未来への投資
バブみ道日丿宮組
お題:鋭い投資 制限時間:15分
未来への投資
人類の次のステップはなにかと聞かれたら、不老不死、タイムスリップと誰しも答えるだろう。無論、筆者である僕もそうなると信じてた。
だけど、現実は違った。
増えすぎる人間は、分別されるようになった。いや記号化されたと言ってもいい。
ちなみに僕のカテゴリーはFに属する。
投資するに値する人類……というカテゴリーらしいが生活はただの軟禁。監視カメラにはじまり、体液すら判別する機械の部屋で研究という仕事を与えられてる。
「……つまらない」
次のステップに進めない人類のために研究するためだけの人類。
ちなみにカテゴリーZはいらないと判断され抹殺された過去の人類だ。生産性のない人類が主に該当。また生きる意味を失ったものも生きる意味を持ったものへ肉体を投資した。
そのおかげで世界は国籍ではなく、カテゴリーという枠組みで生活をする。そこに公平不公平はない。産まれた時に既に自分の進化が見極められ育てられ、その運命に従う。
単調な作業、カテゴリーの区分け。やることはたくさんあるがそれが生きるためにやらなきゃいけないことであり、拒否権はない。
死ぬという行動自体も管理されてる。
見るというだけに特化したカテゴリーXが僕たちを見る。データに偽りがないかはわからないがやってることはわかる……第六感のようなもので見られる。
おかげさまで羞恥心なんてものは過去のものになった。
排泄を喜んで見てるかどうかはわからないが、それがカテゴリーXの生きる術なのだからなにかドーパミンがでるように遺伝子を調整されてるかもしれない。
微調整なら遺伝子をいじっても問題ないというのが、カテゴリーの頂点にいるマザーの判断。伝令を下す人類なのか機械なのかわからない存在。
それについて調べてみたことはあるが、アラートがなってマザー自身からメッセージが送られてきた。
『わたしについてしらべることはできない。そしてえいきゅうにわかることもない』
と、そして、
『ちょうせんしたいのであれば、ぎょうむのあいまにためしてみるがいい。かてごりーFにはきたいしてる』
そんな挑戦状みたいなことも望んできた。
だからこそ、つまらなくなったらマザーについて調べる。
研究はプログラムで自動化がある程度完成しつつあるから、自由度が僕の場合多い。
「……はぁ」
暇だから人類がどうなってこうなったのかをマザーを発見して解き明かしたら、
「面白いのだろうか」
返ってくる言葉は当然なかった。
未来への投資 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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