おじいちゃん、あんたは僕に恥をかかせた。

コンサリモン

第1話

もう後悔することはない。

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おじいちゃんは有名な考古学者だった。歴史や地理についてよく教えてもらったが、その中でも熱心に話していたのは「島」の話だった。


ベッドの上のおじいちゃんは地図を開き、指を刺しながらこういった。

「この国の海域に外れたこの島は全くおかしな場所だという文書が島周辺の海底からいくつも発見されたのじゃ。

しかし、その文書には誰も興味を示さなくてな。だから死ぬ前に何があるのか知りたいのじゃ。そして文書がただの神話でないことを示したい。」



おじいちゃんは病態が悪くなって亡くなってしまった。


おじいちゃんとの別れ際に話す「あの島」の話がおじいちゃんの遺言にあたる。


おばあちゃんが手紙を僕に渡したんだ。

「これおじいちゃんから」

何だろう。


(あの島には行くでない)


何でだよ。散々「あの島」について教えてくれたじゃないか!


実はおじいちゃんが亡くなったことを知ってから、「あの島」に行って文書の真実に迫ろうとしていたんだ。


(ごめんおじいちゃん、あんたの無念を晴らすために「あの島に行ってくる」)


そうして僕はおじいちゃんの忠告を無視し、船旅へ出ることに決めた。


しかし、両親は僕が身支度をしていることに気づき玄関で僕の腕を引っ張ったが、それを振り払い出港した。


凪が広がる大海の上でおじいちゃんが隠し持っていた「あの島」についての分厚い書類をはじめて読むことにした。


しかし、気づいてしまう。

それは全て白紙でした。


おじいちゃんは幼い僕を楽しませるためにずっと嘘をついてきたのだ。

話の解釈と分析を全くしないまま出航してしまった僕は危うく漂流してしまうところでした。


そうして、僕は両親に言わなければならない言い訳を考えながら帰還したのでした。


END

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おじいちゃん、あんたは僕に恥をかかせた。 コンサリモン @consarimon

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