「これは...」

湊「鈴村先生、このDNA検査の結果と、家族関係のことを、病棟看護師に伝えておきます。」

晴稀「了解です。」

澪月「鈴村先生、暁萌菜さんが!」

晴稀「すぐ行く!じゃあまた合流した時に、詳細は話します。」

湊「了解です。」

〜ナースステーション〜

看護師「鈴縄先生、どうしました?」

湊「これを見ていただけますか?」

看護師「これって...」

湊「はい...」

〜さくらの夢の中〜

さくらM「まただ。また川が見える...川の向こう...あの子...見たことある...手招きされてる...」

萌菜「お姉ちゃん」

さくら「...だれ?」

萌菜「お姉ちゃん...こっち...来て...」

さくら「萌菜...?」

萌菜「(っ*´ω`*c)エヘヘお姉ちゃん。やっと思い出してくれたんだ...」

萌菜「お姉ちゃん、こっち来て?...はやくはやく!...ママがいるよ?」

さくら「うん!萌菜、迎えに来てくれてありがとう。今行くね(❁´ω`❁)」

さくらM「全部、今まで事全部、思い出した。萌奈もママもみんなそっちにいるんだった。私も行こう...」

~フライトヘリ~

ヘリスタッフ「嫌な予感がする...」

〜ナースステーション〜

看護師「最近、平和ですね。」

湊「そうですね。でも言ってると?」

看護師「ただのジンクスですよ?wwバイタルセンサーの警報音?」

湊「?」

看護師「さくらちゃんのです!」

湊「まさか!」

〜さくらの病室〜

湊「さくらちゃん!さくらちゃん声が聞こえたら、手を握ってくれる?」

〜指定難病専門検査室〜

Prrrr

澪月「はい。検査室です。」

湊「櫻木先生、お疲れ様です。」

澪月「どうしました?」

湊「1人応援お願いします」

澪月「どうしたんですか?」

湊「暁さくらさんがで救命処置をしたいんですが、1人じゃ、手に負えないんです。」

澪月「了解です!」

〜さくらの病室〜

翠恋「鈴縄先生!」

湊「南澤先生!南澤先生が来てくれて、正直ありがたいっす!」

翠恋「何したらいいですか?」

湊「除細動器の準備とアドレナリンの投与をお願いします。」

翠恋「了解です。アドレナリンはいくつ入れますか?」

湊「MAXで。」

翠恋「了解です。」

晴稀「鈴縄先生!」

湊「鈴村先生と櫻木先生!」

晴稀「除細動器を150にセット」

翠恋「はい。」

澪月「27・28・29・30!」

翠恋「充電完了。」

晴稀「離れろ!」

ガシャン

湊「さくらちゃん!逝っちゃダメだよ。戻っておいで!」

晴稀「除細動器、200にセット!」

翠恋「はい!」

澪月「27・28・29・30!」

翠恋「充電完了。」

晴稀「離れろ!」

ガシャン

~30分後~

翠恋「そ、そんな...2人とも助けられなかった...ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。」(泣きながら)

晴稀「霊安室では、2人並べてあげよう。」

澪月「はい。」(涙をこらえてる)

湊「エンジェルケアは?」

看護師「今からしますよ。」

湊「僕も入ってもいいですか?」

看護師「いいですよ。」

湊「ありがとうございますm(_ _)m」

〜エンジェルケア室〜

看護師「さくらちゃん、随分頑張ってくれましたね。」

湊「そうですね。余命が1年だったのに、2年も頑張ってくれましたから。」

看護師「ゆっくり休んで欲しいですね。」

湊「そうですね。」

看護師「エンジェルケアが、終わったことですし、先生方を呼んで霊安室に運びましょう。」

湊「はい。」

〜霊安室〜

湊「ご家族がいらっしゃいました。」

翠恋「はい。」(泣きやみながら)

ヘリスタッフ「やっぱりか...さくら、萌奈会えなくてごめんな。寝てる姿があいつにそっくりだな...」(泣くのをこらえてる)

ヘリスタッフ「あの、3人にしてもらえませんか?」

晴稀「わかりました。」

ヘリスタッフ「離婚した時、あいつのお腹にはもう既にさくらがいたんだな。ごめんな。俺が仕事を優先しすぎたせいで、明日香の病気にも気づけなかった。しかもさくらと萌奈もいたことに気づかなかった...本当にごめんな...さくら、萌奈、明日香をよろしくな」

ヘリスタッフ「ありがとうございました。」

翠恋「あの、お線香あげていきませんか?ゆっくり休んでください。という思いを込めて。」

ヘリスタッフ「いいんですか?」

澪月「大丈夫ですよ。きっと娘さんと奥様にに気持ちが届くと思いますよ。」

ナレーション「あれから3年後、月日は流れた...

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