SEPIA

@kuroume0315

第1話

シーン1


セピア色の景色が映し出されている


神埼  さよなら・・・


体を乗り出して飛び降りようとする


中野  神崎さん?なにやってんの?


あせって止める中野、抵抗する神埼


神崎  離して!別に中野くんには私がどうなろうと関係ないでしょ!??いいから放っておいてよ!!

中野  放っとけるわけないだろうが!


中野、神崎を引き寄せる


中野  生きたくても生きられない人だっているんだぞ!?なのに何やってんだよ!?

神崎  ・・・


神崎、中野を睨んで


中野  ・・・何だよ。

神崎  あんたさ・・・おせっかいなのね・・・

中野  余計なお世話だっていいたいのか?

神崎  いまどきこんな少年漫画にしかないような綺麗事言う奴いるんだって思って

中野  悪かったな、この世のすべてを探し求める海賊とか里の長を目指す忍者みたいで

神崎  別にそこまで言ってないでしょ



中野  なんで、こんなことしてたんだよ

神崎  ・・・

中野  何か理由があるんだろ?

神崎  だからあんたに関係ないでしょって

中野  相談できる人とか、いなかったのか?

神崎  もう黙って!

中野  ・・・引き下がらねえぞ、このまま帰したらまた同じことするだろ?

神崎  あんたがめんどくさいから言うけど…!

    ・・・私は、自分の目で見える景色が嫌になったの。

中野  見える景色?

神崎  たとえばこの(窓)の外、あんたにはどう映ってる?

中野  夕日が綺麗で、木の緑も相まって、すごく綺麗な眺めだなって

神崎  私にはそうは見えてないよ

中野  え?

神崎  私にはあなたの見ている空や美しい夕日・・・みんなで楽しくする、花火なんかもつまらないものに見えるの

中野  それは、感性的にってこと…?

神崎  そうじゃない・・・私の見ている世界は古ぼけたカラー写真のみたいなの

中野  そう、なのか・・・?

神崎  目が色を認識できないの、色覚異常って病気。だからもう、そんなつまんない世界なら死んじゃってもいいかなって(軽く)。わかる?

中野  ・・・ぶっちゃけ病気とか、よくわかんないけど、そうやって自分の殻に閉じこもっちゃうのってもったいないじゃんか

神崎  は?

中野  楽しいこととか生き甲斐って自分で見つけるもんなんじゃないかなぁ

神崎  あんた何言ってんの?


中野何か考え込んで、


中野  (ニヤリ)これから時間ある?

神崎  ? 特に予定はないけど・・・

中野  じゃあ俺と来いよ、な?

神崎  は?え、ちょっと!


中野、神崎の腕をつかんで連れて行く。



シーン2

放課後、文芸サークル


山口  こんちわーっす

高里  おう、山口

山口  高里さんはやいっすね

高里  お前が遅いんだよ

山口  仕方ないじゃないですか時間割の都合上月曜は遅いんですから

高里  そうだったな

山口  そういや上山先輩は?

高里  もうすぐ来るだろ


扉が開く


高里  おう上山今日は遅かっ・・・って中野か・・・

中野  何でそんな残念そうなんですか!??

    それより、見学者連れてきましたよ!


神埼入ってくる


山口  その美少女は誰なんですかあああ!!

中野  目の色変わってんぞ!この人は神埼七海さん。

    俺と同級生の二年生です。

神埼  神崎七海です・・・(不思議そうに)

高里  神埼さん小説に興味はある?

神埼  まあ少しは・・・?

高里  秋の学祭で短編集を出すから、神崎さんも書いてみない?

神崎  でも書いたことないし…いきなり書けと言われましても・・・

高里  問題ないだろ。小説のいろははこいつに学べばいいし

中野  僕ですか!?

高里  どうせ無理やり連れてきたんだろ? ちゃんと面倒見てやれ

中野  はーい・・・

高里  なんだ?不服か?お前の恥ずかしい秘密バラ・・・

中野  ああああああああああ!なんだか教えてきたくなっちゃったなあああああ!

高里  よーし!そうか!がんばれよ

神崎  (不意に笑う)

中野  何がおかしいんだよん

神崎  だってコントみたいだから

中野  うるっせーな(笑)

神崎  それに・・・あんたの秘密も聞きたいしね

中野  悪魔が増えた!

高里  悪魔だと?ばらすぞ?

中野  そ、それでだけは勘弁してください!


上山登場

上山  おはよー

高里  ようやくきたか

上山  ごめんごめん!ゼミが長引いちゃって

高里  連絡の1つくらいよこせよ

上山  ごめんって! …あれ?その子は?

高里  今日見学に来てくれた神崎さん

上山  ほんとに!?神崎さんはサークルに入ってくれるの?

神崎  えっ、あ、でも楽しそうだし入ってもいいかも・・・?

上山  やったー!女の子が増える!ひとりで寂しかったんだよね

神崎  そうなんですか

上山  私のことはテルミンでいいから!

神崎  はい、テルミン先輩!

高里  そういえば、秋に出す短編のタイトルみんな再来週までに考えといて

山口  了解しましたー

高野  あと原稿あがり次第一旦見せてほしい

上山  わかった

中野  神崎

神埼  ん?

中野  お前も今から書いてみるか?

神埼  そんなの書いたことないからわかんないよ?

中野  なら好きに書いてみて、修正は俺がしてやるから

神埼  わかった


神埼が少し悩んだ末に書き始める


高里  拓海 (手でちょいちょいって)

中野  どうしました?

高里  お前が人を連れてくるとは珍しいなっと思ってなんかあったのか?

中野  まあいろいろありまして・・・ただこいつの小説が読んでみたいって思ったんですよ

高里  そうか、まあ何かあったら言ってくれ

中野  ありがとうございます

神埼  こんな感じかな?

中野  おお見せて


小説を手に取り丁寧に見ていく


中野  んー

神埼  どう?

中野  おもしろい!

神埼  ほんとに!?

中野  ただ学ぶべき点が多少ありといった感じかな

高里  俺にも見せてくれ


高里も見る


高里  なるほど・・・文章に難ありという感じだが発想やニュアンスはとても面白い

神埼  文章は少し苦手で

高里  これから書いていけば苦手意識もなくなっていくと思うぞ

神崎  ありがとうございます

中野  ・・・あっ、神埼時間大丈夫か?

神埼  ほんとだ、そろそろ帰らなきゃ

今日はありがとうございました

高里  明日もここで待ってるから、好きなときに来たらいい

神崎  はい!

上山  神崎ちゃんかーえーろー!

神崎  わかりました!


女の子二人が退室する


高野  俺らも帰るか

中野  そうしましょう!


シーン3

ラウンジ

松崎  あぁ~~~~~~~

中野  どうした

松崎  3000字レポートが終わらん

中野  はいはいがんばれー

松崎  救援要請

中野  電波が届かないため救援要請は却下されました

松崎  ひっでぇ、友達を助けようって優しい気持ちはないのかぁ??

中野  時と場合によるってことだよバーカ

松崎  そんな冷たいこというなよ

中野  いいからさっさとやれよ


松崎がパソコンを打ち出す

中野  そういやお前この後授業は?

松崎  休講

中野  なら俺もこのあとないし文芸寄ってく?

松崎  ありだな

中野  てか未来は? あいつも来るかな?

松崎  もう来るだろ


坂田が小走りでやってくる

坂田  ごめんお待たせー

中野  何してたんだ?

坂田  教授に資料もらいに行ってたんだー

中野  そうか

松崎  今から拓海と文芸行くけど未来も来る?

坂田  今日は暇だし行くよ!

中野  よし行くか


文芸サークル

3人入ってくる


中野  おはようございます

松崎  久しぶりーっす

坂田  お久しぶりです

高里  おー松崎と坂田じゃねーか

松崎  文芸サークルの住民高里さんじゃないですか

高里  うるせ。…ってか軽音部の方はどうなんだ?

松崎  結構楽しくやってます。 今日は休みなので顔をのぞかせに来ました

坂田  私も習い事休みなので

高里  そうか照美が喜ぶぞ

松崎  テルミン先輩とはあれからどうなりました?

高里  まあ普通だな

松崎  言うべきことはいったんですかぁ~~~?(ニヤニヤ)


高野が浜野を捕まえて連れてく



中野  仲いいなあの二人

坂田  そうだね


神崎が入ってくる


神崎  おはようございます

中野  おはよ

松崎  拓海、この子は?

中野  新しく入った神崎七海さん

神崎  神崎です

坂田  坂田未来ですよろしく!

中野  同級生だから仲良くしてやって

坂田  よろしくね! て私文芸やめちゃってるんだけどね

中野  友達くらいなら大丈夫だろ?

坂田  まぁね


上山が入ってくる

上山  おはよー・・・未来ちゃん久しぶり!

坂田  テルミン先輩!

上山  今日はどうしたの?

坂田  習い事がたまたまなかったので

上山  そっか忙しいもんね・・・なんかあったら相談してね!

坂田  わかってますよ!困った時のテルミン先輩ですもんね

上山  いぇす!てか女の子たくさんだ!ガールズトークだ!

坂田  そうですね!神崎さんも!

神崎  え!?


女子3人去る


⑦○

中野  テンション高いなぁ


山野が入ってくる


山口  おはようございます

中野  おはよ

山口  何なんですかあのカオスな女子の団体は

中野  ガールズトークだ!って言って出ていったんだよ

山口  なるほど

    じゃあ僕らもボーイズトークしましょうよ~!

中野  やましいことにしかなんねぇだろうがよ


高野、浜野入ってくる

高里  ったくいきなり来て爆弾ぶっぱなすなよ

松崎  いや、すいませんほんと


談笑しているところに女子が帰ってくる

⑨●

上山  ただいまー

高里  てーるーみーさーん

上山  ナンダローオニガミエルナー

高里  どこいってたんですかー?

上山  ガールズトークだ!

高里  お前は長編担当なんだからガールズトークだ!とか言ってる暇ないよなー?

上山  すみませんでした

高里  よろしい

中野  そういえば今回の学祭の小説はどういうのがテーマなんですか?

高里  過去の傷がテーマだ

中野  過去の傷ですか・・・

高里  今回は俺も書く

上山  本当にそのテーマでいくの?

高里  今回は何年もあっためてきたテーマだし、うちのサークルは傷があるやつばかりだ、だから面白くなると思うんだ

上山  あんたがやるって言うなら私もやるしかなくなるじゃない

中野  ・・・今回は別テーマで書いてもいいですか

高里  どうしてだ

中野  苦手なんですよねそういうテーマ

高里  ・・・俺はお前に可能性を感じているんだがな・・・

中野  どういうことですか

高里  拓海、お前はオールマイティーに書ける作家だと俺は感じている

中野  そんなことないですよ・・・僕にだってかけないものはあります

高里  お前の作品見ていたらわかるよ・・・ただ自分のことをかけないのは怖いからだということも

中野  わかってないですよ・・・過去のことを引っ張り出してきて何しろって言うんですか・・・僕かわいそうなんですっていえばいいんですか?

高里  そういうことじゃない

中野  じゃあどういうことなんですか  

松崎  落ち着きましょうよ喧嘩はよくない


高里、松崎の制止を無視して詰め寄る

高里  そうか・・ならお前らは負け犬のままなんだな

中野  何が言いたいんですか

高里  俺には逃げてるようにしか見えないって言ってるんだ

上山  聡!それは言いすぎだよ

高里  ・・・しかし

上山  そんなに強要したって仕方ないよ

高里  そうだな・・・

中野  ・・・。

神埼  ・・・・中野

中野  なんだよ

神埼  あんた人のこと言えないじゃない

中野  それは・・・。

神埼  最低。 ・・(高里に)今日は帰ります


神崎、荷物を持って出ていく

高里  言われたな・・・

中野  ・・・

高里  このままでいいのか?

中野  よくないはない、ですけど

高里  昔の自分にけじめつけてちゃんと連れ戻して来い。お前が連れてきたんだから、最後まで面倒見ろ

中野  はい

松崎  ほんとに、二人とも焦るよ急に

高里  すまんな。ラーメン奢りで許してくれ

中野  …高里さんの奢りなら行こうかな!

高里  わかったから、お前は早く行け


中野、ドアに向かって・・・

ドアの音と同時にシーンが変わる


シーン4

冒頭と同じ映像が流れて同じ音楽が流れる


神崎  気持ちいいー


空気を味わう


神崎  よし・・・


笑顔になる

神崎、笑顔のまま目を閉じ、


中野が現れる


中野  なんでまたここにいるんだよ

神埼  いいでしょ・・・放っておいて・・・

中野  ほっとけねぇよ・・・

神埼  また正義の味方面するの?

中野  そんなんじゃねぇよ

神埼  じゃあ何?

中野  友達だから

神埼  誰が友達っていった?どこぞの少年漫画の引用みたいなセリフいったって響かないわよ

中野  じゃあどうすればいいんだよ!

神埼  ほっとけばいいじゃない!

中野  ・・・・・

神埼  あなたは何も見なかった・・・

中野  え?

神埼  あなたは何も見ていない!!だから今すぐ私の前から消えて!!!

中野  それで何か変わるのか?

神埼  変わんないかもね・・・変わるとすれば私という不必要な存在が消えるだけかな

中野  (食い気味)本当は飛び降りるつもりなんてないくせに。

神崎  なんですって?

中野  本当は死にたくなんてないんだよな、そんな勇気なんてない。でも自分はみんなとは違うって、自分はひとりだって思ってる。色が見えなくて、いつだって世界は灰色。その感覚は俺には想像しかできないけど、きっと真っ暗で、神崎にとって世界は恐怖で溢れてるんじゃないか?死ぬこともこのまま色無しの世界で生きることも、怖いんだよな。・・・もうどうしたらいいか、自分ではわからないんじゃないのか?

神埼  ・・・っあんたに、私の何がわかるのよ!!?(図星)

中野  つらいよな

神埼  え?

中野  俺は神崎の味方だよ。俺だけじゃない、文芸サークルのみんなもいる。お前はもう一人じゃないんだよ。

神埼  ・・・そんなこと、あんたに言われたって響かないわよ。自分だって過去から逃げてるくせに、偉そうなこと言わないでよ。それに、何の問題もなく色が見えてる人間に、私の気持ちなんて、この世に絶望する気持ちなんてわかんないわよ・・・(動揺)

中野  この世に絶望する気持ち、か。 俺にだってわかるよ、その気持ち。俺も一度、死にたいって思ったことがあるんだ

神埼  え?

中野  高校生の時、ホームに来る電車に飛び込んだら、家に帰らなくてすむんじゃないか、楽になれるんじゃないかって思ったんだ。

神埼  ・・・

中野  その頃、親に毎日殴られ罵倒されだったから・・・でもそのときに隆がとめてくれて・・・初めてこの世にいてもいいんだって実感できた

神埼  ・・・

中野  俺はまだお前のちゃんとした作品見れてないんだよ

神埼  ・・・

中野  お前の書く小説からは寂しさと辛さが滲み出てた

神埼  ・・・

中野  もっと頼っていいよ

神埼  私は一人でいいの・・・それがお似合いなの

中野  だからもう一人じゃないだろ

神埼  ・・・。

中野  ほらいくぞ

神埼  え、どこに?

中野  文芸サークルに決まってるだろ

神崎  いいの?

中野  今更だな。ダメなわけないだろうが。

    お前、まだ作品途中じゃねえか。・・・手伝ってやるから。

神埼  ・・・ごめん

中野  俺も自分のことを偉そうに言ってごめんな

神埼  ほんとだよ口下手

中野  うるせえ頑固

神埼  うっさいばーか!


部屋を出る


シーン5

サークルにて

女子が固まって小説に取り組む


上山  ぬぬぬぬぬ

坂田  どうしたんですか?

上山  詰まったー

神崎  なら休憩にしますか?

上山  そうだね


リラックスしてお菓子やジュースを飲みながらガールズトーク


上山  そういやおふたりさん好きな人は?

坂田  い、い、いないですよ

上山  怪しいなぁ

坂田  そ、そうですか?

上山  あらかた予想はついてるからいいけど?(ニヤリ)

坂田  やめてくださいよー

上山  今日一緒に帰ってみたら~?方向同じでしょ?

坂田  そうですね?


解散の時間になり誘うことにする


坂田  拓ー

中野  ?

坂田  今日一緒に帰らない?

中野  いいけど

坂田  なら帰ろっ


帰り道


坂田  ・・・ねぇ拓。 私の気持ち、気づいてる?

中野  え?

坂田  あたしね、ずっと拓のことが好きだったんだよ。 でもあたしなんか、ただの幼馴染だろうし、何の魅力もないし。

    だから言えなかったんだよね、今日まで。

中野  そ、うか・・・(びつくり)

坂田  困るよね、こんなこと急に言われても。 ごめんね。

    でも拓を好きな気持ちは変わんないよ、ずっと拓だけ見てきたんだもん。

    …だからわかるのかな、拓は最近神崎さんのことが気になってるんだよね?

中野  あいつとは友達だし、お前ともただの幼なじみだし・・・それ以上でもそれ以下でもない・・・でもこれからもずっと友達でいたい存在だと思ってる

坂田  拓っていつもそうだよね

中野  え?

坂田  いつも中途半端

中野  ごめん

坂田  でもそこが拓らしいとこだと思うよ

中野  そっか

坂田  神埼さんを傷つけたらだめだよ!

中野  そんなんじゃねーって

坂田  女の勘をなめたらだめだよ

中野  怖いこというなよ

坂田  ごめんね変な事言って!帰ろ!


歩いていく2人


シーン6


部屋を出る

サークル室


中野  おはようございます!

高里  おはよー

中野  今日は全員揃ってるんですね

高里  夏休みのこと話していたんだよ

中野  そうなんですか

松崎  もう少ししたらお祭りあるじゃん!だからそのついでに花火なんてどうかなって思って!

中野  面白そうじゃん!

高里  決定だな

上山  浴衣が見れるの楽しみ(変態みたいな手つき)

高里  お前はそこかよ

神崎  花火楽しみです

坂田  いいよね花火!

高里  夏休みのことが決まったところで一つ発表がある!

上山  なになに?

高里  学祭の小説集のタイトルだ

神崎  なんですか?

高里  『七色硝子』だ

神崎  『七色硝子』・・・

高里  作品をチェックしたらみんな色をタイトルに使ってるし、俺達はガラス

ように繊細だが美しいもので訴えていると思うだから『七色硝子』、

中野  といううことは今年はいい作品がそろったんですね

高里  みんなかなり力を入れて書いてくれたからな

    かなり面白いものになってるぞ

中野  また冊子が完成したら読ませてください

高里  あぁもちろんだ

上山  ねぇ

高里  ん?

上山  なんかみんな前より仲良くなったね

高里  そうだな・・・人間ぶつかるからこそ仲良くなるからな

上山  あいつも笑ってみてくれてるかな

高里  大丈夫だよ

上山  そうだね

高里  照美

上山  ん?

高里  夏休みあいつの墓参り言ってついでに海でも行くか?

上山  うん!


他のメンバーニヤニヤしながら事柄を見ている


高里  そろそろ帰らないと締め出されるよ

高里  今日は解散ー


バラバラと帰っていく


シーン7

夏休み

祭りはずれの公園


松崎  お祭り楽しかったですね!

中野  食べてばっかだったけどな

松崎  ではメインイベントいきますか!

高里  火の取り扱い気をつけろよ

松崎  わかってますよ

上山  早く花火!

坂田  テルミン先輩焦りすぎですよ!

神崎  私も早くしたいです!

高里  お前らは子どもか!

上山  だってーねぇ七海ちゃん

神崎  ねぇーテルミン先輩

松崎  準備できましたよ!


花火の準備ができる


松崎  行きますよ!3!2!1!


火をつける

綺麗な花火が湧き上がる

一同  うわぁー


花火を見ていると視界がパァーっと晴れる

神崎  え、、、

中野  どうしたの?

神崎  見え、、、

涙を流す

中野  え?


神崎  世界ってこんなにも美しいものだったんだね・・・。ありがとう、あんたのおかげで気づくことができたよ。


END





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